前回に引き続き、中二病全開で書きなぐりました。

黒歴史は既に投げられたので、もう後悔はしていませんウソやろ!

前回同様主語が完全に狂っていたりツッコミどころ満載ですが、書いている本人自身もアタマおかしい気がしてるのでその辺りはご了承くださいo..↓rz

では、続きをどうぞ。


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無慈悲に刻み続ける時が全てを押し潰そうとしていたその刹那、A10は夢から目覚めた。

「ここで倒れるわけにはいかない!」

A10はフィラメントクズのひっかかったファンをガラガラ言わせて叫び、キーボードを意味もなくぶっ叩きながら、秒間16連射でUSBケーブルの抜き差しを行いつつ、PornhubできらめくPCのモニター恥)を凝視する。

全身からみなぎる熱い鼓動(=ヒーター電圧の間違い)によって、A10のノズル温度は300℃を突破していた(マネしちゃだめよ)。

気持ちの高ぶるその姿には、もはや清々しささえ感じられた。

A10は全ての動きがスローモーションに感じられる程のスピードと正確さで召喚の儀式を進めていく。

「ついに覚醒したか、A10!」
 

「フゴフゴ!」
 

M508とEnder-3がまばゆいばかりのA10の姿を見て叫んだ。

間もなく、度重なるMarlinの召喚は(原因が良く分からないまま)成功し、ついにA10のメインボードには新しいMarlinが降臨した。

A10はすかさず操作パネルに向かい、コードG29(オートレベリング)を発動させる。

ゴガガガ発生に備えて電源スイッチに指を構える。

もはやギロチンにも思える近接センサーがジワジワとベッドへ落とされていく。

そしてまさにノズル先端がベッドへと突入しようとした瞬間。

・・・ベッドを刻む歪んだ音は聞こえなかった。

A10がゴガガガを解消した瞬間だった。

すぐさま造形を開始したヒーターの接触不良で光輝くA10を見て、Ender-3とM508の顔に複雑な安どの表情が生まれた。

だがそれも束の間、A10のホットエンドの上には粘りを帯びた毒々しい液体がにじみ出ていた。

「樹脂漏れだ!」

これまでのゴガガガの連続により、A10にはノズルとテフロンチューブとの間にできたわずかなすき間によって樹脂が漏れ出したのだった。

すぐさまホットエンドの交換に取り掛かろうとするA10。

がしかし、これまでのいい加減なノズル交換の連続でスペアのホットエンドは既に使い果たしていた。

「もはやこれまでか・・・」
 

A10の顔に再び焦りの色が表れる。

「これを使いなされ」
 

Ender-3が手にしていたものは、あるはずのない予備のヒートブロックだった。

いや、正確にはEnder-3が差し出したのは自分自身のヒートブロックだった。


「Ender-3!あなたは・・・!」
 

「いいんじゃA10、わしはもう充分押し入れの中の人生を楽しんできた。これからはお前たち若者の活躍する時代じゃよ・・・これまでありがとうな・・・」
 

断線したヒーターとサーミスタをむき出しにしたまま、Ender-3は最期の声をA10に伝え、そして息絶えた。

「Ender-3!エンダァァァァァ!!!」

断線気味のヒーターの配線から赤いフラッシュをほとばしらせるA10。

いやしかし、悲しんでいる暇はない。

今はEnder-3の意思を継がなくてはならない。

A10はEnder-3から譲り受けたホットエンドに交換した。

ノズルパイプとテフロンチューブとのアタリも万全に調整し(ついでに断線気味のヒーターも交換)、樹脂漏れは完全に解消された。

そして造形を再開し、3Dプリンターの最大の関門、第一積層をクリアしたその瞬間。

押し入れの外の世界から柔らかい光(多分電池切れかけのLE(略 がA10達を包み込んだ。

そしてどこからともなくPornhub大好きな変態の声が聞こえてきた。

「まがまがしい トラブルのやまは こえました。 これで あんていかどうを つづけることが できるでしょう。 さあ おゆきなさい」

A10は心の中で「うっせーわ!」と叫んでいたような気もするが、の活躍によって、世界に星の数ほどある押し入れの中のひとつにようやく平和が戻った・・・。


それから1ヵ月が経った。

A10と共にM508とEnder-3達も最低限稼働できるレベルまで復旧した。

今日も押し入れの中のプリンター達は変態クリエイターの夢をかなえるべく、造形にいそしんでいた。

今回は久しぶりの超高層積層物。

A10の得意とするハイスピード造形の面目躍如といったところだ。

「今日もノズルは元気だ、PLA臭たまらんw!」

M508もネジバカ気味の電源ユニットをゆすりながら、自慢のダイレクトエクストルーダでTPUを滑らせ気味るように造形している。

Ender-3はやっぱり断線気味のエクストルーダでギアをカツカツ言わせながら、得意のPETGをノズルに押し込んでいる(そりゃ壊れるわ)

そして、A10が最上層の積層を仕上げていたその最中。

ノズルと積層との間にありえない程の空間ができていた。

最悪のノズル詰まりパターン発生だ!!

A10「やっぱりな~、これ樹脂がアカンわ!」

M508「アホウ、おまえは当分グリスアップ抜きじゃ!」

Ender-3「Ω\ζ°)チーン」

3台の3Dプリンタ達のハラハラドキドキな造形はこれからも続くのだった。


おわり