ラン・ベイビー・ラン | m-memo

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ネタバレだらけの映画メモ。

忘れ易いので自分用にメモしてます。
ネタバレ部分は詳細を記載することもあれば、
二言三言のこともあります。

 

■あらすじ
生まれつき耳が不自由なダイアナ。過酷なこの世界を生き抜くため父親から厳しい教育と訓練を受けて育った彼女は、今では抜群の身体能力を備え、逞しく成長していた。いつものように、人里離れた山道でトレイルランニングをはじめた彼女だったが、スウェットのフードを目深に被った謎のランナーに出くわす。薄気味悪いそのランナーを何気なく追い抜いた時、突如背後から強烈なタックルを受け、転倒したダイアナは怪我を負ってしまう。猛烈な怒りに駆られランナーを追跡するダイアナ。しかし、待ち伏せていたランナーは殺意を剥き出しに襲いかかってくる。険しい山林を疾走し、濁流の中を泳ぎ、さらには広大な荒地を舞台にカーチェイスへと発展。絶対絶命の状況下、ダイアナと殺人ランナーの終わりなきデス・ゲームが今、幕を開けた…。(メーカーサイトより)

■ネタバレ
*ダイアナは聴覚に障害があるが抜群の身体能力を備えており、他人との会話も問題がない。それは父の厳しい教育の賜物だった。
*トレーニングのため、ダイアナはある森を訪れる。掲示板には人捜しのビラが何枚も貼られている。周囲は穏やかな様子に見えるが、この森では子供の行方不明者が多いようだ。ダイアナは、近寄ってきた人懐こい犬エルメスに食べ物をお裾分けする。
*山道でのトレイルランニング中にパーカー姿の男に追い越された際、身体を押されたことに立腹するダイアナ。パーカー男を追い抜き返して、中指を立てて見せる。するとパーカー男が猛追。全力疾走でのデッドヒートになると、パーカー男がダイアナを強く突き飛ばす。スピードに乗っていたダイアナは激しく転倒、全身傷だらけになってしまう。
*起き上がった時にはもう、パーカー男の姿はない。別の男性2人組が助けてくれるが、問題のパーカー男は見ていないという。広場でパーカー男の着ていた服を発見したダイアナは、近くに居た男性に詰め寄り罵る。騒ぎになると、遠くを走り去るパーカー男の姿が見える。詰め寄った男性は人違いで、単なるとばっちりだったのだ。
*広場の別の場所では清掃員の老人ジェラルドが、ゴミのポイ捨てをした少女を諭そうとしている。彼は「この森には魔女が棲んでいて、君のような無礼な子供を捕まえて喰っちまう」と脅かすが、少女はそんな話を聞き入れず、ジェラルドの足を蹴る。ジェラルドは傷付いたダイアナを目に留め、野花を差し出す。
*諦め切れない気持ちのまま橋の傍で佇んでいると、パーカー男が出現。ダイアナは幾度も殴られ、橋から突き落とされる。咄嗟に欄干を掴むが、パーカー男が無情にもダイアナの指を引き剥がす。彼女は川へ落下し長距離流され、補聴器を失う。その後陸に上がるが、疲弊し動けずに夜を迎える。
*やがて下流で、焚火を囲む2人組の男性に遭遇。2人はダイアナを宥めようとするが、そこにまたしてもパーカー男が出現。1人は背中に斧を突き立てられ、もう1人は揉み合いの末に首を締め上げられて犠牲に。ダイアナは男達の銃で応戦しようとするが失敗、ボートでその場から逃げ出す。
*夜が明け、ボートは川岸で揺れている。今は安全に思えたが、背後からパーカー男が現れてダイアナの髪を掴む。ボートから引き摺り降ろされ、服を脱がされそうになるダイアナ。必死に石を掴んでパーカー男を殴り、魔手から逃れる。
*森を駆け抜けたダイアナは、やがて崖の上に辿り着く。作業員が置いているバッグを勝手に探り、水を煽り、ハーネスを装着。彼女は1本のロープを頼りに崖を下り始める。作業員が気付いて崖の上から詰るが、そのまま下り続けるダイアナ。

*やがて作業員の悲鳴が聞こえ、激しくロープが揺さ振られる。パーカー男が上に居るのだろう。必死に抵抗するが翻弄され、やがて覚悟を決めたダイアナはロープから手を離す。
*崖から落下するが、木々がクッションになる。致命的なダメージはないものの、ダイアナは気絶。夜になるとパーカー男が接近するが、犬のエルメスが駆け付けダイアナを守り、男を蹴散らす。
*更に傷が増えたダイアナは、夜明け後に意識を取り戻す。登山道を歩き始め、その後は舗装された道路へ。通り掛かった黒い車に助けを求めると、車は一旦走り去るが遙か前方で停まる。走って追い付くと、運転手は「すまんね、愛車は気紛れに停まるんだ」と言う。相手は清掃員のジェラルドだった。

*「警察に通報したいの、電話を借りたい」と訴えると、彼は自宅へと招いてくれる。車の中には人捜しのビラがある。「誰かが俺の森で悪さをしてるんだ。絶対に捕まえる」と話すジェラルド。
*ジェラルドの石作りの自宅に到着すると、彼の妻シャーリーンは「この娘は、私には大き過ぎる」と繰り返し捲し立てている。老女は電話を貸してくれるが、所持している携帯電話がやけに多い。しかも大半は使用出来ないようだ。干された子供服の数も不自然に多く、ダイアナは不信感を抱く。

*シャーリーンがその場を離れると、火に掛けられたままの鍋が気に掛かる。中身を確認して、悲鳴を上げるダイアナ。同時に老女に殴り倒される。
*行方不明の子供達は、老夫婦の餌食になったのだろう。覚醒すると、2階のベッドで拘束されている。ダイアナは身体を捩ってロープを解く。傍には檻があり、捕らえられた3人の少年少女が助けを求めて手を伸ばしている。別室では老夫婦が「もうゲームを始めたんだね」「今回は慎重にやるよ」と話している。「飢え死にはしないさ。あの子等は、あんたに喰われて死ぬんだ」
*ダイアナに食事を運ぶジェラルド。しかしベッドの上はもぬけの殻だ。困惑しているジェラルドの背後から、扉の陰に潜んでいたダイアナが飛び掛かる。手にしたロープで相手の首を力の限り締め上げ、どうにか気絶させると、少年等を檻から出して共に階下へ。

*子供達を外へ逃がすと、追って来たジェラルドと対峙するダイアナ。壁に掛けられた猟銃を掴むと、弾が1発だけ込められている。雄叫びを上げるジェラルドを、躊躇わず銃で仕留める。
*シャーリーンが駆け付けて泣き叫び、その剣幕に思わず逃げ出そうとするダイアナ。背後から「地獄まで追い掛ける、逃げられると思うな」と言われ、ここまで散々逃げ回る羽目になったダイアナは、立ち向かう覚悟を決める。しかしシャーリーンは年老いているが怪力で、ダイアナの首を掴んで吊り上げる。更に馬乗りになり首を締め上げてくる老女。
*ダイアナの窮地を救ったのはパーカー男だった。ダイアナは自分の獲物だということなのか、シャベルを手にシャーリーンに襲い掛かる。老女に繰り返しシャベルを叩き込むパーカー男、その隙にダイアナは逃げ出して赤い車に乗り込む。

*追って来たパーカー男が立ち塞がるがダイアナはアクセルを踏み込み、パーカー男はパルクールのような動きで車に駆け上がってジャンプする。パーカー男はジェラルドの黒い車に乗り、ダイアナを猛追。今度は車でのデッドヒートが繰り広げられる。

*やがて道が途切れると、2台は崖に向かって並走を始め、スピードを上げる。同じ方向へと走るチキンレースだ。何処までブレーキを踏まずにいられるか?ダイアナの脳裏に、ジェラルドの言葉が過る。「愛車は気紛れに停まる」…つまり思い通りには停まらないということだ。それを知らないパーカー男は、ダイアナの思惑通りに崖下へと落下する。
*車は大破。傷だらけのパーカー男は辛うじて車外へ這い出すが、そのまま動かなくなる。あの森からは随分離れてしまった筈だが、犬のエルメスが何処からか駆けて来て、歩き始めたダイアナに寄り添う。

■雑感・メモ等
*映画『ラン・ベイビー・ラン』
*レンタルにて鑑賞
*スペイン製アクションスリラー
*主人公のハンデを逆に利用して、有利な状況で戦う…といった展開は一切なし。背後に接近されても気付かないという場面はあるけど、耳が聞こえない(聞こえ難い)ことが特徴的な要素にはなっていない感じ。
*殺人鬼は誰なのか?と逡巡したり、老殺人鬼の首を締め上げたり、カーチェースしたり…といった1つ1つのパートが長め。前半30分程度は動きが少なく、後半は逆に盛り込み過ぎ感。殺人鬼に殺人鬼を衝突させるスタイル。
*役名のある人物が少ないので分かり難いけど、序盤に助けてくれる男性2人組と中盤に助けてくれる焚火の男性2人組は別人。
*IMDbを見ても、悪役に該当する役名もない。単に[男]だと役名なしの男達が複数居るし、[殺人鬼]ではジェラルドの方と被るので、ネタバレ文では已む無く[パーカー男]としている。
*ジェラルドの妻の名前を呼ぶ場面もなかったと思うけど、IMDbに書かれた数少ない役名の中に[Charlene]があったので、恐らくこれかなと。(他は[Woman in the picnic area]とか[Outdoorsman]とか[Runner]とか、そんなのばかり。)
*焚火の場面でダイアナがパーカー男を撃って、命中したように見えるのにダメージがない様子。人外なのか?と一瞬思ったけど、車で転落したら死んでた。恐らく。
*エンドロールは、主人公が様々な場所(ビル群・森・洞窟・メリーゴーラウンド・パーカー男のイメージ画とか)を背景にうねうね踊るCGアニメ。何これ。