スマイリー | m-memo

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ネタバレだらけの映画メモ。

忘れ易いので自分用にメモしてます。
ネタバレ部分は詳細を記載することもあれば、
二言三言のこともあります。

 

■あらすじ

出会ったら最後。二度と笑えない―これは都市伝説ではない、現実だ。親元を離れ、新しい大学に通い始めたアシュリーは、インターネットのチャット上で「あるワード」を3回タイプすると呼び出すことができるという、おぞましい肉仮面の殺人鬼“スマイリー”の都市伝説を知る。彼女は同居人のポロシーとその伝説を確かめることに。すると、チャット相手の男の元に“スマイリー”が現れ惨殺するところを目撃してしまう。そして同様に伝説を試し“スマイリー”を呼び出してしまったクラスメイトのゼインは姿を消してしまう。やがてアシュリーは想像し得なかった恐ろしいまでの真実に直面する…。(メーカーサイトより)

 

■ネタバレ
*ルーレット式の[かくれんぼチャット]をしている少女を咎めるベビーシッター。その時、初めて彼女は[スマイリー]について聞かされる。チャット中に[笑いのために]と3回タイプすると、相手の背後にスマイリーが現れて相手は殺されてしまうのだと言う。スマイリーと呼ばれる理由は、目や口がスマイルマークのように縫い合わされた、皮膚で出来たマスクを被っているから。不気味な都市伝説に眉を顰めるシッターだが、相手の居場所が分かる筈がないと笑い飛ばす。帰宅後、彼女はルーレット式チャットを試してみる。眼鏡の青年と会話を開始。「可愛いね」「眼鏡が似合ってる」「殺すのが惜しいよ」相手の言葉の意味が分からず困惑していると、背後から何かの気配を感じる。部屋を出ると外へ繋がる窓が開いている。鍵を閉めて部屋に戻ると、切断したつもりだったチャットはまだ接続されていた。眼鏡の青年は[笑いのために/I did it for the lulz]と3回送ってくる。背後の扉が開き、彼女は背中からナイフを突き立てられる。モニタの向こうの眼鏡の青年は、周囲の仲間と顔を見合わせて笑っているようだ。
*大学に通い始めるアシュリー・ブルックスは大学寮に入るのを嫌がり、ネットで知り合ったプロキシとルームシェアする事にする。高校生の頃に躁鬱病の母が自殺し、アシュリー自身も心を病んでいた。そのため父は学生寮の方が安心なのではないかと考えていたが、その心配を押し切る形での決断だ。プロキシの両親は複数の不動産を所有しているらしく「寮の費用を浮かせるために、売れない家を使わされてるの」と笑う。新生活の初日、早速プロキシからパーティに誘われるアシュリー。ネットの掲示板で知り合った仲間との交流会だと言う。仲間の中心に居るのはゼインと言う男らしい。ゼインは好青年に見えたが、アシュリーがビンダーに挨拶していると途端に態度が硬化する。ゼインや他のメンバーから「掲示板を通報した裏切り者」「ロリコン野郎」と罵られ、パーティから帰ってしまうビンダー。その後モニタ越しに、スマイリーの餌食となる例のベビーシッターを目撃して悲鳴を上げるアシュリー。皆はどうせ誰かの悪戯、合成映像だと考えている様子だ。アシュリーも気を取り直し、その後は酒やドラッグでハイになる。翌日は昼過ぎまで寝てしまい、初日から遅刻してしまう。
*帰宅後にプロキシに「飲み過ぎて馬鹿な事をしなかった?」と聞くと「どうせ誰も覚えてないし、皆は新しい動画に夢中だから大丈夫」と言う。プロキシの言う新しい動画とは、昨日のパーティに参加していた青年がスマイリーに殺されるものだった。彼は現在はオフライン状態で、誰も無事を確認していないらしい。アシュリーは狼狽えるが、現実である訳がないとプロキシは取り合わない。そしてプロキシは「試してみれば嘘か真実かはっきりする」と言う。ルーレット式チャットで、誰かに[笑いのために]とタイプすれば良いのだ。
*その提案に乗って、アシュリーはプロキシと一緒にチャットをやってみる。下品な男を選んでお約束の言葉を入力すれば、程なく男の背後にスマイリーが現れた。男を殺し、モニタ越しにこちらへ手を振るスマイリー。慌てて次のチャット相手へと画面を切り替える2人。アシュリーはパニックに陥るが「顔を見られただけでこちらの所在はスマイリーには分からない」とプロキシは宥める。かくれんぼチャットは匿名性が高いのが特徴で、管理人にさえも身許は把握出来ないのだ。警察かFBIに通報しようとすると「マスコミが来たらスマイリーに住所が知られる」と厳しく制止される。父親にも話せず、秘密を抱え込む事になるアシュリー。
*アシュリーはある日、図書室でビンダーと再会する。彼はスマイリーと児童ポルノについて通報しようとして皆に嫌われたのだと言う。アシュリーはビンダーの意見に共感し、彼にスマイリーについて尋ねる。彼は「人が強く願った時に現れるのがスマイリーだと思う」と言う。「ネット上にはびこる悪は、身を潜める場所を探してる。人間は、その悪に現実の姿を与えてしまったのかもしれない。スマイリーが実在するかどうかは分からないが、動画は本物みたいだ」2人は互いに好感を持ち、携帯電話の番号を交換する。
*帰宅すると、アシュリーはまたプロキシからパーティに誘われる。パーティにはゼインや仲間達も来ているが、あの動画の青年は居らず、やはり誰も無事を確認していない。スマイリーを信じ切っている様子のアシュリーに、ゼインが「何を知ってる」と詰め寄る。ゼインはアシュリーも試してみたのだと確信し「俺も[笑いのために]とタイプした。奴は見知らぬ子供を殺したんだ」と告白する。アシュリーは混乱したまま、1人で帰宅する。すると途中でスマイリーに追われ、逃げ込んだ家の中にもスマイリーが居て襲い掛かってくる。シャツを切られて悲鳴を上げるとベッドの中で、今までの出来事は夢だったらしい。しかし記憶の通りにシャツを切られていて、アシュリーには現実としか思えない。
*「クスリでもやってるの?」と問い掛けるプロキシ。アシュリーは「何も飲んでないわ…今は」と答える。半年前までは母の死の影響で服薬していたのだ。カウンセリングを受けて、不安や生々しい夢について吐露するアシュリー。高校時代に服用していたリチウムよりは強くないアチバンを処方され、ひとまず安堵する。しかし「また犠牲者が出た」とプロキシから告げられる。ゼインの家に連れて行かれ、学生だとばかり思っていた彼がセキュリティのプロで有名なハッカーなのだと知らされる。誰のどんな情報も自在に入手出来るゼインが、今回は全く状況が把握出来ずに混乱している。ゼインには敵が多く、相手が絞り込めない。アシュリーは「スマイリーは悪魔のような超常的な存在かもしれない」と示唆する。しかし、その方がより悪い事態だと言えた。
*時間も忘れ、図書館のデータベースでスマイリーについて調べるアシュリー。スマイリー被害者の複数の動画、「ベビーシッターと連絡が取れなくなった」と語る少女の動画等が見付かる。そこへビンダーがやって来る。彼はここでデータベースの管理をしていると言う。アシュリーは「悪が力を持つって話を覚えてる?」と訊く。スマイリーの話だと察したビンダーは「僕も試したけど何も起きなかった」と言う。「殺したいと念じた?強く願えば彼は現れる。そして願った方も追われるの。私も襲われた」ビンダーはその内容に興奮した様子だ。ビンダーなら理解し助けてくれるかと思っていたアシュリーは失望し、彼を残してその場から立ち去る。
*家でかくれんぼチャットにアクセスするアシュリー。背後を気にしながら相手を確認し、次々と[NEXT]ボタンを押していく。何人目かで、真っ黒な人影が現れた。スマイリーだ。「あなたは誰?」『誰だと思う?』「分からない」『また会いに行こうか?』「結構よ」『残念だな』「今何処に?」『君の後ろ』恐怖に震えながら振り向くとそこにはプロキシが居て「何やってるの?殺されたいの?」と怒鳴られる。驚き身を竦ませながら「止めたかったのよ」と言うアシュリー。プロキシは「余計な事して奴を呼び寄せないで」と叫ぶ。
*少し落ち着こうと父に電話するが、途中でスマイリーのような声が聞こえて携帯を落としてしまう。憔悴して再びカウンセラーを訪ねると、薬を処方したのに状況が悪化している様子のアシュリーに困惑の表情を浮かべる。アチバンよりも強い鎮静剤を処方すると言われるが、診断はまた明日以降、落ち着いてからの方が良さそうだ。図書室でPCを使いレポートを書いてる最中も、何かの気配を感じて落ち着かないアシュリー。ふと目を逸らした隙に、モニタにはスマイリーが映っている。こちらに手を振るスマイリーに「あんたなんか怖くないわ」と叫ぶと、パソコンを机に叩き付けて粉砕してしまう。その様子を唖然と見詰める者も居れば、携帯で録画している者も居る。撮影者を怒鳴りつけ、泣きながら持ち物を片付けるアシュリー。
*帰宅後、洗面所では鏡の中にスマイリーを見る。しかし振り向くと誰も居ない。眠っても見るのはスマイリーの悪夢ばかり。部屋の中に何人ものスマイリーが蠢き、アシュリーは腹を刺される。別の夢では今は亡き母が優しく髪を撫でてくれるが、見上げればそこに居るのはやはりスマイリーなのだ。アシュリーが強く手で振り払うと、そこにはプロキシが居た。自分を撫でていたのはプロキシだったのだろうか。時刻は明け方の4時を回っている。すっかり疲弊したアシュリーは遂に警察に電話を入れる。
*殺人の通報をしたいと警察署を訪ねるアシュリー。目撃したのは殺人の動画が2件。しかし要領を得ないアシュリーの話を、担当のダイヤモンドと言う刑事は信じようとしない。死体は1つも出ていないのだ。「君は真面目そうで良い子に見えるから」と前置きして、刑事は「誰かの悪戯に利用されているんじゃないか?」と問い掛ける。アシュリーは激しく否定し、スマイリーの動画を見せると主張するが、逆に自分がPCを壊している動画を見せられる。昨日アップされてから、500万回も再生されているのだと言う。刑事は「一応真剣に話を聞かせてもらったが、これ以上は付き合い切れない。本当に自分の話を真実だと思っているのなら、警察よりも精神科医の世話になると良いだろう」と言う。「もうお世話になってるわ」と訴えると、2人の刑事が顔を見合わせて「それは気の毒に」と言う。
*結局警察に通報したところで無駄だった。プロキシに不満をぶつけるアシュリー。その上、ネットからスマイリーの動画が綺麗に消えてしまっている。「ネット上から存在を消すなんて可能?」「不可能よ。…人間ならね」やはりスマイリーは人智の及ばない存在なのではないだろうか。
*再びカウンセリングを受けるアシュリー。「現実と空想の区別が付かないのかもしれない」とアシュリーが言うと「それを認めるのは怖いけど、重要な事よ」とカウンセラーは言う。その後ビンダーに会うと、壊したPCの代わりに彼の古いPCを譲ってくれる。設定も完璧にしてくれて、直ぐに使える状態だ。アシュリーがビンダーとキスしているとプロキシが部屋に入って来る。週末だけ実家に帰ると言うプロキシはアシュリーを心配しているが、アシュリーは彼女を笑顔で送り出す。
*夜になるとプロキシから連絡が入る。ゼインとチャットする約束だったのに音沙汰がないと言い、心配している。アシュリーはビンダーを誘って様子を見てくると請け合う。しかしビンダーの携帯は留守電で、アシュリーは仕方なく単身ゼインの家へ。いつもは賑やかなゼインの家だが、今日は真っ暗だ。ドアも開いていて不安を掻き立てられる。転がっていた懐中電灯を拾い上げ、弱々しい光を頼りに暗闇を進むと、室内は散らかり荒れているようだ。壁を照らすと、そこにはどうやら血文字で[笑いのために/I did it for the lulz]と書き殴られている。室内の複数のパソコンにはスマイリーが映し出され、口々にアシュリーの名を呼ぶ。アシュリーは1台叩き壊すと、ゼインが護身用に持っていた銃を拾って外に出る。警察署に電話を入れて「ゼインが死んだ」と訴えるが、何故か通話は途切れてしまう。刑事達は、必要なら掛け直してくるだろうと考える。
*アシュリーは帰宅し、モニタの前で待っていたプロキシにゼインの死を告げる。警察に通報するよう促すプロキシに「ここで終わらせる」とアシュリーは言い放つ。「私の死をイメージしながら[笑いのために]と3回タイプするのよ」と強い調子で言うアシュリー。プロキシは涙を流しながら、言われるままにタイプをする。アシュリーは拳銃を構え、ドアの前で待ち構える。人影が現れ引き金を引くが、倒れたのはスマイリーではなくビンダーだった。留守電を聞いて駆け付けてくれたのだ。アシュリーが詫びながらビンダーに取り縋っていると、今度こそスマイリーが現れて彼の喉を切り裂いた。悲鳴を上げて逃げ出すアシュリー。自室に逃げ込んで銃を握るが、スマイリーは既に部屋の中に居た。引き金を引いても銃は動かず、しかも複数のスマイリーが次々と部屋に侵入してくる。パニックに陥り他に術もなく、アシュリーは2階の窓から飛び降りてしまう。
*スマイリー達は窓からアシュリーを見下ろしながら「マジかよ」「遂にやったな」「写真を撮っておこう」と笑っている。スマイリー達に扮していたのはゼイン・他のパーティの仲間達・死んでしまった筈のベビーシッターまで居る。ビンダーも特殊メイクで撃たれて切られたように見せ掛けていただけで、モニタの向こうのプロキシもメンバーの一員だった。
*あちこちにスマイリーのマスクを散撒いており、いつ何処でスマイリーが誕生してもおかしくはない。まるで連続殺人のウイルスのようだ。誰にも本名は知られていないが、自分達の名前は永遠に残る…満足した様子でその場を離れるメンバー達。ゼインはPCの前に座り、プロキシと会話をする。「変な話だけどちょっと興奮してる」「本当にあの子、死んじゃったの?」「本当に、簡単にな」「何でこんな事したのかな」「お前の事は分からないが、俺が参加した理由は…」ここでゼインは[I did it for the lulz]と3回打ち込む。「笑えないわよ、ゼイン。…本当に殺しちゃったのね」「彼女が自分で死んだのさ」その時、プロキシの背後にスマイリーが現れた。それは[本物]だ。ゼインとプロキシには瞬時にそれが分かる。スマイリーはプロキシの右目をナイフで貫く。そしてモニタ越しのゼインに手を振ってみせると、プロキシのノートパソコンを閉じるのだった。

■雑感・メモ等
*映画『スマイリー』

*レンタルにて鑑賞
*お芝居系+嘘から出た実系ホラー
*エンドロールが全て終わった後に「死んだと思われていたアシュリーが意識を取り戻す」と言うカットが入る。
*恐怖心や人の噂から怪物が実体化する…と言うプロットはホラーではお馴染み。スマイリーの造形はインパクトがあって良い。問題はお芝居系部分で、こんなに都合良く運ばないだろ?て毎回思ってしまうな。関わる人数が多ければ尚更、制御する難易度が上がると思う。
*[本物]のスマイリーと偽物では肌の質感が違う。偽物は何か1枚被ってる感じ。アシュリーの夢や幻覚の中、そして[本物]は剥き出しの皮膚感。
*広報関係の資料作成と本編に字幕を付けるのは全然別ルートでの作業なんだろうとは思うけど、公式のあらすじが間違ってる事がしばしばあるよね。今作ではプロキシがポロシーに。ゼインは「学生だと思ってた」「有名ハッカーだよ」みたいな会話があったと思うんだけど…少なくともクラスメイトとかではないのでは。
*ソフト化直後に見たけどメモだけしてそのままになってた。見直し等はしないで書いてるから、間違ってる部分もあるかも。教授が色々話していたのが重要なポイントだったのかもしれないけど、本筋が面白くないからまとめる気力も出なくて完全にスルーしてしまった。