廃墟殺人鬼 ハザード・ジャック | m-memo

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ネタバレだらけの映画メモ。

忘れ易いので自分用にメモしてます。
ネタバレ部分は詳細を記載することもあれば、
二言三言のこともあります。

 

■あらすじ

廃墟マニア:アールが見つけた元病院のとある廃墟。彼はその廃墟で、週末の一晩を騒ごうと計画し、ネットで参加者を募った。集まったのは、イケイケな男女4人と、映画監督を夢見る男とその彼女、料理上手なゲイのカップル、そして廃墟マニア:アールの彼女と、彼女の親友:ブリジットとその彼氏の計12人だ。──しかし彼らはまだ知らなかった。彼ら以外に、その廃墟にいる人間のことを…。そしてその人間が、血も涙もない究極の殺人鬼であることを…。(メーカーサイトより)

 

■ネタバレ

*ある週末、廃墟となっているレールロード病院に勝手に入り込んでパーティを開く若者達。深夜0時からは[ウォーゲーム]を始める予定だ。2組に分かれてペイントボール等で攻撃し合い、相手チームの旗を奪えば勝利になる。主にアールが準備を進めているが、仲間のカイルやランドールがいつもの森の中を嫌がり、今回は廃病院での開催になった。運営会社の海外移転により閉鎖された病院だが、設備等は放置されたままになっている状態だ。

*彼らは勿論知らないが、その廃病院には殺人鬼が潜んでいた。退役軍人のジェームズは心的外傷後ストレス障害を患っており不安定な状態で、規則を守れず突然暴れ出して工事現場での仕事を解雇された。その後この病院に潜み、獲物を連れ込んでは殺害を繰り返している。

*殺人鬼[ハザードジャック]の存在に気付いていない若者達は、ゲーム開始までそれぞれ自由に楽しんでいる。アールと付き合い始めたばかりのステラ以外は馴染みのメンバーだ。赤チーム[スターパワー]のリーダーはカイルで、自分とランドールを[種馬]と言う。それぞれの相手は[アバズレ]のバービーとマフィーだ。チームには監督と女優志望のラダニアンとラナのカップルも加わる。

*青チーム[ウィルパワー]のリーダーはアール。恋人ステラ、その友人ブリジットとディランのカップル、ケータリングも担当しているメンデルとリッキーがメンバーになる。メンデルとリッキーはゲイのカップルだ。Party People 揃いで体育会系の赤組に比べると青組は些か地味な面子で、カイル達も楽勝だと笑っている。

*それぞれ旗を守るベースキャンプを作るが、ゲームを始めるにはまだ早い。廃病院の中には沢山の部屋があるため、カップル達はそれぞれ分かれて楽しむ事にする。ランドールとマフィーは早速セックスを始めるが、その最中に2人揃って首を切られる。SMプレイをしていたカイルとバービーは、まずバービーが殴り倒される。目隠しをされていたカイルは乱暴に壁際へ追い遣られるが、それもプレイの一環だと思っている。しかし気が付けばネイルガンで両手を壁に固定され、更には頭に釘を打ち込まれる。バービーは足を掴まれ、廊下を引き摺られて行く。

*フェラしているラナを撮影しているラダニアン。やがて異変を察して、2人は仲間達の様子を確認しに行く。ランプやキャンドルが置かれた廊下、壁には[隠れても無駄だ][報復]と言った落書き、何かの気配。仲間達の悪戯にしては不自然に感じる。やがて布が掛けられた物体を発見。この中に隠れているのだろうと考えたラダニアンが布を捲ってみると、作業着と溶接用マスクを身に着け電動カッターを手にした殺人鬼が現れる。必死に走ってある部屋に逃げ込むが、ドア越しにドリルで身体を貫かれて2人は絶命する。

*ブリジットは最近塞ぎ込む事が多く、今夜もステラが強引にゲームに誘った状態だ。ディランも心配しているが原因が分からない。実はブリジットは妊娠しており、その事でディランが離れて行くのではないかと考え不安定になっていたのだ。ブリジットがその事を伝えると一瞬戸惑うが、「家族になろう」と言うディラン。2人は抱き合って眠るが、やがて物音に気付いたブリジットが目を覚ます。起こそうとしてもディランは反応しないため、1人で様子を見に行く事に。途中で切られた手首を発見し狼狽えていると、殺人鬼に見付かり拘束される。

*メンデルとリッキーは同性同士のカップル故に様々な不安を抱えているが、互いを想い合っている。ブリジット・アール・ステラも善良な友人達だ。寄り添って話している2人の前に殺人鬼が姿を見せる。見慣れないシルエットに「お前は誰だ?何を持っている?」と話し掛けると、相手は無言で手にしていたものを投げて寄越す。それは友人の首で、茫然としているメンデルの顔に斧が投げ付けられる。慌てて逃げ出すリッキー。院内の教会へ辿り着くがそこでも平穏は得られず、追い付いてきた殺人鬼にバーナーで燃やされてしまう。

*アールとステラは互いが初めて付き合う相手で、ぎこちなくキスを交わす。愛し合った後で眠り込んでいると、ブリジットが居ない事に気付いたディランが2人を起こしに来る。3人で仲間達を探すが見付からない。ステラとアールが一旦屋外に出ると、それぞれが乗ってきた車やバイクの配線が全て切られていた。ボルトカッターを使って入ったゲートには、新しいチェーンと錠前が付けられている。誰かが自分達を閉じ込めたのだ。

*一方ディランは、仲間達の首が並べられた廊下を発見。その奥の電気室には、ベッドに縛り付けられたブリジットが居た。彼女を解放しようとするが、そこへ殺人鬼が戻って来る。壊れたドリルを投げ捨てて電動カッターで襲い掛かる殺人鬼。ペイントガンでは太刀打ち出来ず、拾った鉄パイプでどうにか攻撃を防ぐディラン。

*騒ぎを聞いて駆け付けたステラとアール。2人でストレッチャーを押して走り、力任せに殺人鬼を弾き飛ばす。殺人鬼は壁際まで押し遣られ、持ったままだった電動カッターでボイラーが破壊される。タンクが爆発し、殺人鬼共々燃え上がる。

*ブリジットを助け起こして病棟の外へ。1台の配線を繋ぎ直して4人で乗り込むと、車で突っ込みゲートを壊して敷地から脱出する。ステラとアールは安堵して見つめ合い、笑顔を浮かべる。ブリジットはディランの指に触れるが、彼は真っ直ぐに前をみて運転を続けている。

*病院はまだ燃えていて、通路は煙に包まれている。その中を、ゆっくり這い進む人影があった。

 

■雑感・メモ等

*映画『廃墟殺人鬼 ハザード・ジャック』

*レンタルにて鑑賞

*廃病院系殺人鬼ホラー

*メーカーサイトによれば「奴の名は、廃墟に潜む殺人鬼、通称:ハザード・ジャック。──奴に人を殺す動機も理由もない!ただ殺(や)りたいだけ!!」だそうです。(ジャケットにも記載。)あらすじには廃墟マニアと書かれているけど、アールは別に廃墟が好きな訳ではないと思う。

*劇中チラチラと戦争に纏わるカットが入り(「退役軍人がホームレスに」と言うようなニュースも)、エンドロールでは街角の光景(ホームレスの人々の姿?)が流れる。そして最後に[PTSDとは]みたいなテロップが。今更勿体ぶるような用語でもないし、それは導入部分に入れたら良いのではないか。一応書いておくと「心的外傷後ストレス障害とも呼ばれる。自分や他人の命の安全が脅かされたり、身体に深刻な傷を追う等のトラウマ的な体験が原因となり引き起こる。その体験は強い恐怖や無力感、そして戦慄を伴う」との内容。黒地に白文字、戦慄に当たる部分(Horror)だけ赤文字での表示。

*借りようと思っていたソフトの隣りに置かれていた…と言う程度の理由でレンタルしてしまった1本で、特別面白い部分はない。と言うか全体的にお安く酷い出来栄え。カップル揃って首を切られる場面は結構よく出来てたように思う。他の場面ではそんなにゴア描写はないかな。ラダニアンはともかくラナはどうやって死んだのか不明。(ドリルで攻撃されてた時、ラナはドアから距離があったと思うんだけど。)オッパイはそこそこ映るけど、劇中でも「豊胸ぽい」とか言われてた。

*メンデルとリッキーが話している時に[善良な人達]として名前が挙がったのはアール・ステラ・ブリジット。チーム内でディランだけ除外されてる。ラストでもディランはブリジットの方を見ない。終盤必死にブリジットを助けてたように見えたけど、若干不穏。

*メンデルとリッキーは[イケてるラテン男求む.com]で知り合ったとの事。それにしてもこんなに全員カップルとして出来上がってるホラーも珍しいような。

*ラダニアンはネットではMr.優雅と名乗っている。「スパイク・リーもロバート・ロドリゲスも低予算で処女作を撮ったし、『パラノーマル・アクティビティ』も製作費2万ドル以下で2憶ドル稼いだ」なんて台詞あり。アールは「フォースと共に」と言いながら廃病院に現れて、メンデル達に「はいはい」とあしらわれる。「ダビデ像のように完璧な身体だ」「ミュータント・タートルズの間違いじゃないの?フィレンツェでダビデ像を見たけど、もっと良い身体してたよ」みたいな台詞もあったけど、タートルズもなかなか良い身体してるよね。