タイム・ループ 7回殺された男 | m-memo

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ネタバレだらけの映画メモ。

忘れ易いので自分用にメモしてます。
ネタバレ部分は詳細を記載することもあれば、
二言三言のこともあります。

 

■あらすじ

そこはどことも知れない、ありふれた街角の広場。ある男がベンチで目を覚ます。男は、自分の名前も覚えていない。突然現れた、白いマスクをかぶった4人の殺し屋。男は必死で逃げるが、その甲斐もなく射殺されてしまう。同じ男が、再び同じベンチで目覚める。夢だったのかと呆然としているところに、同じ4人の殺し屋が現れ、彼は再び殺される。そしてまた目覚め…地獄のようなループに囚われた男は、この謎を解こうとする。繰り返し死ぬ度に、彼は真実に近づいていく。そしてついに…。(メーカーサイトより)

 

■ネタバレ

*1:4本の道に繋がる街角の広場、ベンチで目覚める男。記憶がなく自分の名前も分からない。ポケットに携帯があるが、取り出した途端に白い仮面の男達4人に撃たれてしまう。

*2:同じベンチで目覚める。あれは夢だったと安心したが、周囲の人々は先刻と同じ行動を繰り返している。時間が戻っているようだ。白い仮面の男達が近付いてくるのも同じ。必死に逃げると沢山の人々が巻き込まれ、撃たれて倒れる。物陰に隠れると、居合わせた女性が人質になる。彼女はバッグを抱えて走る男を追い掛けていたようだ。前方から鞄を持ったパーカー姿の男が現れ、仮面の男達がそちらに気を取られた隙に彼女は逃げる。女性が助かり安堵するが、自分は撃たれてしまう。

*3:同じベンチで目覚める。水面や鏡で自分の顔を確認しようとするが、歪んでしまって上手くいかない。やがてまた仮面の男達がやって来る。慌てて逃げるが躓いてしまい街灯に激突、意識を失って夢を見る。俯く少年と、血を流して床に転がる少年の両親…。目覚めると病院のベッドに横たわっている。服を羽織って部屋の外へ。漸く鏡で自分の顔が見られた。しかし何も思い出せない。医師と刑事がやって来て名前を聞かれるが、答えられず混乱。「血液中に特定不能の物質があった」と医師は言う。刑事の話では、所持品はマッチと携帯電話だけだったようだ。そこへ仮面の男達が現れ、刑事も自分も撃たれてしまう。

*4:同じベンチで目覚める。今回はベンチの下に何かが固定されている事に気付く。新聞紙に包まれていて、中身は拳大の四角い石。今まで進んだ事のない道を選んでみると、仮面の男の1人が通行人と揉み合いになり、その隙に逃げ出す事が出来た。道端に座る男を見て以前にも来た事があると感じ、その前方の扉に入る。奥に進むとやはり見覚えのある場所だが、気持ちは落ち着かない。細い廊下の途中で人の気配がする。ドアから白衣を着た眼鏡の男が出てくるが、こちらを見ると直ぐに部屋へ戻ってしまう。近付く物音に怯えて頼み込み、どうにか部屋に入れてもらうが、音の正体は猫だった。出て行けと言われるが、石の意味を尋ねると何やら調べてくれる。注射器に既視感を覚えて何の研究をしているのか訊いてみると、男は石も白衣も投げ出し逃走する。石を掴み博士を追って問い詰めると「お前の記憶を消すように言われた」と答える。博士を放して歩いていると、手にしている立方体の石が足下の石畳と一致しそうだと気付く。やがて仮面の男達が出現。必死に逃げるが腹部を撃たれ、瀕死の状態で歩き回る。力尽きた場所の石畳に欠けた部分があり、隣の石をスライドさせると紙が置いてある。紙には[541]と書かれている。そこでまた撃たれてしまう。

*5:同じベンチで目覚める。石を置いた人物が近くに居るかもしれないと考えて周囲を見回すが、特定する決め手はない。傍に居る子供達に隠れる場所がないか聞くと、地下道が良いと教えてくれる。そこへ仮面の男達が現れる。全力で逃げて、やがて教会へ辿り着く。地下に身を潜めて遣り過ごせたかと思ったが、そこにも仮面の男達が追って来る。再び逃げて林の中から草原へ。疲れ果てて寝転がり、一瞬夢を見る。血を流し倒れる両親、俯く少年に銃口を向ける仮面の男…。目を覚まして歩いていると燃え跡がある。ここで白い仮面が燃やされたようだ。隠れる場所のない草原、やがて仮面の男達に見付かる。「お前等は誰なんだ」と胸倉を掴むが、勿論返事はなく撃たれてしまう。

*6:同じベンチで目覚める。またやり直しだと憤り、石を地面に叩き付ける。まだ選んでいない道は残り1本。進んでみると、蛇と一緒に写真撮影するサービスをしている男に声を掛けられる。仮面の男に背を向ける状態になると、自分に気付かず通り過ぎて行った。隠れていたが結局見付かり、ビルの中で揉み合いになる。銃を奪って暗い部屋の中でマッチを擦り、相手の耳を撃つ。銃を突き付けながら「仮面を外せ、黒幕は誰だ」と聞くが、まともな返事は返ってこない。「黒幕に電話しろ」と携帯電話を渡すと[63147]とだけ入力し、残りは知らないと言う。続けて[541]と押してみるが繋がらないため、部屋にある電話で試すと自分が持っていた携帯電話に繋がる。段々記憶が戻って来た。自分は仮面の男の1人だったのだ。人を殺す事に嫌気が差して、全てを忘れて死にたいと願った。まず博士に頼んで自分の記憶を消した。そして自分を殺すよう命令を出した。馬鹿な計画だった…結局失敗したのだ。「もう生まれ変わりたくない、二度と目覚めたくない」と考える。仮面の男達に自分の正体を明かし、頭に銃口を向け自ら引き金を引く。

7:同じベンチで目覚める。今までと違い自分で命を絶ったが何も変わらず、永遠に囚われの身だと感じる。どの道も試したが結果は同じ。しかし、1つだけ試していない事がある。何処へも行かなければどうなるのか?目覚めたベンチにそのまま座っていると、仮面の男達が現れて銃口を向けられる。しかし、仮面の男の1人が違和感を覚える。「待て、来るのがバレていたようだ」と言い眼を覗き込むと、それが5人目の仲間だと気付く。そして「忘れ物ですよ、さあ行きましょう」と銃を差し出してくる。仮面を被り銃を持った男達の存在に気付いて、周囲の人々が騒ぎ始めている。業を煮やした別の仮面の男に撃たれてしまう。

8:同じベンチ、4本の道に繋がる街角の広場。しかし、横たわる男の姿はない。「俺は何処だ?…もうここでは目覚めないぞ」

 

■雑感・メモ等

*映画『タイム・ループ 7回殺された男』

*レンタルにて鑑賞

*セルビア製のタイムループ系+それは自分だった系サスペンス

*セルビア製映画は初鑑賞。文化や生死観等が分からないせいなのか、何かと不可解な映画だった。

*厭世的になった主人公が記憶を消し、殺し屋仲間に自分を殺すよう指示を出す。殺させたいなら記憶は残しておいた方が良かったと思う。(記憶を消した結果あんなに逃げ続けた訳で。)それはまだ良いとして何故ヒントを残しておくのか。死にたいなら手掛かりは不要で、ヒントは生き延びるためのものと考えると矛盾がある。でもまあ結局何も役に立ってない気はするけど。

*タイムループは何故起こるのか、その辺の説明はなし。理由の語られないループものは他にもあるけど、ファンタジーやコメディ寄りでもない場合は簡単にでも理由付けが欲しいところ。自分で死を選んだけどそれを受け容れられずに足掻いている…と言うイメージなのかな?それなら記憶を消しておく事やヒントを残しておく事も分からないではない。

*同じ時間を繰り返している割には、一度きりしか登場しない人が多い。窃盗犯と被害者・医師と刑事・博士…この辺は重要な登場人物かと思ったのに。(博士の上着のポケットにも白い仮面が入っていたようだけど、組織の一員だとしても実働部隊になる場合もあったのか?)通常のループものであれば繰り返しの中で主人公が学習するのが定番だけど、そう言った要素は薄い。

*最も謎だったのは最終パート。何が起きるのかと思えば、同じ場所で主人公だけが消えると言うオチ。この幕切れは珍しいかも。自分で選びながらも死に抗っていた主人公が、遂に死を受け容れた…と言う事なのか。

*モノローグがとんでもなく多いのが特徴の1つ。吹替版の主人公役は小野友樹。彼のファンなら見ても良いかもしれないよ兎に角モノローグが多いから。他は1人で3役・2役務めている模様。