2021年のクルマ選び | M3遣いのブログ

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ライカではなく、BMWのほうです(^^ゞ
日々想うことをまったりと・・・

欧米諸国や中国などに続いて、ついに日本政府も自動車生産の方向性について動き始めたようです。


           【2020.12.5 ニュースイッチより】


僕ら騎馬民族(運転を楽しむことを目的として車に乗る人間)にとっては、憂慮すべき事態がまた一歩進んだな、と感じます。



欧米諸国がこぞってEV(電動)化へのロードマップを発表する中、日本がすぐに追随しなかった理由は主に2つあると僕は考えます。


ひとつは、日本独自の規格である軽自動車をどうするのか。


今や新車販売ランキング上位の半数以上を軽自動車が占めるのが当たり前になり、ダイハツやスズキだけでなくホンダや日産でさえ、軽自動車の売上に頼らざるを得ない状況です。


そんな「軽自動車王国」の日本で、全車種EV化をどのように進めていくのか?



もうひとつは、大震災以降ほとんどの原発を停止して、電力の大部分を石炭などの火力発電に頼っている現在の日本では、クルマの電動化をちまちまと進めても、国としてのCO2排出量の削減への大きな貢献は見込めないこと。


政府は苦肉の策として、HV(ハイブリッド)車も電動車に含めるとする方針のようです。(HVの本家トヨタへの忖度か?)


それでも、安価なことが最大のメリットである軽自動車をあと10年余りで全てHV化できるのか?という疑問は残ります。



また、現在は日産リーフとBMWのi3くらいしか思いつかない純EVも、ホンダが10月にHonda eを発売し、日産もSUVタイプのアリアをまもなく発売するなど、ユーザーの選択肢も徐々に増えてくると思います。


でも、EVの充電スタンドはまだまだ充分とは言えないし、1台あたりの充電(=給油)時間も長い。スタンドの整備がEVの普及に追いつかなければ、充電待ちの長い列ができて渋滞するなんてことも起こりかねない。


2021年からの5年間くらいが、今後のクルマ社会と自動車業界の趨勢を決定づける重要な期間になるのは間違いない。



とりあえず確実なのは、ディーゼルエンジン搭載の乗用車(新車販売)は、数年以内にフェードアウトしていくだろうということ。


昨日の新聞の折込チラシで、「ボルボのディーゼルモデルを手にする最後のチャンス」とあからさまに謳ってあってちょっとびっくり。


欧米諸国では、例の排ガス不正事件以来ディーゼル乗用車が売れなくなって、どのメーカーもディーゼルの販売に力を入れていないし、新規開発もおそらくされていない。


日本に持ち込めばまだ売れると見込むのは、欧米と排ガス規制が異なるからなのか、高価な浄化装置を付けても利益が出るからなのか。



国産車に目を向けてみると、ガソリンとHVの両方をラインナップしている車種では、概ねガソリン車の販売比率が高い場合が多い。


なぜなら、HVはガソリンモデルより20〜50万円も高く、燃費の良さだけではなかなか元を取れないから。(だいたい15〜20万km走ってようやくペイできる)



あと、今はあまり誰も言わないけれど、HV車やEV車には、将来必ずやってくる、ある心配があります。


それは、バッテリー(リチウムイオン電池)の劣化による交換。


スマホや携帯も、毎日使って3〜5年も経つとバッテリーの劣化が進みます。電池の原理はスマホも車も同じ。


新車の時には満充電で航続距離500kmとかでも、それは年々鉛筆を削るように徐々に短くなってゆき、ついにはディーラーから「そろそろ交換ですね」と宣告される時がやって来る。


例えば日産リーフでは、バッテリーの新品交換費用は電池容量によって40〜80万円もかかるそうです。


現在の電池の短所(大きい・重い・危険)を大幅に改善するとされる、全固体電池の実用化が待たれますが、コストも含め普及にはもうしばらく時間がかかりそうです。


もうじき車検を迎えるなど、ここ1〜2年で車の買い替えを考える場合は、すごく悩ましい選択になると思います。


例えばこれから新車を買って10年乗る場合、ガソリン車だと果たして10年後にリセール(下取り)価値が残っているのかどうか。


はたまたハイブリッドやEVだと、所有期間内にバッテリーの交換時期を迎えないだろうかという心配。


そうなると、購入ではなくリースやサブスク(定額)で柔軟に、というのも選択肢に入ってくるだろう。


ちなみに、残価設定型ローンは、固定型でも変動型でも僕的にはあまりお勧めしません。なぜなら、払わないといけない金利は、乗った期間分ではなく、諸費用を含めた全額全期間分に係る金利だからです。




一人の自動車ファンとして今興味があるのは、現在世界中で3社(BMW・メルセデス・ジャガー)しか製造していない直列6気筒エンジン(縦置き)を、マツダが新たに開発していることを今年11月に発表したこと。


次期マツダ6(旧アテンザ)などに搭載予定とのことですが、ぜひその流れで本格FRスポーツカーをもう一度造ってほしい。


あと、個人的に気になるのは、今年生産終了となったBMWのi3の実質的な後継とされる、ミニクーパーSE(純EV)と、日産の新型ノート(e-power)です。


以前試乗した時に感じたi3の独特のドライブフィールが、MINIでどのように変化しているのか気になります。


また、日産ノートは、プラットフォーム(車台)を一新(ルノー等と共通化)し、あえてガソリンモデルを廃止して日産独自のe-powerのみで勝負に出るという、まさに社運を賭けた1台だと思うので、その心意気を実際に運転して感じてみたい。



僕自身は、来年初めての車検を迎えるM4(6MT)を、これからも大切に乗っていきます。


来年日本でも発売される次期M4(G82)は、とりあえずハイブリッド化は免れたようですが、あの縦長巨大グリルには未だに馴染めません。

              (BMW公式サイトより転載)

申し訳ないけれど、僕には「ブタ鼻」にしか見えん・・


この新型M4を含む4シリーズをデザインしたドマゴジ・デュケツ氏は、「デザイナーには冒険が必要だ」とインタビューに答え、批判的な意見には馬耳東風のようです。


ともあれ、ほぼ同じデザインのグリルを採用する新型4シリーズの実車を僕はまだ見ていません。クルマは、写真と実車では印象が異なることが多いので、とりあえずブーイングは封印して、近いうちにディーラーに行ってみようと思います。