ディーラー(BALCOM BMW)主催の展示会で、今春(2019.3.9)デリバリーが開始された通算7世代目となる新型3シリーズ(G20系)に試乗する機会をいただきましたのでレポートします。
試乗車は、320i(直4・184PS)と330i(同・258PS)が用意されていて、330i(Mスポーツ)をチョイス。ボディカラーはミネラルグレーで、販売価格は6,320,000円(税込)です。
外観の第一印象。「大きくなった感じはあまりしないけど、見た目5シリーズに似ているな」
先代F系と比較すると、ボディサイズは全長・全幅・ホイールベース共にひと回り大きくなっているのですが、見た目の印象では大柄になったとは感じませんでした。
そのかわり、グリル上端まで伸びるボンネットフードやグリルとつながった左右のヘッドランプユニットのデザインが現行5シリーズと共通しており、これが最近のBMWデザインのトレンドになりつつあるようです。アウディのようなどのシリーズも同じ顔の金太郎飴にならないことを祈ります。
これまで雑誌やネット記事で見てきた3シリーズの写真と実物を比較して最も差異を感じたのが、大きくなったキドニーグリルです。真正面から見るとわかりにくいのですが、グリルの形状は「く」の字に折れ曲がっていて、下部は自動開閉式のスリットになっています。(下のグリルの写真はBMW公式サイトからの転載です)
このスリットは、エンジンが冷えているときは閉じて暖気を逃さず、エンジンを冷やす必要がある時は自動で開き、また高速走行時は空力の向上のため閉じるそうです。
これによる燃費の向上は微々たるものだろうし、サーキットを走るレーシングカーじゃないんだから、水温や油温を最適化してコンマ1秒のラップタイムを削る必要もない。
僕から見れば、結構お金かかってそうなこの機能は子どものおもちゃかプラモデルにしか思えない。また、スリットが途中で切れていてグリル上部は樹脂(グロスブラック)で埋められているのも何とも中途半端な安物感が漂っている感じがして残念。
さて、乗り込んで内装や操作系をチェック。
★左が速度計(時計回り)・右が回転計(反時計回り)
★中央上部がドライバーの顔認識カメラ
内装の第一印象は?
「これはメルセデス・ベンツの内装です」と言われてもわからんやろうな」
BMWは操作系(レバーやスイッチ類・メーターパネル等)の文法を昔からほとんど変えず、ライバルのメルセデスやアウディと比較して「質素すぎる」「古臭い」などとさんざん叩かれてきたけど、運転そのものには何の支障もなく、僕は扱いやすくて気に入っていました。
しかし、最近リリースされた新型車では内装デザインで方向性の大転換があったとしか思えないような、大幅な変更がどの車種でも行われています。
シフトレバーはストロークが短くなってレバー周囲のボタンも倍増し、サイドブレーキも電気式に。
シンプルで使いやすかったランプ類のツマミも、ボタンが10個くらい並ぶ平面的なものに変更。
メーターパネルはフルデジタル表示となり、タコメーターを反転させたおかげでできた広いスペースにルート案内や車両情報などを満載。
ライバルメーカーから客を引き寄せるためには、伝統を捨ててでもガンダムみたいな見栄えのするインパネが必要!という営業サイドからの声があったのかどうかは知らないけれど、タコメーター裏返す(笑)くらいなら、僕のM4のナビのタッチパネル同様、「要らねー」という感じです。
(続きは次回に)



