人工流れ星を見たいか? | M3遣いのブログ

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ライカではなく、BMWのほうです(^^ゞ
日々想うことをまったりと・・・

超お金持ちの某社長が、「5年後に月旅行に行きます!」と発表してから、にわかに宇宙ビジネスが注目を集めている。


彼が既に支払った旅行代金は1000億円とも。


僕は、一国の国家予算にも匹敵する旅行代金にも、恋人の女優さんが一緒に月へ行くのかどうかにも興味はない。


これを機会に各国各社の競争に拍車がかかって、宇宙旅行がより安全に、より身近になるのは大歓迎。ぜひがんばってたくさんの人が宇宙に行けるようになってほしい。


そのニュースのしり馬に乗るように注目を集めているのが、日本のベンチャー企業がやろうとしている、宇宙に打ち上げた小さな人工衛星からパチンコ玉くらいの金属球を複数放出して大気圏で燃やし人工の流れ星を作るというビジネス。


来年には広島で実証実験をやってみるんだとか。


ニュースを聞いた僕の第一印象。


「あほか。やめとけ!」


ちょっと言葉が悪くて申し訳ないけれど、僕が子どもの頃から抱き続けてきた宇宙へのあこがれや畏敬の念を土足で踏みにじられるようにざわざわします。


僕が中学生の頃、寒い冬に部活の帰りに自転車で田んぼの中の道を走っている時、ふと夜空を見上げると、天高くオリオン座が輝いている。


シリウスやベテルギウスなどの一等星で構成される「冬の大三角形」もすぐに見つけられる。


澄んだ夜空の壮大な三角形の真ん中を、スーッと蒼白の一筋を引いた美しくも鮮やかな流れ星の記憶。


今より空気も澄んでいただろうし、街の明かりも少なかっただろうから、オリオン座も流れ星もより輝いていたに違いない。


もちろん願い事を唱えることはできなかったけど、めったに見られないからこそ、僕らは大人になった今でも、『今夜は〇〇座流星群のピークです』と聞くとわけもなくそわそわしてしまうのだろう。


人工衛星からボタン一つで無造作に放出されるパチンコ玉がいかに綺麗に光って流れようとも、僕は何の感動も感激もしない。


ベンチャー企業の社長さんは、「ぜひ2020年の東京オリンピックで使ってほしい」と鼻息荒く意気込みを語っていたけれど・・・


セーリングW杯の開会式でイルカショーをやって世界から批判や嘲笑を浴びたのと同じように、単に日本の技術力やお金があることを鼻にかけるような陳腐な演出になりはしないか。


まあ長々と能書き垂れましたけど、この事業はとにかく僕の本能というか生理を逆なでする。


しかし、僕がいくら嫌だと駄々をこねてみたところで、有名企業もスポンサーについているみたいだし、結局やっちゃうんだろうなー。


僕がおじいちゃんになった頃


僕「おお、流れ星じゃ!」


孫「違うよ、あれは〇〇のイベントのヤツだよ、じいちゃん知らないの?」


宇宙への夢もロマンも消し飛ぶじゃんか。・・あれ?孫どころか子どもおらんし。