愛車遍歴(その21)・・に至るまでの経緯(1) | M3遣いのブログ

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ライカではなく、BMWのほうです(^^ゞ
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久しぶりに車のお話です。


1MからM4に乗り換えて、まもなく1年になります。ブログのコメントで、「M4遣いになられたのですね」と寄せていただき、ブログタイトルを変更すべきか悩みましたが、子どもの頃からの憧れのクルマだったM3に敬意を表して、これからも不肖ながら「M3遣い」を名乗らせていただこうと思います。


さて、おなじみ(?)の所有車を紹介する「愛車遍歴」シリーズですが、現在のクルマBMW M4 Coupé(F82)の章(その21)は唐突に始まっていて、買い替えの経緯に全く触れていません。


理由は極めて単純で、「買い替えのスパンがあまりにも短すぎて恥ずかしかったから」


1Mには、1年弱しか乗りませんでした。自分でも、こんなに早く乗り換えるなんて、思ってもいなかった。今回番外編として、なぜM4に乗り換えを決意したのか、その経緯を記してみたいと思います。


仕事ではボスから、「まず結論を言え!」と口を酸っぱくして言われます。なので結論から。


1M→M4への乗り換え理由


1. 並行輸入車を持ち続ける覚悟が足りなかった
2. 展示会で出会ったM4に一期一会の運命を感じた


この2点に集約されると思います。


まず1点目についてですが、1Mの購入時に並行輸入車のデメリットは販売店から説明を受けていました。それは主に、
1. 並行輸入車は基本的に正規ディーラーのサポートを受けられない
2. 機能や部品の一部が日本の保安基準を満たしていない可能性があるため、車検を通すにあたってハードルが高い
の二つです。


1点目については、福岡に住んでいる僕が大阪のお店から購入したので、不具合やメンテナンスをどうするのかは大きな問題でした。しかし、それまでおつき合いのあった正規ディーラーさんが、可能な範囲で見ていただけそうだったので、車検の問題(購入時点で1年6か月先)はとりあえず先送りして購入を決断しました。


結果的には、保有期間中に特に不具合が出ることもなく、問題は生じませんでした。


2点目については、買い替えを決断する大きな材料(問題点)がありました。ひとつは、ヘッドライトのレンズカットです。


1Mに乗るようになって夜間走行すると、なぜか対向車からパッシングされることが度々起こりました。要は、「ライトがまぶしいよ!ハイビームじゃないの?」という合図です。


でも、ハイビームの落とし忘れではありません。正面が白い壁になっているところでライトを点灯すると良く判るのですが、車のライトは水平ではなく、端が斜めに切り上がるように光が当たるよう、レンズカットされています。それは、道路の端を歩いている歩行者や障害物などを早めに発見できるように、という理由からです。


左側通行の日本では、右よりも左端のほうが高く(遠くまで)光が当たるようレンズカットされています。


ところが、右側通行の国向けの車両では、当然右側が高い。僕の1Mは、イタリア向けに製造された個体でした。


なので、道路の左側を走ると右前方から来る対向車がロービームにもかかわらず「まぶしいよ!」となるわけで。


ディーラーさんで法定点検を受けた際、このことを相談したところ、解決策はヘッドライトのASSY交換(要は部品まるごと入替)しかないとのこと。見積金額は、およそ30万円ナリ。


1Mを販売してくれた大阪の業者さんは、車検の際には大阪まで持ってきてくれれば対策はしますと言ってくれたけど、車検まで残り半年以上。


その間、対向車にまぶしい思いをさせ続けてしまうのはなんとも申し訳ない気持ちでいっぱいでした。かといって、すぐさま30万円が用意できるわけではない。


そしてもうひとつ、当初予想していなかった不具合が僕を大いに悩ませていました。


それは、リモコンでドアが開かない(場合がある)、ということです。日本向けに正規導入された車のワイヤレスキーの周波数は、日本国内で電波干渉が起きにくいものに設定されているけれど、僕の1Mはそうではないため、移動先で周囲の何か(自動ドアなど?)と干渉してドアが開かない、閉められないということが結構頻繁に起こりました。


その度に、キーに内蔵された物理キーを引っ張り出して開閉しなければならず、これが結構ストレスに。ディーラーにも相談してみたけど、キーの周波数を後から変更するのは無理とのことで、ヘッドライトのようにお金をかければ解決、という訳にもいかない。


正規ではない並行輸入車に乗るということは、上記のキーのことも含めさまざまな問題が起こることを覚悟でクルマと向き合っていかなければならないということ。その覚悟がなければ、並行車を所有する資格はない。


僕は、その覚悟を強く持つことができなかったのです。


閑話休題。


今はM4とのカーライフを満喫している僕ですが、乗り継いだ4台のMモデル(E46 M3、E92 M3、E87 1M、F82 M4)にはそれぞれ個性があって、じつはエンジンに関しては1MのN54B30A型が一番好きです。


BMW伝統のストレート6の滑らかな吹け上りと、トップエンドまでタレずに持続するツインターボの強大なパワー。窓を開けて耳を澄ませると、6本のピストンが整然とシリンダー内を往復し、絶え間なく燃焼を繰り返してコンロッドを動かしている様子が手に取るように分かります。


それに加えて2基のタービンの回転音と吸気音が彩りを添えるエンジンサウンドは、これだけのために1Mを買う価値があると言ってもいいほど。


このエンジンが奏でる極上のアンサンブル(合奏)は、現行M2が積むN55B30A(シングルターボ)では全く感じられないし、M4のS55B30A(M社謹製)では排気音も含めやや過剰演出(デジタルっぽい?)に感じられ残念。


一方E92のS65B40A型は、V8自然吸気という直6には決して真似のできない壮大なシンフォニー(交響楽)を聴かせてくれました。


で、これらのエンジンを好きな順に並べると、
1M > E92 M3 > F82 M4 = E46 M3 かな。


ちなみにハンドリングと足回りに関しては、
F82 M4 > E92 M3 > E46 M3 > 1M となります。


重量や取り回しまで含めたボディバランスについては、
E46 M3 > F82 M4 = 1M > E92 M3


つまり、E46のボディにM4の足回りを装着して、1Mのエンジンを載せることができれば、僕の理想を体現した究極の1台になります。宝くじ当たったら、どこかのショップさんに世界に1台のオリジナルカーの製作を相談してみようかな。


話が逸れすぎました。次回は、「一期一会の運命」編です。

E46_M3(Carbon Black)

 

E92_M3 Competition(Fire Orange)

 

E87_1M(Alpin WhiteⅢ)

 

F82_M4(SilverstoneⅡ)