BMW 118d 試乗記(その1) | M3遣いのブログ

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ライカではなく、BMWのほうです(^^ゞ
日々想うことをまったりと・・・

ディーラー入庫の際に、代車として1シリーズのディーゼルモデルのエントリーグレード、118d(デザインラインはスタイル)に乗る機会がありましたので、レポートします。

新車価格は、3,780,000円(税込)ナリ。

お世話になっているBMW正規ディーラーのバルコムさんでは、以前は代車としてプレミオ(トヨタ)やアクセラ(マツダ)もあったけど、最近代車のラインナップを一新して、全て最新のBMW車に統一したとのこと。

入庫の度にテイストの異なる最新モデルを味わえるのは、何気に嬉しいサービス。

ディーラーで代車の鍵を受け取ってトランクのエンブレムを確認すると、118dとあったので、担当さんに「これはどんなエンジンを積んでいるんですか?」と聞くと、「直列3気筒のディーゼルです。」

「ん?BMWはいつの間に3気筒のディーゼルエンジンを開発したんだろう」と若干疑問に思いつつ乗車。

では、いつものように運転環境から。

シートは手動だけど、調整幅は広く、ステアリングのチルト&テレスコを併用してシートポジションはすぐに決まる。

バックレスト(背もたれ)が平板なのは、スポーツモデルではないから仕方のないところ。座面は広めで、お尻の当たりは柔らかいけど底づき感はなく感触は良好。

シートポジションが明らかに高く設定されているステーションワゴンの2シリーズ(クーペ以外)と違い、1シリーズはあくまでも乗用車ライク。それでも、座面のハイト調整幅は大きいので、目線が高いのが好みのドライバーにも対応できるはず。

足元のペダルレイアウトも、右足を真っ直ぐ伸ばした先にちゃんとアクセルペダルがあり、左足を置くフットレストも含め問題なし。

キーはポケットに入れたままプッシュスタートでエンジンをかけられるけど、乗降の際(ドアの開閉)はキー操作が必要。

せっかくキーレスなのに、ドアの開閉だけのためにポケットからキーを出し入れするのは結構面倒に感じます。せめてダミーでもいいからコンソールにキースロットがあれば。ここが、最廉価グレードとしての差別化なのかな。

内装は、本革などは使われていないけどチープさは全く感じられず、スイッチ類のレイアウトもBMWの文法に忠実で問題ない。

後ろの座席にも一定時間座ってみましたが、若干座面の短さは気になるものの、大人でも充分快適に過ごせるレベル。ただし、2シリーズのように後席のヒップポイントを高くして前方視界を広げるような手法は採られていない。

続いて装備関係。

標準装備のiDrive(ナビを含む)は、上位モデルと大きな差異はなく、さまざまな機能を極めて快適に使えます。(地デジは未装備)

国産車がOEM供給のナビの価格差で意図的にカテゴリやグレードの差別化を図っているのとは大きな違いです。

驚いたのは、バックカメラ、PDC(パークディスタンスコントロール:駐車時の障害物センサー)、衝突警告&軽減ブレーキ、クルーズコントロールが全て装着されていたこと。

これらが標準装備なのかオプションなのか、公式サイトのWebカタログで調べてみたけど、結局わからなかった。(担当営業さん、あとで教えてください)

もしオプションではなく標準装備だとしたら、国産車なら間違いなくDセグメント相当なので、すごくコストパフォーマンスが高いと思います。

次に、動力性能。

エンジンの始動は極めて静かで振動も感じない。

もちろん、ディーゼルであることは音ですぐに気取れるけど、遮音そのものは優秀でアイドリングでも走行中でも気になるようなレベルではない。

加速は、発進、中間ともにストレスを感じることはありませんでした。特に出足がいいなぁと思って後から仕様を調べたら、8速ATの1速のギア比がなんと5.00。これは、ガソリン仕様の118iよりもさらに高く設定されていて、8段をフルに生かしてクロスレシオ化されている恩恵だろう。

さすがに高速域からの踏み増しでは、アクセルワークに対してひと呼吸置いてからじわっと加速していくもどかしさはあるけど、最廉価グレードであることを考えれば充分許容範囲だと思います。

エンジン制御ではおなじみのモード切り替えスイッチがシフトレバー脇に付いていて、ECO PRO、コンフォート、スポーツの3種類が用意されている。

走行中に切り替えてみると、それぞれ明確に差を感じる。

スポーツにすると、途端にエンジンが元気よくなるけど、同時にシフトアップのタイミングも変更されて発進から低いギアでかなり上の方まで引っぱる。ディーゼルだからトルクが太いので、そんなに引っぱらなくても、と感じます。

しかし、エンジン音は直列3気筒(?)とは思えない静かさと振動の少なさ。

アイドリングストップから復帰する時の再始動のマナー(音振)も、以前試乗した218d(Active Tourer)と比較すると明らかに改善している。

また、ハンドリングは穏やか、かつ素直で特にEPS(電動パワステ)の不始末も感じられず、前後205/55R16ランフラット(ブリヂストンテュランザ)の足回りとともにフットワークにこれと言って不満はない。

もちろん、峠で負荷をかけたりすれば別だろうけど、もともとそんなクルマではないし、日常使用や週末のロングドライブには何の不足もないと思います。

最小回転半径も5.1mと、1シリーズより全長が短いVWゴルフより小回りがきき、ここでもFF車に対するFRのアドバンテージを享受できる。
 
BMWの双子の末っ子、118d(と、ガソリンモデルの118i)。なかなかやるな、という感じです。


続きは次回に。