2ドアを選ぶ理由 | M3遣いのブログ

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ライカではなく、BMWのほうです(^^ゞ
日々想うことをまったりと・・・

誰かに自分の愛車を初めて紹介するとき、なぜかいつもドキドキします。
 
このクルマについて、どんな印象を持ってもらえるのかな、良い印象を持ってもらえるといいな。
 
経験ないけれど、自分の子どもを誰かに紹介するときって、こんな気持ちになるのかな、と勝手に想像してみたり。
 
で、雪豹号(1Mクーペ)を紹介したとき、最初にいただく皆さんのコメントで一番多いのは、「意外とちっちゃいんですね」。これは見ての通り。
 
次に多いのが、「あ、これ2ドアなんですね。」
 
スポーツカーを乗り継いできた僕にとって、2ドア(クーペ)はごく当たり前のように思っているけれど、一般的にはそうでもないらしい。
 
「どうして2ドアなんですか?」とさらに聞かれることも。
 
聞かれてみてあらためて、なぜ自分は2ドアに乗るんだろう、と考え込んでしまいました。
 
2ドアのクルマは、4ドアや5ドアのクルマに比べると、圧倒的に不便です。
 
・後席に人や荷物を乗せづらい
・ドアが長いので乗降しにくい(ドアそのものが相対的に重いことも含めて)
・駐車するとき、とても神経を遣う
僕も、4ドアセダンや両側スライドドアの車も過去に所有してみて、使い勝手の面で圧倒的に2ドアは面倒くさいし不便だと感じます。
 
それでもなぜ、僕は2ドアの車に乗っているのか?
 
ちょっとひねくれた言い方をすると、
 
「僕が2ドアの車に乗れる条件を満たしているから」
 
家族の人数が多かったり、小さな子どもがいたりする人は、たとえ2ドアの車に乗りたいと思っても、とても難しい。
 
その一方で僕は、家族は他に一人しかいないし、アウトドアスポーツもやらないのでセダンやワゴンやミニバンにする必然性がない。
 
ただでさえ2ドアに乗る人が少ない中で、乗れる条件を満たしているなら多少の不便を感じてでも、あえて2ドアにこだわってもいいのではないか、と思うわけです。
 
もちろん、2ドアならではのいいところもあります。迷っている人は参考に。
 
・窓(サイドウインドウ)が大きいので、(前席は)明るく開放感がある
・運転席から斜め後ろの見切りも良好(ただし、左ハンドルならではの死角もあります)
・セダンと比べると側面の開口部が小さいので、相対的にボディ剛性が高い(ちょっとマニアックですが)
・(BMWのクーペは)サッシュレス(ドアの窓枠がない形状)なので、乗降の際にそれほどドアの長さが気にならない
 
最近の4ドアセダンでは、開けたときに窓枠のカドが顔の前に迫ってきておでこをぶつけそうになったりして、乗降がしにくいなあと感じる車が少なくありません。それに比べると、前席だけなら1Mの乗降はとてもスムーズです。
 
まあ、これらの理由は、僕が自分で自分を納得させようとする「こじつけ」と言えないこともない。
 
多くの人は、2ドアの良いところは「デザインのカッコよさ」にあると思っているかもしれないけれど、僕はデザインそのものに大きなこだわりはないです。
 
4枚ドアのセダンにはセダンなりの美しさがあるし、将来家族構成に変化がなかったとしても、僕自身が4ドアの車を買うことももちろんあるだろう。
 
ただ、先述した「サッシュレス」には大きなメリットを感じているので、もし4ドアでもサッシュレスであればポイントは高い。でも、4ドアでサッシュレスの車は、とても少なくなりました。もはや、絶滅寸前といってもいいくらい。
 
以前なら、「4ドアハードトップ(4HT)」とも呼称されたサッシュレスの4枚ドアの車はたくさんありました。
 
僕が乗り継いだR30・R32(ピラード)・R31スカイライン、C32ローレル(ピラーレス)(いずれも日産)をはじめ、当時売れに売れて一世を風靡したトヨタのカリーナEDや兄弟車のコロナエクシヴ、日産プレセア・・などなど。(※ピラード、ピラーレスは、Bピラー(真ん中の柱)の有無を表しています)
 
スバルも、インプ・レガシィをはじめ長いことサッシュレスを貫いてきたけれど、現在は全部サッシュド(窓枠つき)になってしまった。
 
サッシュレスの車は、骨格となる柱が少ない分衝突安全基準を満たすために余計な補強が要るし、ガラスそのもので車内を密閉する必要があるため設計や部品の組み付け精度も通常より高いものが要求される。
 
要は、窓枠つきに比べると明らかに高いコスト(プラス重量増加)がかかるわけで。それを主な理由として次々とサッシュレスの流麗なスタイルのクルマが姿を消していくのは、車好きとしてはとても寂しいものがあります。
 
思い出してみると、以前乗っていたピラーレスのR31スカイラインやC32ローレルなどは、走行中常に「ミシミシ」とボディが軋んでいて、ピラーがないから仕方ないのかなと諦めていたけれど、BMWに乗るようになってボディが「カタい」ということがいかに運転の安心感を生むかということを痛感しました。
 
以前試乗したハチロクの兄弟車であるスバルBRZでは、残念ながらその剛性を感じることはなく、「少し背の低い乗用車に乗ってるな」という印象しかありませんでした。
 
僕が2ドアを選ぶ理由。それは同時に、僕がBMWを選ぶ理由でもあるのかもしれません。