愛車遍歴(その18)BMW_M3(3) | M3遣いのブログ

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ライカではなく、BMWのほうです(^^ゞ
日々想うことをまったりと・・・

引き続き、愛車変更の顛末。いったいいつまで続くのやら。


事態が急展開したのは、1月中旬のある平日の昼休みのことだった。


職場の敷地内で、クルマ好きの同僚にばったり。同僚といっても、部署もオフィスも違うので、顔を合わせることはめったにない。前回会ったのはいつだったか・・・


顔を合わせるなり、いきなり「M3、いいっすね!」と彼。「ありがとう、FCの調子はどう?」と僕。


まさに、クルマ好き同士の、親しみを込めた挨拶。そう、彼は、マツダRX-7(FC3S)にもうかれこれ20年ばかり乗り続けている生粋のロータリー遣い。


ところが、彼の返答は意外なものだった。


「いやー、この前エンジンがイカれちゃって、まもなく修理に出すところ。こっち(地元)じゃ修理できないんで、陸送の手配もかけてるんだけど、参った。」
「えー、そりゃ大変。で、修理見積もりは出てるの?」
「んー、まだはっきりはしないけど、少なくとも○○○万円はかかりそう。」 (注)3ケタです。
「まじ?それって、あきらめて別のFC探したほうが早くね?」
「んー、でも、今のクルマに愛着あるし・・・」


その後、自分の口から出た言葉に、自分でもびっくりした。


「俺のM3、乗る?」


正直、半分は冗談のつもりだった。でも、彼の反応はこれまた予想外。


「え?マジすか?もし、譲ってもらえるとしたら、いくらぐらいで?」
「マジすか?って、俺のほうがマジ?だよ。でも、少なくともFCの修理代よりは低いよ。」
「・・・クルマ、見せてもらえませんか?」


というわけで、その日のうちに彼はM3を自分の目で見て実際に乗って、「できれば、お願いします」となったわけでした。


自分としては、あまりの急展開についていけず、頭の中を整理するのにいっぱいいっぱい。


愛着のあるE46にこのまま乗り続けたいという気持ち。
その一方で、希少なE92コンペティションも、この機会を逃したらもう二度とチャンスはないかもしれない。


数日間、寝ても覚めてもこのことばかり考え続け、とうとう「乗り換える」という決断を下した。


自分はクルマを乗り換えるとき、そのほとんどを下取りに出してきたけど、下取りに出したクルマのことは愛着や未練はあっても、あえて頭の中から振り払い、眼の前の新しいパートナーに意識を集中することにしている。


しかし、E46だけはそれが難しかった。ブログの中でも、人生17台目の愛車であるE46のことを、「これまでの16台のクルマ達は、すべてこのM3に辿り着くための道程だったんだ。」と自信を持って言えるほど、このクルマへの愛着が深かったから。


FCを20年乗り続ける彼なら、きっとE46も大事に乗ってくれる。


彼は、やみくもにM3に飛びついたわけではない。ずっと昔からBMWのストレート6(直6エンジン)に憧れていて、「E36でも、E92でもなく、E46に乗りたい」と以前から言っていたし、E46_M3に関する古い雑誌や記事を大事にコレクションしているほどの根っからのBMWファンであり、(直6の)M3ファンだった。


だから、13年落ち、12万km超という数字を見ても全く気にかける様子もなく、ほぼフルノーマル状態のM3を矯(た)めつ眇(すが)めつ眺めて、「めっちゃ綺麗に乗ってますね。自分だったらどこをイジろうかな」と、目を輝かせている。


そんな彼なら、間違いなくM3を大事にしてくれるはず。もしかしたら、彼に委ねることが、今後のM3にとってはむしろ幸せなことなのかも。エンジンオイルも、必ず3,000kmで換えると言ってたし。クラッチも、普通の人の2倍は保(も)つって、クルマ屋さんに褒められたって言ってたし。


最終的には、そう納得できるようになりました。


クルマとの出会いは、まさに「縁」、そして「タイミング」だと、あらためて思う。今回の乗り換えも、ディーラーの担当さんからのあの印象的なメールがなかったら、FC遣いの彼と、昼休みにばったり会わなかったら、乗り換えることはなかったと断言できる。


本当に、不思議なものだといつも思います。これから、縁あってパートナーとなったE92_M3コンペティションと、少しずつ絆を結んでいきたい。願わくは、「これまでのすべてのクルマ達は、このM3に辿り着くための道程だったんだ。」と思えるように。


以上が、E46⇒E92の顛末になります。もう少し暖かくなったら、天気の良い週末に2台で走りに行こうと約束している。きっとその時までには、E92を乗りこなして、M3遣いの名に恥じないようドライバーとして成長した姿をE46に見せてあげたい。すごく楽しみ。


次回からは、E92コンペティションのドライブレポートをぼちぼち書いてみようと思います。