初恋(その2) | M3遣いのブログ

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ライカではなく、BMWのほうです(^^ゞ
日々想うことをまったりと・・・

以前、幼稚園のときの「初恋 」のエピソードを書いた。その時は、担任の先生への「憧れ」に過ぎなかったけど、自分が覚えている、明らかに「恋」と呼べる感情は、小学校2年生のときだった。同じクラスの女の子で、名前は「尚子ちゃん」。読み方がちょっと変わっていて、「たかこ」。


色白でほっそりしていて、クラスの中でもあまり目立つほうではないタイプ。いわゆる美人ではないけれど、どこか惹かれるところがあった。


最後まで、告白することはできなかったけど、想い出としてのピークは、彼女のお誕生会に招待されたこと。一生懸命、洋服を考えて、めっちゃ緊張して彼女の家へ。たくさんの友だちが来てたけど、なんと男の子は自分ひとりだけ。うれしいというより、どうしていいかわからない。「身の置き所がない」とはまさにこのこと。


無事にプレゼントも渡して、ケーキと紅茶が目の前に出された。砂糖が添えられている。角砂糖でもないし、スティックシュガーでもない。透明の小袋に入ったグラニュー糖。開けようとするけど、緊張も手伝ってなかなか袋を破れない。


ちょっと力を入れた瞬間、袋が一気に開いて、そこいらじゅうに砂糖をまき散らしてしまった。「あーあ、やっちゃった」みんなの声がむなしく響く。穴があったら入りたいどころではない。その場から消えてしまいたいと、心から思った。


当の彼女は、そんな出来事も翌日には笑ってすませてくれた。感謝です。でも、僕の初恋は、ある日唐突に終わった。


3年生になってクラス替えがあり、彼女とは別々のクラスに。ちょうどその頃、視力が落ちていた私は、初めてメガネを作った。上部が黒で下が透明のセルロイドのメガネ。小3でメガネなんてカッコ悪いし、自分も好んでかけたくはないが、黒板が見えないのでしょうがない。4月のある日、メガネをかけて友だちと廊下を歩いていたら、目の前に尚子ちゃんが。


ドキドキしながらも、意識しないフリをして通り過ぎようとしたその時、彼女から「お言葉」が。


「きゃー、メガネザル!」


僕の淡い初恋が、幕を閉じた瞬間でした。