さて、低カリウム血症で人生初の入院生活を送る羽目になった私。予想通り、大きな問題が。
それは、「夜、眠れない」
自宅以外の場所で夜、ちゃんと眠れないというあの性癖(参照:「どこでも眠れるメガネ 」)が、病院でもいかんなく発揮されてしまい、大変なことに。初日からお世話になった4人部屋の病室には、私のほかにおじいさんが一人だけ。この方、少し認知症があるらしく、夜中に大声を出して歩き回ったり、何もないのに看護師さんをしょっちゅう呼んだり。
自分は、そういう騒動に関係なく単に眠れないだけなのだが、病院のほうが、おじいさんのせいで眠れないのだろうと勝手に配慮をしてくれて、3日目からなんと個室に移してくれた。でも、そのおかげかどうか、徐々に眠れるようにはなってきた。とにかく静かだし、空調は完璧。匂いも皆無。要は「慣れ」なのかなあ。
食事は・・・いつも家で食べてるのより、量は圧倒的に少ないし、特別美味しくもないけれど、食べられないまずさではない。何より、野菜中心でヘルシー。ちなみに、退院した時、体重は3kg減っていました。
閉口したのは、めっちゃ退屈なこと。当たり前だが、手足が動かないので何をするにも人の手を借りなければいけない。でも、頼むのが気の毒なので、結局何もしないでじっと我慢。カリウムは、ごく少量ずつ体に入れていかないと悪影響が出るらしく、ほぼ一日中点滴。
入院を聞いて、何人かの知り合いがお見舞いに来てくれた。これは本当にうれしかった。みんな一様に、突然の入院を心配してくれるが、私のほうはいたって元気。体が動かせないだけ。だから自分も、その後誰か知り合いの入院を聞くと、訪ねてもいいか確認が取れたら、できるだけ早くお見舞いに行くようにしている。ただ、来てくれるだけでありがたいということが身にしみてわかったから。
4日目になると、カリウム濃度が徐々に戻って来たらしく、少しずつ手足が動かせるように。携帯もいじれるようになったので、電話やメールで仕事の状況を確認する。どうやら職場では、OBまで巻き込んで、大変な騒動になっているらしい。一刻も早く復帰せねば。
5日目、主治医の先生に直談判。「もう、体は元に戻ったので、お願いだから退院させてください!」先生は、「原因がはっきりしない以上、まだ駄目です。二週間はいてください」って。でも、仕事が気になってしょうがないんです。もし退院して、ダメだと思ったらすぐに戻りますからって、最後はほとんど泣き落しのようにして、6日目の朝に無理やり退院。その後、仕事に即復帰して、イベントもなんとか無事に終えることができた。
家族をはじめ多くの皆さんに、いっぱい迷惑をかけてしまった初入院の騒動。結局、なぜ低カリウムになったのかは、わからずじまい。先生の見立てでは甲状腺の機能不全を疑ってあったけど、精密検査でも何の異常も見つからず。でも、実は秘かに「原因はこれしかない」って、今でも確信しているものがある。
入院中にもお医者さんに話してみて、「そんなことはありえない」って即座に否定されたけど、入院したのは9月の末。それまで約4ヵ月間にわたって、同じアイス(今食べ続けているチョコボールじゃないよ)を毎日大量に摂取していた。それはもう、中毒といっていいくらいのハンパない量(<小さい声で>「今のチョコボールをはるかに超える量です・・・」)。そのアイスの何かが、カリウムの体内バランスを崩してしまったと思っている。
もちろん、また同じ轍を踏みたくはないので、そのアイスは退院後きっぱりとやめました。その後、症状は出ていないです。一度も。でも、まったく自慢にはならない。懲りずにチョコボール、年間10,000個以上食べているんだから。入院は、二度としたくない。でも、アイスの誘惑には今のところ、完敗中。自分の中での理性の天使と誘惑の悪魔の闘いは、まだまだ終わりそうにない。