じつは、高い所がこの上なく好きだったりします。
でも、タワーの展望台とかは、テンションは多少上がるけどイマイチ。高くて、狭くて、不安定なほど、登りたくなる。登って、空中に足を投げ出したとき、ゾワッとくる感覚が大好き。「落ちたらどうしよう」って思いながら、あと1cm、あと5ミリだけって、少しでも前に出て、下を覗き込みたい。
ある時、海岸沿いを歩いていたら、登れそうな断崖絶壁があったので、登ってみた。頂上まで、30mくらい。でも、上に行くほど険しくなって、20mくらいまで登ったところで立ち往生。進むことも、戻ることもできない。
そのまま30分経過。だんだん暗くなる。「俺、このまま落ちて死ぬんやろうか。」マジで思いかけた時、パンツ履いてないこと、思い出した。その日、磯遊びした時、服着たまま海にはまって、しょうがないから、パンツ脱いで、Gパンだけ履いてたんやった。
もし落ちて、死体で発見された時、パンツ履いてないのめっちゃ恥ずかしい。「なんでこいつノーパンやねん」って。死人に口なし。説明不可。そうなるくらいなら、死んだほうがマシ(・・・ん?何か変ですか?)。そう思って、それこそ死ぬ気でよじ登って、なんとか登頂成功。
そんなトラウマを抱えながら、今日も絶壁を見ると血が騒ぐ。でも、降りるのはとっても苦手。登ってから、いつも後悔。後悔先に立たず。
宝くじ当たったら、登るだけ登って、あとはチャーターしたヘリで下山。一度でいいから、やってみたい。