ビデオニュースで、フランスの国民議会選挙の解説をやっていました。ダイジェスト版を見ただけですが、選挙の前後で議席配分がどうなったかを図示してくれていて、わかりやすかったです。

 

少し前にEU議会の選挙があったそうで、マクロンさんのグループは敗北していたのに、あえて解散選挙をやって、それでマクロンさんが負けてしまったと見ることができるようです。

 

マクロンさんのグループは過半数を取れていなくて、その都度、少数政党の協力を得て法律を通していたようなのですが、それで何とか選挙に勝って、不安定な議会の状況を改善したいというのが、解散をした動機みたいです。

 

普通にやると負けるので、極右の伸長傾向を持ち出して、このまま行くと極右政権ができるぞ、ある意味で、国民を脅迫した形ですが、国民はマクロンさんのグループではなく、左派連合の方に流れたので、マクロンさんの計算違いになりました。

 

勝負をかけて負けているので、勝負に出ないでグズグズやっている日本と比ると、潔くていいように見えなくもないですね。

 

番組では、中道政権が望ましいという立場をとっていたので、左派連合は極左ポピュリズムで、ここを勝たせることも国民のためにならないと考えているようでした。

 

でも中道政党が、本当に国民のために考えてやっていたのか、事情をあまり知らないものの、少し疑問です。経済団体と結びついて、一部の人の利益をはかり、一般国民にしわ寄せを行かせていた可能性もあるんじゃないでしょうか。

 

一回やらせてみて、結果が出なかったら、交代させるというアイデアが機能していたのだとすると、日本の政権交代主義の人たちにとってはうらやましい事例ということになるんじゃないかと思いました。

 

極右と極左を比べて、どっちがマシか、判断することは難しいのかもしれませんが、愛国主義的な傾向は、戦争につながるということは多分、よく知られていて、右と左を並べると、まずは左から選ばれるのかもしれません。

 

左派連合が失政をすると、今度は極右に行くかもわかりませんね。