ルポ リベラル嫌い──欧州を席巻する「反リベラリズム」現象と社会の分断 単行本(ソフトカバー) – 2023/7/19
津阪 直樹 (著)
亜紀書房 (2023/7/19)

 

ドイツのアーエフデーは、極右政党と言われることもありますが、そんなに過激な印象ではないです。でも左派が頑張って、アーエフデーの集会やデモに対して妨害をかけているみたいです。

 

それで欧州では、まだ左派が強いのかな、と思って見てました。最近のフランスの選挙でも、国民連合が勝ちそうになると、左派が頑張って手を結び、逆転勝ちして、左派政権を作っていました。

 

上掲の本では、労働者階級の下層が、経済的な苦境にあって、それで、十分な対策を打ってくれない左派やリベラルの政権に反感を持っている、という理解が示されているようです。

 

逆に言えば、経済問題を何とかして、困窮者を減らしていけば、リベラル政権でも信任されるということかもしれません。

 

移民の問題も、数をたくさん受け入れているために、どうしてもトラブルになりやすい、対立の火種になりやすい、ということがあるんだろうと思いますが、中間層と貧困層の生活が改善されていれば、単なる小競り合いで終わるかもしれません。

 

不満が溜まっているので、排外主義にまで発展しやすい、ということじゃないでしょうか。

 

そしてリベラル政権が経済問題をなかなか解決できない理由のひとつは、財政健全化にこだわっている、ということがあるようです。