蓮舫さんが東京都知事選挙で勝った場合に、何が起こるのでしょうか。

 

自民、公明は、東京都のエスタブリッシュメントの座が脅かされるので、蓮舫さんと対決姿勢を強めて、提出された法案を却下しはじめるのかもしれません。

 

蓮舫さんは、要するに、東京都でも、「事業仕分け」をやると言っているのでしょう。

 

「事業仕分け」には、悪いレッテル貼りがなされていますが、民主党政権の改革のひとつで、予算を見直して、不要な事業を整理して、それを新しく出てきたニーズのために振り向けるということだと思います。

 

切られる方は文句を言いますが、それで恩恵を受ける産業もあるということだと思います。

 

そして、積極財政派の場合は、既存の事業をカットせずに、お金を増やして、新しいニーズに振り向けるので、利権を持つ人も満足なんではないかと思いますが、実際はそうではないようです。

 

家計においては、無駄遣いをやめて、本当に重要な支出にのみお金を使っていくようにします。それと同じで、利権が最重要の支出だと考える人にとっては、社会保障費なんかはできるだけ節約して、利権のための支出に振り向けたいということだと思います。それで結局、利権の保持者は、積極財政派とも対立するのだと思います。

 

蓮舫さんの方では、と議会選挙でも頑張って、自分を応援してくれる都議を増やし、議会構成を変えることが、次の目標になってくるかもしれません。

 

このプロセスにおいては、市民団体も、応援していくと思います。

 

その後、次の都知事選挙までに、蓮舫さんが市民を裏切るとか、何かの路線対立が生まれて、次の選挙では、蓮舫さんを倒すために誰か候補を立てなければならない、ということになる可能性はあるでしょうか。

 

蓮舫さんは、そこまで独立した人ではなくて、立憲民主党の重鎮の意見を聞き入れ、保護を受ける立場じゃないかと思うので、指示を出す人の考え方次第では、市民と対立する可能性があるんじゃないでしょうか。

 

その時になると、やはり、蓮舫さんが有名であるために、対抗馬にも、有名な人を起用しないといけないということになるでしょうか。次にそういう人を起用することはできるんでしょうか。

 

有名な人を倒すために有名な人を起用すると、今度は、次に起用する人も有名な人でなければならなくなってきます。

 

理想を言えば、小さな単位の自治体の議員から始めて、実績を積んで認められていき、有能な人が選ばれて、国会議員や首長として選任されるという流れがいいかもしれません。

 

自分ではできると思っていても、実際に仕事をしてみないとできるかどうかわからないので、まずは小さなことから試し、うまくできたらもう少し大きな仕事というふうに、ステップアップしていくと、無能な人は上に上がってきません。

 

しかし実際にはこの理想形は、うまく実現しないみたいです。

 

派閥のような、一部の人たちの利益を守るグループがあって、その人たちがグループの利益を守るために、地域の主要ポストを自分たちの息のかかった人間で埋めることを画策するからです。

 

その場合、適材適所にはなっておらず、組織の陣取り合戦が起きているだけで、据えられる人材は格好だけということがありえます。自分で考え、自分で行動することも許されず、組織の意向を実現するだめの存在になっているかもしれません。

 

そういう利権グループを吹き飛ばすには、有名人の力やメディアの誘導の力を借りるしかないのかもしれません。

 

そして腐敗政治を長く見てきてうんざりした人が政治に関心を失っていく中で、与党側も、有名人の力を借りるしかなくなっているのかもしれません。