NPO法人のほうぼくのユーチューブ・チャンネルで、奥田知志さんのお知らせの動画を見ました。

 

奥田さんは現在、「希望のまち」というプロジェクトを進めておられるみたいですが、拠点となる建物の建築が、予定通りに進まない事態になっているそうです。

 

建築関係では、東日本大震災の復興がテーマになっているのに、東京オリンピックをやっていて、資材が高騰し、業者も手が空かない、みたいな話を聞いていました。同じことが万博と能登地震の復興でも起きているようです。最近はそれに加えて、戦争を原因とする世界的な物価高があるので、だんだんと状況は悪くなっているのだと思われます。

 

「希望のまち」の計画案は、今回の案でも既に、業者の利益が増えるように修正したものだったそうです。前回の案では、安すぎて受けてくれる業者が出てこない状況だったみたいです。

 

それで建物は縮小し、予算は増やすという形にしてありました。でもそれでも入札不調という結果になったそうです。

 

経済が厳しくなってくると、生き残り競争が激化して、ますます一部の人を犠牲にして他の人たちが助かる方向性が強まってくるでしょう。そういう時期に、全員を助けようとする方向性の活動があってもらえることは非常にありがたいことだと思います。生き残るために他人を蹴落とすしかない、という考えを多くの人が持ってしまえば、悪い流れはなかなか変えられなくなるので、その前に違う方向性を、見える形で提示してもらえるということは、非常にいいことだと思うのです。
 
前向きで未来的で悪い流れを逆転していく活動ということでは、ルドルフ・シュタイナーの社会有機体三分節運動も同じだと思いますが、この運動は、戦間期のドイツのハイパーインフレの状況の中で行われていました。それに比べたら、今の日本の状況はまだましかもしれませんが、かといって難しい状況ということには変わりないと思うので、やっぱり頑張りや忍耐が必要にはなってくるでしょう。
 
たくさんの寄付が寄せられているらしいので、日本社会の善意や底力が、ここに結集しているようで、それは頼もしいと思います。