3月に買った中古ビデオ・ソフトで『組織』を観る。
(まぁ観る前から傑作と云う予感はしていたんですが、いざ実際に観てみると、孫う事なき大傑作。タイトルや映画の内容からは、その事を想起させる雰囲気は全くないのですが、キャスティングを見ただけで、もうその資格は充分。ロバート・デュヴァルにジョー・ドン・ベイカー、ロバート・ライアン、ティモシー・ケリー、リチャード・ジャッケル、エリッシャ・クック・ジュニア、ロイ・ジェンソン、ビル・マッキニーに、加えて女優陣が、カレン・ブラックにジョアンナ・キャシディ、シェリー・ノースという布陣で、それだけでお腹いっぱいになる事間違い無し。中にはロバート・ライアンという大物男優がいますが、そのほとんどがB級ぞろいというメンツは、とにかく面白い映画を作ってやろうという意気込みが感じられて、もう最高ですな。
そんな連中をまとめた監督がジョン・フリンで、彼の最高傑作がこれといってイイですな。何が傑作かといって、日本の任侠映画に繋がるストーリーといい、そのアクションにも細かな描写を含めて、セリフの一つ一つにもB級然としたユニークさや、なんといってもリチャード・スタークの原作が素晴らしいですな。スターク原作と云ったら、古くは『殺しの分け前/ポイント・ブランク』や『汚れた七人』『ホット・ロック』『警官ギャング』から『ペイバック』『パーカー』に至るまで、その犯罪映画に於いて、どれも傑作揃いという作家で、勿論映画も傑作ばかり。その頂点に輝くのがこの映画だと云えるでしょうな。
この映画を観るにつけ、面白いB級映画とは何ぞやとの問いに、真っ先に思い浮かべる作品だと思うのであります)
