先週、日本橋のディスクプラザで買った中古ビデオ・ソフトで『怪奇!吸血人間スネーク』を観る。

 

(この映画も、昔テレビ放映で観た事があったけど、完全な形で観るのは今回が初めてですな。まぁ初めてと云っても、ランタイムは99分なので、テレビ放映時もほぼノー・カットといってもいいような状態だったですが。

製作がリチャード・D・ザナックとデイヴィッド・ブラウンという『ジョーズ』のコンビなので、その"蛇版"というような感じで、宣伝もそれが売りだったようで、殊更強調していたという印象ですな。まぁ『ジョーズ』の"蛇版"といっても、別に巨大なヘビが襲う訳でもなく、マッド・ドクターが人間を蛇に変えようとする話で、むしろ『ドクター・モローの島』的な内容ですな。

まぁ、結局、最後にちゃんと?人間が蛇になり、ドクターの目的は達せられたという雰囲気なんですが、映画は、その変身の過程が面白く、果たしてどういう風になるんだろうかと、そこがたいへん興味深いんですな。

で、気になるのは邦題ですな。原題は"Sssss"というもので、多分、蛇が這うのを表わした表現ではないかと思われるのですが、それが邦題になると『怪奇!吸血人間スネーク』ですからね。一見、そんな恐ろしい人間が出て来るのかと思いきや、最後はタダの蛇ですからね。しかも、蛇は別に吸血行為はしない訳で、ズバリ、タイトルに偽り有り、ですな。

まぁ、それでも、映画に迫力が出るという点では、タイトルは大きい事に越した事はないという、まさしく『ジョーズ』にあやかったタイトルという事ですな。それを誇大宣伝とも云いますが、これが公開された頃は、誰もその事に気が付かなかったですな。で、この映画が作られたのは、1973年で、『ジョーズ』よりも前だったというオチに繋がる訳で、もういい加減にして欲しいですな。でも、ワタシはこの映画が好きですが…)