明け方、LDで『探偵マイク・ハマー/俺が掟だ』を観る。
(これは何度も観ているけど、何回観ても面白いですな。ストーリーや雰囲気は昔のハードボイルドものなんですが、現代的にアレンジしてあり、特にアクション・シーンが素晴らしく、小気味良いテンポがいかにもB級っぽい感じで、適度にエロチックなムードがあり、まさにこれは、面白い探偵ものアクションの傑作ですな。秘書役のローレン・ランドンもエロくてイイですし、悪女役のバーバラ・カレラもイイですな。それに、オープニングからタイトル・バックに移る瞬間が、いつ観ても最高で、ビル・コンティの音楽がまた素晴らしく、あれこそB級映画の基本ですな。あの主人公に憧れますな)
そしてその後、新聞屋に貰った招待券で、道頓堀の道頓堀東映パラスで『ブレードランナー/最終版』を観る。
(いわゆるバージョン違いの公開で、正式にはリバイバル公開になるんでしょうね。だから、前のバージョンを観ている人からしたら、再度観るって事になるんでしょうか。ワタシは、ワーナーのレンタル・ビデオで観たのが初見なので、一応はやはり再見って事になるんでしょうが、御存知の通り、この映画にはいく通りものバージョンがあるので、当然ながら前に観たものとは若干違うバージョンになる訳で、微妙だけど、再見とも違うような気がしますな。
初公開版とは、ナレーションが削除されている事が大きく違い、それと主人公が見る例の夢のユニコーンのシーンが新しく入り、ラストが変わっている事が違いでしょうか。まぁ、今では、それぞれのバージョンがDVDやブルーレイで観られるという嬉しい時代になりましたが、そのきっかけを作ったのが、この“最終版”の公開だったのではないでしょうかねぇ。
しかし、一つの映画で、これ程のバージョン違いがあるというのも、この『ブレードランナー』ぐらいのもので、まぁ前例には『ゾンビ』や『未知との遭遇』があったりしますが、殊ストーリーの解釈に影響を与えているのは、この作品が唯一って事になるんでしょうね。それだけ、リドリー・スコット監督の拘りがあるという事なんでしょうな。
因みに、ワタシはこの“最終版”が一番シックリ来る内容だったと思いますな。ナレーションが無くなっている事で、昔のハードボイルドものの味は無くなっているのが寂しいですが、ヴァンゲリスの音楽が、ムードを盛り上げてくれているのがイイですな。そうそう、本編と同様に、ヴァンゲリスのスコアも、何枚かサントラ…海賊盤も…がリリースされており、これまたややこしくなっておりますな。ビデオやDVDといい、サントラといい、まさに『ブレードランナー』は金儲けの的ですな)

