先月、なんばの新星堂で買ったLDで『東海道四谷怪談』を観る。
(この映画を観るまでは、ハッキリ言って、「四谷怪談」の話って詳しくは知らなかったものだから、成程こういう話だったのかと、良く勉強になりましたですな。
かなり昔、テレビの舞台中継のような番組で、舞台で演じてた「四谷怪談」を観た事があったけど、この映画の場合、純粋に怖い話だと改めて思い、さすがは往年の新東宝の名作だけあり、恐怖映画として面白かったですな。
監督の中川信夫は、『地獄』の時のような奇をてらった演出ではなく、正攻法で我々を怖がらせる演出法で、その堂々たる演出に恐怖感がいっぱいで、随分と恐い目に遭わせてくれて、まさに日本の恐怖=怪談映画として、素晴らしいものがありますな。主演の天知茂の役柄も、クライマックスの殺陣のアクションも錚々たるもので、何せ相手は幽霊だからその必死の形相と共に忘れられない程の名演技で、さすがでしたな。本当に怖い映画とは、こういうのを言うんでしょうね)