先々月、日本橋のディスクプラザで買った中古ビデオで『実録外伝  大阪電撃作戦』を観る。

 

(これは東映の実録路線の1本で、ワタシが観た実録路線ものの中でも、相当面白い映画ですな。『仁義なき戦い』以外の実録やくざ映画以外で、これは傑作に値する映画だと思っていますな。以前、レンタル・テープで観て以来、それをコピーしたテープでずっと何回も観てきており、ここに来て中古テープを買って、晴れて本物のテープで観られて、まずは満足していましたな。

一応、山口組の実録になっていますが、元々の脚本は、監督の中島貞夫が69年頃に書いたと云われる「暴力団抗争/殲滅」が元になっていて、これは山口組と敵対する弱小の組の方から描いた物語で、チンピラたちの巨大組織に挑む姿を描いた話になっているらしく、当時は「チンピラが主役では話にならん」という事で棚上げになっていたものを、実録ものがブームになった頃再び脚光を浴びて、脚本を練り直して映画化になったものだという、実録路線ファンには今や常識となっている伝説的映画ですな。確かに、この映画の松方弘樹や渡瀬恒彦らの暴れっぷりは見事で、チンピラとしての威勢はたいしたものですな。特に松方弘樹のしつこさが凄く、後に同じく中島貞夫監督により作られた『沖縄やくざ戦争』と同様な迫力があり、この2作は“地方実録やくざ映画”としてマジで傑作ですな)