朝、天満のビデオプラザ・アルファでレンタルしたビデオで『デルタフォース3』を観る。

 

(前年に劇場で観て大傑作だと思った『デルタフォース2』でしたが、そのまた続編が作られたと知って、ビデオ屋に何度となく通った訳なのですが、前年の12月21日リリースという事だったのに、全然リリースされておらず、果たしてどうしたのかと思っていたら、本年になってやっとリリースされたようで、大いに期待してレンタルしたのでしたが、それがどうも…。

リリースが遅れた理由はよく分かりませんが、結果的にみて、期待に反して全然面白くなかった訳で、いっその事、そのままリリースされなかった方が良かったような、そんな気もしたものですな。

その要因が、まず主役がチャック・ノリスではない事。前作・前々作であれ程大活躍したノリスが、出演していないとはどういう訳なのか。一にも二も、それが最大のネックだと思いますな。その代わりに出演しているのが、ニック・カサヴェテス、エリック・ダグラス、マイク・ノリス、マシュー・ペンという、いずれも大スターの息子たち。ジョン・カサヴェテス、カーク・ダグラス、チャック・ノリス、アーサー・ペン…これは監督ですが…という顔ぶれは、その父親たちが共演すれば凄い事なんですが、そのほぼ無名の息子って、ほとんど顔も知らないし、それが出演しても大して感動もないし、そのお蔭で、映画も全然盛り上がらずに終わってしまいましたな。

監督はサム・ファーステンバーグに変わっておりますが、得意の『ニンジャⅡ/修羅ノ章』や『ニンジャⅢ/転生ノ章』…劇場公開時は『ニンジャ』…程の躍動感もなしで、いたって静かな戦闘モノでしたね。大体、静かな戦闘モノっていうだけでダメな訳で、この責任は誰にあるのか。このつまらなさは、特筆に値しますな。

当初の原題が“Young Commandos”から変更されたというニュースを聞いた時点で、何かおかしいと思っていたもので、その辺りの変更が作品のつまらなさに繋がっているとは思えませんが、今回がキャノン映画ではないという事も関係しているのでしょうかねぇ。

因みに、エンド・クレジット内でクリエイティヴ・コンサルタントとしてブライアン・トレンチャード・スミスの名前を見付けたけど、これって『スカイ・ハイ』の監督さんではないかいの。その彼の名前が何故またここに…)

 

 

 また、夜、梅田の北野劇場の最終回で『ケープ・フィアー』を観る。 

 

(マーティン・スコセッシ監督とロバート・デ・ニーロ主演の『タクシードライバー』コンビによるサスペンス映画ですな。昔の『恐怖の岬』という映画のリメイクであるらしいんですが、デ・ニーロの鬼気迫る演技が凄まじいので、リメイクした甲斐がある作品に仕上がってましたね。

普段は強い男を演じていたニック・ノルティが、ここでは普通の弁護士役を演じていて、その捻り具合もこの映画の面白い所で、なかなかスリリングで良かったですな。リメイクとはいえ、作り方次第では、オリジナルを凌駕する程の面白さが出るものだと思いましたな。

因みに後年、オリジナルの『恐怖の岬』も観ましたが、そちらも面白い作品で、グレゴリー・ペックとロバート・ミッチャムの迫力ある演技と、J・リー・トンプソン監督の力強い演出とで、さすがに往年の面白さが出ておりましたな)