夜、梅田の梅田劇場で『ゴジラVSキングギドラ』を観る。 

 

(正月なので、この時期に公開されてた映画を観たのですが、3年前からスクリーンに復活したゴジラですが、前年の『ゴジラVSビオランテ』に続き、本年も正月映画として登場して、この先しばらくは毎年この時期に登場となるゴジラで東宝としても、一応のドル箱スターを手に入れたなという感じでしたな。

今回は人気のキングギドラとの戦いですが、前作から登板の大森一樹…黙祷!…による脚本が、一風変わっていて、ゴジラもキングギドラも戦後の島に生息していた恐竜が放射能によって変化した怪獣であったとかで、その両者がタイムスリップによって、ある時はイイ怪獣だったり、またある時はその逆だったりとかで、何度も戦うという、異色のストーリーで、その意外性には面食らったものだったですが、そのストーリーは面白いけれども、出来れば他のSFものでやって欲しかったと思い、なにもゴジラでやる必要はなかったのではないでしょうと思ったものでしたね。

大体、オリジナルと設定が変わり過ぎて、オリジナルのファンには不評だと思いますね。ゴジラの前身がゴジラザウルスというのはまぁまぁ理解出来たとしても、キングギドラの前身が3匹の可愛い竜だったというのは如何なものでしょう。キングギドラはあくまでも金星を滅ぼした宇宙怪獣であるはずなのに、それはないでしょうという状態で、しかも鳴き声が全然違うのに驚きましたな。ギドラの鳴き声は「ウルトラマン」の科学特捜隊の電話の音と同じであるという常識が覆された訳で、そこまで設定変更するのはどうしても納得出来ないですなぁ。

まぁ、この1作だけという何か特別の事情があったものだと思われるのですが、前作同様、思いっきり理詰め・理詰めで迫った大森一樹の演出も、ゴジラとギドラが対決するに1時間20分も掛かっているという事もあり、極端な言い方をすれば、ゴジラ・ファンを蔑ろにしているという感じで、そこも少し残念でしたね。やはり、他の所に力を入れ過ぎて、怪獣中心に映画を構成できなかったのが惜しかったですな)