梅田の梅田スカラ座のオールナイトの1回目で『ミュータント タートルズ』を観る。
(この映画、最初は正月映画として公開される予定だったらしいですな。それが春休みの時期に公開されたというのは、これはあくまでも推測ですが、この映画の宣伝方法に色々迷いが生じていたと思われますな。
一応アメリカでは大ヒットしていて、早速東宝東和が買付けた訳ですが、その内容を観てビックリ。あまりにもの子供向き過ぎて、果たしてどのように売ればイイのか、で迷っていた風に思えるんですな。まぁ、『スター・ウォーズ』や『スーパーマン』も、話は子供向けみたいなものなんでしょうが、そこは技術力や特殊効果、並びに映画を製作する人たちの製作理念でもってそれ相当の映画に仕立て上げていたので、映画としても傑作にになったと云えるんですが、そういった精神がなかったこの映画は、単なるカメの着ぐるみスタント・ショーに終始してしまって、「こりゃ、子供にも受けないや…」と東宝東和が思ったのかどうか、売り方に迷いがあったのも頷けますな。
故に、ワタシもこの映画を観て、困ったものだと思いましたな。監督があの傑作『エレクトリック ドリーム』のスティーヴ・バロンだけに余計に困ってしまいますな。アメリカではアメコミのヒットから火を付けたらしいですが、日本でその手の映画がヒットするのは、もうちょっと先のようですな。
因みに、この映画の原題ですが、日本では“Teenage Mutant Hiro Turtles”ですが、オリジナルは“Teenage Mutant Ninja Turtles”となっており、日本公開に際して“ニンジャ”という言葉が“ヒーロー”に変えられている訳で、この辺りは、“カラテ・キッド”が『ベスト・キッド』になった経緯となんか似ているようですな。「あんなものはニンジャなんかではない!」というクレームがあったのかどうか、この辺りも東宝東和の悩んだ事なのでしょうかねぇ。でも観た感じ、あれは確かにカメのニンジャに違いがなかったような…)

