久々にLDで『サスペリア』を観る。 

 

(ホント、久々に観ましたな、『サスペリア』。まだ当時はトリミング版で、音声だけはステレオになっていて、工夫すれば音声だけでも“擬似サーカム・サウンド”として楽しめましたな。

公開当時は“決してひとりでは観ないで下さい”のキャッチコピー等、色々話題になっていましたが、中でも話題を呼んでいたのが、最初近くのシーンに登場する幽霊の事ですな。主人公のジェシカ・ハーパーが空港からタクシーに乗るシーンなんですが、途中で運転手の首筋に一瞬、幽霊と思しきものが映るシーンがそれで、公開後週刊誌に載って話題になったものでしたな。

 

ここに幽霊が…

 

ワタシが劇場で観た時には気が付かなかったんですが、このLDを買ってからそのシーンを何度も確認した所、確かに映ってましたな。ナンか、幽霊が大声で叫んでいるような、或いは笑っているような、そんな感じなんですが、でもアレって、幽霊というよりも、ダリオ・アルジェント本人の顔じゃないかと、ワタシはすぐに思いましたですな。だって、そのまんまの顔ですものね。この映画自体がお化け屋敷的ムードが漂っている作品だけに、そこに幽霊騒動があっても不思議ではないぐらいの雰囲気であり、アルジェントだったら悪戯でやりかねないなと、思いましたな。後に『フェノミナ』が公開された時も、同様の幽霊騒動があったぐらいで、やっぱりアルジェントの確信犯だろうと思いましたな。そういう面からしても、『サスペリア』は、映画の評価はどうあれ、アルジェントの代表作といえる作品でしょうな。

因みに後年、リメイク版の『サスペリア』も観ましたが、リメイクというよりも、アプローチの仕方がオリジナル版とまるで違うので、単純に比較は出来ないという事で、あのリメイク作は上手い事逃げたなーって感じですな)