近所のトーワ・ブックスで1本一週間100円のセールをやっていたので『ミシシッピー・バーニング』のビデオをレンタルする。
(当時のアカデミー賞で話題になっていた映画ですな。この頃からオスカーでは、この映画のような問題作を取り上げるような傾向になっていったのでしたっけ。
今の時期でも問題にすべきタイムリーな映画ですな。先月に観た『背信の日々』同様、”人種差別””黒人差別”がテーマの映画で、監督のアラン・パーカーの演出も力が入っていて、『ミッドナイト・エクスプレス』を彷彿とさせるぐらいの迫力で、観る者をグイグイと画面に引き込んでいく程でしたな。
それに加えて、主演のジーン・ハックマンが素晴らしいですな。特に後半、憎っくき保安官助手をボコボコに締め上げるシーンなんて、思わず拍手してしまうぐらいで、まるで『フレンチ・コネクション』のポパイ刑事が復活したかのような感じでしたな。当時確かオスカーの授賞式で、『レインマン』で主演男優賞を獲ったダスティン・ホフマンが「見たか!ハックマン!」と大声を挙げていたのを覚えておりますが、個人的にはこの映画のハックマンに受賞して欲しかったと思いますな。また、相棒のウィレム・デフォーも溌剌として良く、もともと悪人役が専門だった人なのに、あの当時…『プラトーン』からか…は善人役が徐々に似合ってきたって感じでしたな。
この手の問題作というものは、単純に面白いとかで評価できないのが難しいところですが、ワタシのようなノンポリで単細胞の男にも分かり易く作っている所がイイですな。こういう映画ももっと観てみたいと思わせるのが、成功している要因なんでしょうね)
