
(またスティーブン・キングの原作映画だ。『シャイニング』や『クジョー』など、失敗作の多いキング映画だが、今回はまぁまぁ面白く出来ている。巷では評判が頗る悪い映画だが、ワタシは面白いと思った。長い原作…勿論読んだが…をダイジェストしているのは当然なんだが、上手く端折ってるというか、ちゃんとこの映画を観ても、泣けるように作られているというのがイイ。そこはやはり主人公の少女チャーリーに扮したドリュー・バリモアの演技だろう。彼女だからこそ活きてくる物語だと云えるのだ。
あとこの映画、何気にオールスターなのも魅力的だ。ジョージ・C・スコットにルイーズ・フレッチャーにマーティン・シーンにアート・カーニーにアントニオ・ファーガスと、チョイ役でもこの布陣はある意味壮観である。特にマーティン・シーンは、この前に同じキング原作の『デッドゾーン』にも出演している程で、一応キング映画のファンからすると、思わずニヤリとしてしまうものではある。
元々は、ジョン・カーペンターが監督する予定だったとかで、カーペンター版も観たい気がするものだが、彼が敢えて『クリスティーン』を選んだのは、ある意味正解だったかも。ちゃんと“カーペンターの”『クリスティーン』になっていたもんね。この映画だと、そうもいかなかった気がするしね。
それからこの映画、ビデオとLDになったきりで、未だにDVDになっていないのはどういう事か。今の時代、ビデオやLD…これらはあの悪名高き早回し版だった…が亡くなってしまったので、これを観る事が出来ないのである。後に作られた続編だかリメイクだか…TVムービーらしいが…しか、今は無いというのが何ともはや。タンジェリン・ドリームの音楽もなかなか良いので、ここは是非とも、画質の良いブルーレイでお願いしたいものだが、変に値段が高くなるのも嫌なんで、廉価版のDVD…千円ぐらい…でいいから、ひとつお願いしますよ、ホントに)