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 朝、阪急プラザ劇場で『復活の日』を観る。横溝正史の原作を絢爛豪華に描いた『犬神家の一族』、森村誠一の原作を日本初のニューヨーク・ロケを交えて描いた『人間の証明』、角川春樹自身のヨットによる冒険を描いたドキュメンタリー『野性号の航海』、森村誠一の原作を本格的戦闘シーンを交えて描いた『野性の証明』、横溝正史の原作を新しい感覚で捉えた『悪魔が来たりて笛を吹く』、高木彬光の原作を初めて映画化した『白昼の死角』、横溝正史の原作をパロディ化した『金田一耕助の冒険』、大藪春彦の原作をハードボイルド・タッチで描いた『蘇える金狼』、半村良の原作を青春映画として捉えた『戦国自衛隊』に次ぐ、角川映画都合第10作目である。そして出来具合は? ハッキリ云ってこれまた従来の角川映画同様、どこか物足りなさを感じさせる出来である。それに第一、日本側のシークエンスがあまりにもお粗末過ぎる。妙なセンチメンタリズムというのか、観ていて恥ずかしいぐらいだ。それに比べ外国側のシークエンスは、日本映画とは思えないぐらいの洋画リアリズムで押しまくって実にイイ。観ていて気持ちがイイぐらいだ。いっその事、全編アチラで作れば良かったのにと思う。角川さん、次回は村川透監督・松田優作主演の『野獣死すべし』と斉藤光正監督、中村雅俊&勝野洋主演の『刑事(デカ)珍道中』のB級2本立てらしいのですが、期待してまっしぇ~!
[満員]

 帰りに梅田の紀伊國屋書店で「シネアルバム1980」を買う。

 夜、日曜洋画劇場で『狼よさらば』を観る。

(この年は正月に『戦国自衛隊』、そして夏に『復活の日』という2本の角川映画の大作が観れた年でもありましたな。前年はどちらかというとプログラム・ピクチャー的な小品路線が続いただけに、この年の2本続いての大作路線は嬉しかったですが、この『復活の日』を最後に、大作路線はおさらばで、この秋から再び小品というか、2本立て路線に変わっていきましたな。ま、角川映画の事なので、小品といっても、結構お金は掛けられていたとは思うのですが、一応作品の体裁だけはプログラム・ピクチャー的な位置付けになっておりましたな。
その“最後の大作”ともいえる『復活の日』ですが、話自体は面白いですな。細菌兵器で地球が滅亡してしまうというのが、最近のゾンビ映画を思わせる展開を呈して、しかもそれにさらに核ミサイルの恐怖も取り入れるという二段構えのサスペンスが、壮大なパニック映画に風格を与えていましたが、いかんせん、日本でのキャッチコピー「愛は地球を救えるか」というのがメイン・テーマになっていて、パニック的恐怖よりも、無理矢理感動のドラマに持って行こうとしているのがあざとく、いかにも日本映画的な作風だったのが残念ではありましたな。ま、最初からそれを狙っていたので致し方ありませんが。
でも、せっかくハリウッドから豪華なスターを招いて、スケール豊かに作られているのに、結局は“愛”でまとめられてしまっているのが歯痒く、再編集されたアメリカ公開版が、どちらかというとパニック映画風味になっていたのが救いというか、皮肉というか。“愛”もあってイイとは思いますが、もうちょっとパニック感とかスリリングなシーンとかを中心に描いていれば、案外、終末パニック映画の傑作として名を残せたのではないかと思われますな。
でも、内外の豪華スターを集めた…海外の方はあまりビッグではなかったですが…絢爛さといい、ジャニス・イアンの感動的な主題歌といい、なかなか見応えタップリな映画でもあり、今でもタマに観たくなるのは、この当時のほとんどの角川映画の共通項でもありますな。
テレビで観た『狼よさらば』は、ワタシの大好きな“デス・ウィッシュ・シリーズ”の第1作。これが確かテレビ初放映だったような。この第1作がこの日曜洋画劇場で放映されたからか、以後、2作目『ロサンゼルス』、3作目『スーパー・マグナム』と、このシリーズが続けてこの日曜洋画劇場に登場していたような気がしますな。実際、この1作目の時は、まだ社会的なテーマを含んだアクション・ドラマという体裁だったのが、2作目からは完全にB級アクション映画に流れが変わって、さらに回を増す毎に派手になっていき、ブロンソン扮するポール・カージーが殺す=処刑するダニの数も、シリーズを追う毎に多くなっていってましたな…それと同時に、主人公の銃も大きくなっていきましたな…。なので、最終作である5作目が、意外に地味に仕上がっていたのがちょっと残念ではあり、寂しくもありましたね。ま、当時のブロンソンも、寄る年波には勝てませんからなぁ)