10月に入り、秋めいた風が心地よくなってきました。朝夕の気温差があって体調などは崩されていませんか?これから年末へと忙しくなっていく方も多くいらっしゃるかと思います。どうかおからだをご自愛ください。

 

さて、今回はアニメーション映画犬王です。あいかわらず前評判などは見ずに鑑賞する。鑑賞後に既視感を感じる。鑑賞後に調べてみると「映像研には手を出すな!」「平家物語」のテレビアニメシリーズと、先日レビューしました「四畳半タイムマシンブルース」や「夜は短し歩けよ乙女」の製作もととおなじサイエンスSARUさんの作品でした。特に時代も近いことから「平家物語」とのきしかんのようでした。

 

アニメミュージカルまでとはいきませんが、歌と踊りが多くあって見所はたくさんです。平家物語は、教科書に出てきたところぐらいしか読んだことはないのですが、受験勉強の頃に題名とか覚えることがあって、印象には残っていましたが内容の深くまでは追っかけておらず、こういった内容とか時代背景なんかを知れてよかったと思います。

 

アニメ漫画は娯楽という考えが世間にはあったりしましたが、むしろ社会情勢とかを知るのにはこういった作品を見ることによって、疑似体験ではないですが世界観を知り勉強に活かすのと、文字ずらと写真だけで文言を覚える勉強よりも、鮮明に覚えられているのでは?とか思ってしまいました。

 

教科書じゃ教えてくれないとはまさにこのことで、南北朝時代、足利義満、金閣寺、北山文化などの文言の裏にはこういったものがあるんだと記憶の合致とでも言いましょうか、映画として楽しみながら「なるほどね」となったのは小生だけでしょうか。

 

さて、映画の方ですが、猿楽がテーマで、今でいう能のようなもの。そのなかで平家物語をベースとしたお話が中心でして、テレビアニメ「平家物語」とセットで見ると、この話を物語にしているんだと平家物語に連なる話が出てくるので深く知ることが出来ます。小生も記憶を取寄りに見てみてみました。

 

犬王は実在の人物と記しましたが、調べるといるにはいたが謎の部分が多い。文献に名前はあるが一定期間だけで、あとは推察の域を出ない人物であるのもそそりますよね。そういうところをアニメにすることで、実際の歴史とフィクションを織り交ぜられるストーリーは本当に面白かった。

 

猿楽を舞うシーンは本当に様々な工夫があり、音楽もロックじゃね?というぐらいにポップなものなので、能とかをイメージして難しいじゃないかと思っている方も、一見の価値はあるんではないでしょうか。

 

全体を通して飽きることもなく音楽とストーリーで楽しめる作品ですが、平家物語のように哀しい話もあったりと感情が揺さぶられ続けられて少々疲れます。

 

アニメと言っても絵画的な画だったりするので、好き嫌いはあるかもしれませんのでご注意を。アニメの場合は、ストーリーはよいのだけど絵が苦手とか、その逆もしかりでアニメ映画の難しいところですね。

 

しかしながら、今までしらなかった犬王という存在を知れたことは大いに勉強になりました。さすがに小学生は難しいかもしれませんが中学生の子さんなら一緒に見れるかもですね。ただ、画が受け入れられればの話。