1月25日(水)
1月も下旬となった。既に正月は遠い昔のような気がする。
正月には多くの人が初詣をするので、日本の伝統文化のイメージが定着しているが、案外そうでもないようだ。
明治時代に今の東海道線の前身を運営する鉄道会社があった。
鉄道会社にとって乗客を増やすのは最大の課題だが、とはいえ特別な行事や催しでもなければ業客が急増することは中々ない。
ところが、ある年その鉄道会社の行き先が恵方となる方角になった際に、人々がこぞってその鉄道に乗ったということがあった。
恵方は5年に一回だが、鉄道会社はもっと定期的に乗客を増やせないかと思案した。
その結果、正月には神社や寺に行くということを大々的に宣伝した。
もともと初期の鉄道はお宮参りをする人々の需要を取り込んで建設されたものもあり、また、神社や寺であれば、日本中に点在しておりどんな鉄道会社の沿線でも少なからず存在しているため、少しでも多くの乗客を呼び込む行先とするにはちょうど良かったのだろう。
全国の鉄道会社がこれに倣って同様の宣伝活動を行ったことが、現在の「初詣」の起源だというのだ。
それまでは、正月だからということで、神社や寺に行くという習慣はなかったということだ。
節分に恵方巻、バレンタインにチョコレート、クリスマスにチキンと似たような具合といわれると随分軽くなるが、我々が伝統と思っていることが案外最近のものであったり、その逆のことも少なくないのだろうと思った。