鬼餅(ムーチー)
夕方、ミーティングが終わり会社のデスクに戻ると、葉っぱに包まれた
物体がドンっと置かれている。
見渡すとみんなのデスクにも置かれているようで、誰かのお土産にしちゃ、
デカすぎるし多すぎる。
すると隣の人が、これ今日うちにいっぱいあるからあげる、と手渡され、
もれなく2個ゲット。
「うち子供生まれたから親戚中に配らなくちゃいけないんだよね、今から
親戚回り・・・、子供2年連続だからムーチ配りも2年連続だよ」と言い残し、
帰って行く。
ムーチー・・・
どうやら、沖縄の風習っぽいと思い、周りの人に聞いてみると、今日は
ムーチーの日らしい。
沖縄では旧暦の風習が多く残っており、旧暦の12月8日にはこの鬼餅
「ムーチー」を食べるという風習が残っている。
もち米の粉を練ってサンニン(月桃)と呼ばれる生姜科の植物の葉に
包んで蒸したムーチーはとっても独特な香りがして味も素朴。
最近では黒糖入れたり、紅芋入れたりするムーチーがあり、彼女が
もらってきたのは紅芋入り。
仏壇などに供えて悪鬼を払い健康を祈願するという風習らしい。
また、子供が生まれて始めてのムーチーの日には親戚や近所中に
配って回るらしい。
めでたくそんなムーチーをゲットした僕は、彼女に見せて、うんちくを
語ってやろうと、意気揚々と帰宅するが、すかさず、
「今日ムーチーもらってきたよー」
と彼女の方からカウンター攻撃を食らう。
どこでもそうなんだぁと、沖縄では相当馴染んだ風習なんだと感心。
ついでに、ムーチーにまつわる昔話まで披露されて、完敗だ。。
旧暦の12月8日(今日)は大寒で、この頃の寒さをムーチービーサー
というらしんだけど、このムーチーを食べて元気を出していたらしい。
今日の昼間は太陽が照って暖かだったな。
でも朝夕は冷え込むので半身欲をゆーくりして汗流して体を暖めた。
これが暦にしたがって生きるってこういうことかな。
それにしてもこういう風習が根付いて生き残っている沖縄って
やっぱりスゴイ!