アシュタンガの8つの教え
お伝えしていきましたが
実はこれで終わりではないのです。
アシュタンガの教えでは
ヨガはだけじゃない
と、いうことも教えています。
ヨガという言葉を聞くと、多くの人は体を動かすポーズを思い浮かべるかもしれません。柔軟性を高めたり、体を引き締めたりするエクササイズのようなイメージを持つ人も多いと思います。しかし、本来のヨガはポーズだけを意味するものではありません。ヨガはもっと広く、私たちの生き方や心の在り方まで含んだ深い教えです。
ヨガ哲学の中には「八支則」と呼ばれる八つの段階があります。これはヨガの道を段階的に説明したもので、体だけではなく、心や意識を整えていくための指針でもあります。
最初に示されているのがヤマです。これは人との関わり方に関する教えで、非暴力や正直さ、欲張らないことなど、社会の中で調和して生きるための大切な考え方です。
次にニヤマがあります。こちらは自分自身との向き合い方です。心と体を清潔に保つこと、今あるものに満足すること、自分を見つめることなど、内面を整える教えが含まれています。
その次にアーサナ、つまりポーズの練習があります。体を安定させ、心地よく座ることができる状態を作るためのものです。現代のヨガではこのアーサナが広く知られていますが、実は八支則の中の一つに過ぎません。
さらに呼吸を整えるプラーナーヤーマ、感覚を内側へ向けるプラティヤーハーラ、集中を育てるダーラナ、瞑想の状態であるディヤーナと続いていきます。そして最後に訪れるのがサマーディという統合の状態です。
この流れを見てみると、ヨガは単なる運動ではなく、体、呼吸、感覚、心、意識と段階的に整えていく道であることが分かります。ポーズはその中の一つであり、ヨガの入り口でもあります。
日常生活の中でもヨガは実践できます。呼吸に意識を向けること、自分の心の状態に気づくこと、周りの人に優しく接すること。こうした小さな行動もすべてヨガの一部です。
ヨガは特別な場所や特別な時間だけのものではありません。毎日の生活の中で少しずつ心と体を整えていくこと、その積み重ねがヨガの本当の練習なのです。
ポーズを通して体を整え、呼吸を通して心を整え、自分の内側と静かにつながっていく。その過程そのものがヨガの道であり、生き方そのものでもあります。
ヨガを続けていくことで、体の変化だけでなく、心の落ち着きや自分らしいバランスにも気づいていくでしょう。ヨガとはポーズだけではなく、私たちの人生そのものを穏やかに整えていく智慧なのです。

