こんにちは!江森奈々です。
今日ご紹介する作品レビューはこちら↓
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「Life (ライフ)」
くすのきしげのり/作
松野春野/絵
瑞雲舎
2015年3月1日刊
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小さな町はずれに『Life(ライフ)』と名前のお店があります。ここは誰も働いておらず、売っているものもありません。お客さんはそれぞれ自分が使わなくなったものや、誰かに使ってもらいたいものを置いて帰るのです。そして、代わりに欲しいものを自由に持って帰れるという珍しいお店なのです。
そこへ、おじいさんを亡くし悲しみにくれたおばあさんがやってきます。花を育てることが大好きだったおじいさんが春に咲くようにと用意していた花の種を置きに来たのです。帰り際、おばあさんはっそっと写真立てを手に取って帰っていきました。
次に男の子がやってきて、その花の種が入った袋を手に取り、絵本を置いていきます。その絵本はその子のおじいちゃんが『ライフ』から持って帰ってきれてくれたものでした。男の子はそれを棚にそっと戻します。
その後も赤ちゃんが生まれたばかりの夫婦やこれから結婚するカップル、女の子…いろんな人たちがそれぞれ新しい人生のステージで必要がなくなったものを置いていき、また必要なものを持って帰るというバトンタッチが自然と行われていきます。
最終的におばあさんが置いていった花の種は、様々な人の手に渡り、ある出来事を通しておばあちゃんの心の悲しみを癒してくれます。詳しくはぜひ絵本で。
人は亡くなっても、その人が残したもの、与えたものを通して、その想いは生き続けます。それが誰かの役に立ったり、世界に色どりを与えたり、大切にされていると知った時、残された人の心にとってどれだけの救いとなるでしょうか。
人の命や想いは目には見えませんが、形を変え必ず人の中で繋がり合い、循環しながら生き続けることをこの絵本は教えてくれています。
また、物に溢れた現代であるからこそ、このようなお金を介在させず物々交換ができる“リユースシステム”があれば、地球にとってより優しいエコな社会が実現できるように思います。物に込められた背景、想いを知ることで、大切に使い続け、次の世代へ引き継ごうという思いも芽生えるはずです。
大切な人の死をいかにして乗り越えるか、循環型社会実現のためのヒント、物を大事に扱うことの大切さなど、様々な観点からメッセージや気づきを得られる絵本です。
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