カミングアウト。
セクシャルマイノリティを問わず、人はなんらかの大小あれど、カミングアウトをしながら日々を暮らしている様に思います。
自己開示、と言い換えるとわかりやすいかもしれません。

セクシャリティに関してのカミングアウト、に話を戻すと、私は身近な人や親には、自分のセクシャリティ(バイセクシャル)をカミングアウトはしていません。
そして、今のところはするつもりはありません。
というのも、カミングアウトをしたことにより、不本意な思いを経験したからです。

それは、数年前に当時の友人(ストレート)と話をしていた時のこと。私は彼女を信頼していたので、何気なく自分のセクシャリティについて、をざっくばらんに話しました。
その時に返ってきた言葉は、私の想像を遥かに超える??なものでした。
それは、「偉い!かっこいい!そういう友人を持つことを誇りに思うよ」でした。
はっきり言って、意味不明でした。私のトラウマにすらなったやり取りです。
何故、セクシャルマイノリティがかっこいいのでしょうか?    何故、カミングアウトが偉い、のでしょうか?    そして、セクシャルマイノリティの友人にとって何故、私は誇りになるのでしょうか?
もしも、カミングアウトをしたことへの賞賛だとしたら、尚更私にとっては、彼女の反応に疑問を感じざるを得ません。
そんな彼女の首元にはレインボーカラーのストール。    まるで、笑い話です。
その後、彼女が他の友人に、私にはセクシャルマイノリティの友人がいるんだ、そんな友人がいる私は差別しないよ、と流布していることを耳にしました。結局、彼女にとってセクシャルマイノリティの友人がいる私=クールで寛容、という図式があったのだと思います。
おぞましいまでの差別意識と、見上げた自己愛の歪み、としか、未だに私には思えません。
すなわち、セクシャルマイノリティである私は、彼女にとってのステータス、となった訳です。
私はそれ以降、彼女と距離を置きました。
カミングアウトに対しての考え方が変わったきっかけでもありました。

セクシャリティを問わず、自己開示、というものには良い面と同じ位の責任とリスクが伴うと、私は考えます。
自己開示をすることによって、自分自身が解放されることもあると思います。
心に留め続けていたものを解放し、だれかと共鳴することは、自分も相手をも楽にしてくれる場合もあると思います。
そこに共鳴が生まれることに否定はしません。
ただ、自己開示はギブアンドテイクではありません。自分の思いを吐露することには、大概相手が伴います。とはいえ、晒し合い合戦はあまり生産性がないと、私は思っています。
自己愛や自己肯定の補完の為に自己開示があるのは、一側面での事実、かつ必要性もあるものだと思う一方、相手ありき、で対話をするならば、自分が自己開示をしたから相手にも自己開示を求めたり、相手の自己開示を自分に擦り寄せるというか、相手の自己開示を己の自己肯定へと転嫁することは、対話ではなく、ただの自己満足に過ぎなく、コミュニケーションは成立していない、と私は思います。
簡単にいえば、身近な人から自己開示された私、すごい!→そんな自分に自己肯定、みたいな感じです。前述した私のカミングアウトへの反応がわかりやすい例かもしれません。

だれかの話を聞く。話す。それは、決して簡単なことではない、と私は思っています。個、と、個、が向き合う真剣勝負ですから。もしも、相手が自己開示をしたならば、脊髄反射でも、安直に自分に擦り寄せたりするのでもなく、相手である人の個、を尊重し、想像力をもってして、自分の中に相手の自己開示を過剰に入れ過ぎないこと、が大切な様に感じます。
また、自分が自己開示をする時も同様に、相手に見解は求めるとしても、相手への自己開示までもを無闇に求めない、自己開示はギブアンドテイクではない、ことを念頭に置かないと、横暴なだけの自己開示になる様に思います。
自己肯定を他者の自己開示で補完するのは、個、として生きる上で、もったいないし、相手にもなんとなく失礼なことだと、私は考えています。

親しき仲にも礼儀あり。親しくなくとも礼儀あり。自己開示には、ほんの少しの礼儀が必要な様に思います。
こんな事を書きながら、私自身も過去の自己開示への自省をしているのかもしれません。

時には、自己開示という広義のカミングアウト、について考えたり、振り返ったりするのもよいかな、と思います。
人それぞれの広義でのカミングアウトの連なりやグラデーションが、実は社会を作っている様にも思ったりしています。

そして、こんな答えの出ない問いに対して、対話を通じて集える場、として作ったのが、「レインボーになれなかった人のために」です。
第0回を無事に終え、12月には第1回を開催します。テーマは、グラデーション、です。
セクシャリティはあくまで切り口としてで、外的、内包問わない様々なグラデーションについて、いろいろな話ができたら嬉しいな、と思っています。
詳細は、以下の通りです。敷居の低い集いなのでご参加、お待ちしています!

日時:12月11日(月) 19時〜21時位(予定)
場所:アーク プライベートラウンジ カフェダイニング
tabelog.com/tokyo/A1303/A1…
会費はありません/出入り自由
興味のある方、DM下さい!
DMは、mobile.twitter.com/everyoneisally
までお願いします。