私がSLをはじめた2007年1月時点で、代表的な日本的スポットは「NAGAYA」でした。
当時のNAGAYAはSL内で唯一、まともな日本の景観を再現した場所でSL内の観光地として
完成されていました。
それからSLに沢山の人が雪崩込み、オブジェクト製作技術もどんどん進化していき、
ついに日本的スポットの完成系SIMとも言える場所がオープンしました。
その場所の名前は京都祇園のイメージで「GION」
今回はそのGION SIMのオーナー、Sammy Biddleさんにお話をお伺いしました!
「GION PROJECT プロデューサーの独り言」
http://gionproject.slmame.com/
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emo8889 Xeno: SLを始めたきっかけを教えてください。
Sammy Biddle: 元々『広告×エンタテイメント』という広告系ブログをつけていました。
CM×WEB×モバイル次世代広告の可能性のあり方を探りたくて、
面白いWEBサイトやBUZZネタやバイラル系の映像などを紹介しておりました。
http://ameblo.jp/sammy525/
欧米では、従来型のマス広告があまり広告効果を生まなくなり、
ソーシャルメディアやCGMコンテンツが注目を浴びだした時期で、
インターネットによる口コミ効果を利用したコンテンツの制作に注目が集まっていました。
そんな中、9月頃、Second Lifeがアメリカやヨーロッパで流行っていることを知って
どんなものか非常に興味を持っていました。
日本版が出るという話しだったので、ずっと待っていたのですが、
なかなか出なかったので、痺れを切らして2006年12月29日に登録いたしました。
「第一印象は、非常にシュールな世界」
emo8889 Xeno: では最初に持ったSLの印象を教えてください。
Sammy Biddle: 第一印象は、非常にシュールな世界だという印象でした。
私は、元々オンラインゲームもやったことのない人で、
メタバースそのものに対してコミュニケーションの仕方もわかりませんでした。
「どこに行ったらいいのか?」「何をしたらいいのか?」全くわからなかったですね。
そしてお決まりですが、ネットの情報で、辿り辿って桃源郷やNAGAYAなどいきました。
でも、こちらから話かけても誰も答えてくれない感じで一人寂しく彷徨っていましたね。
また、PCも低スペックでしたから、当然ダサダサでしたけど、、、。
emo8889 Xeno: それからはどんな活動をされていたのですか?
Sammy Biddle: それで、何日間か過ぎた後、MagSLさんの居住区にたどり着きました。
しばらくしてShibuyaの売り出しが始まった頃、Neko LINKさんに出会って、
SLの遊び方、コミュニケーションの仕方を色々教えてもらいました。
ホント、毎日ようにお話しましたね。
それで、shibuyaに土地を借りて、個人オフィスみたいなものを持ちました。
emo8889 Xeno: そこから和コンセプトのGIONを製作されるまでの流れは?
Sammy Biddle: 2007年2月頃、海外のSIMを色々回って見てうるうちに、
Rocky SassoonさんのCocololo Island Resortにたどり着いて、すごく感激し、
友達に紹介して一緒に遊びに行き、たむろしていました。
その頃のCocololo Island Resortは、ほとんど日本人の人に出会わなかったですね。
2007年4月頃、自分でSIM計画を考え、色んなプランが合ったのですが
やっぱり、Second Lifeならではのグローバルなインフラを生かした、
日本を代表するスポットになるようなSIMを作りたいなぁって思い始めました。
日本のSIMのほとんどが居住区、モールしかない中で、
ちゃんと作りこんだ景観SIM、友達を誘って行って思いっきりおしゃべりできるSIMにしたいと、、、、。
emo8889 Xeno: なるほど、GIONのコダワリはそこからきているのですね。
Sammy Biddle: あと、日本のSIM自体が、少ない日本人ユーザーを取り合っている感じがして、
疑問も持ち始めていました。
もっと1000万人を超えた登録者がいるSecond Lifeの中でSIMを作るんだったら、
海外の人をターゲットに向けて発信したいと思いましたね。
それから世界中の和風のSIMを見て回って研究しました。
ただ、海外の和風SIMは、純和風って感じじゃないんですよね。
外国の人が制作すると、やはりどことなしにアジア系和風になっていることが凄く分かりました。
そんな意味でNAGAYAは、完成されていたので、何度も足を運びました。
ただ、忠実にリアルに祇園を再現しても面白くないので、
Second Lifeならではの良さを取り入れ、イメージが広がるSIM作りをコンセプトに考えました。
色々な映画を見たり、実際に祇園にも足を運び研究しましたね。
emo8889 Xeno: では改めてそのGIONの紹介をお願いします。
Sammy Biddle: オープンは、2007年9月29日、Second Lifeに京都・祇園をイメージした、
新感覚総合エンターテインメントSIM、「GION Project」ということになっています。
コミュニケーション、アトラクション、イベント、モールなどが混在したSIMで、
和風の景観を楽しみながら、友達やカップルで是非遊びに来て、
GIONの景観の中で、のんびりとチャット会話を楽しんでほしいですね。
http://slurl.com/secondlife/Gion/128/128/0
また、海外のユーザーも結構いらっしゃってますので、
海外の友達を作って、国際交流や英会話を楽しむことも可能です。
「JINRIKISHAに乗って、GION を観光できたり、和舟で川くだりができます」
emo8889 Xeno: GIONは見所も沢山ありますよね。
Sammy Biddle: ランディングポイント付近の建物には、
フリーの着物、洋服、浴衣、はっぴ、下駄、草履など
GION Projectをより楽しんいただけるアイテムが揃っています。
またアトラクションとして、JINRIKISHAに乗って、GION Projectを観光できたり、
和舟に乗って川くだりができます。
最近は、JINRIKISHAの車夫さんがいて、GION Projectのご案内をしていただいております。
カップルで来ると会話を観光案内もしてくれて、雰囲気を盛り上げてくれますよ。
ちなみに不定期ですが、、、、。
他にも舞妓・芸妓さんが路上で舞を披露してくれます。
不定期ですが、GION Projectのメンバーになって頂いた方にご案内しております。
emo8889 Xeno: 人が集まるCafeもありますよね。
Sammy Biddle: カフェISSAは、コミュニティースペースですが、
オープン以来、他SIMの有名カフェのオーナーとコラボ企画を行っています。
現在は、カレンのPureMAGさんとコラボ中です。

また書道道場は、大きな半紙に筆で自由に書道楽しめるアトラクションです。
※現在、書道コンテストを企画中です。近々実施したいと思いますので、
皆さんいっぱい練習してくださいね。
emo8889 Xeno: 景観施設やモールも盛りだくさんですよね。
Sammy Biddle: 景観施設として、七坂神社、鈴殿神社、川床、日本庭園、公園、街屋
コミュニケーション施設をして、カフェISSA、バー縁(EN)
モールには、上流野舞蘭堂、booN、中村屋、セレクトショップが入っています。
イベント施設、イベント会場KIYOMIZU、クラブFROU FROU。




emo8889 Xeno: 今までGIONで行ったイベントを教えてください。
Sammy Biddle:
<9月>
9月29日:GION Project GRAND OPEN 舞妓セットお宝ゲットキャンペーン開始
3つのトレジャーハントをクリアーすると完璧な舞妓さんアバターになれるキャンペーン。
<10月>
10月6日:FROU FROU Night Vol.1→クラブイベント
10月28日:FROU FROU Night Vol.2→クラブイベント
SpaceWind Noelスペシャルライブ in KIYOMIZU →ライブイベント
10月24日:Sola Cafeさんとコラボイベント (カフェISSA)~11月24日まで。
<11月>
11月18日:GION Project Happy Autumn Live in KIYOMIZU 2007 →ライブイベント
chouchou、shirotan ジョイントライブ。
<12月>
12月1日:PureMAGさんとコラボイベント (カフェISSA)~12月24日まで
12月8日:河口恭吾Xmas Project 2007、
河口恭吾Xmas LIVE@GION Project 2007のライブダイジェストムービー配信。
http://gion.tv/blog/2007/12/-xmas-livegion-project-2007-li.html

emo8889 Xeno: 今後はどのような活動やイベントを予定されていますでしょうか?
Sammy Biddle: ユーザーが友達やカップルで来て、楽しめるSIMにしていきたいですね。
そのためのイベント開催やフリーアイテムの提供を企画しています。
まだまだ、インワールドは、限られた人達の世界だと思っていますので、
もっともっと外に向けて発信できるイベントやリアルと連動したイベントをやって生きたいですね。
あと、GION Projectメンバー限定のサービスも提供していきたいですね。
emo8889 Xeno: もう2007年は終わりですが、今後のSLはどうなっていきそうでしょう?
Sammy Biddle: 今のままだと駄目だと思いますね。
12月14日付け Jcastニュース
街並みは立派だが人がいない Second Life「過疎化」進むという記事が掲載されましたが、
http://www.j-cast.com/2007/12/14014583.html
日本国内でも、最近も続々と多くの企業が出店している状況が続いていますが、
ホントに加熱気味な気がします。
結局、作りっぱなしで、すぐにゴーストタウンになってしまう状況ですよね。
確かに、常時入っているのは、全体で4万人、日本人で1万人ぐらいのユーザー数しかいなく、
「要求PCスペックが高い」「何をしていいか分からない」「何をするにもお金がいる」
「人気の場所はエロかギャンブル」という状況は、少し改善されていますが、
なかなか厳しい状況だと思いすが、やはり、大前提としてSIMは、
リアルコミュニケーションのコミュニティーだという事を認識してしないといけないと思います。
ちゃんと、運営コンセプトも含めてのSIM作りをしないとこの現状は変わらないでしょうね。
あと、SL内のクリエーターやインフルエンサーとなるリーダーの育成も大事じゃないでしょうかね。
「ユーザーを楽しませるコミュニケーションを考える必要がある」
emo8889 Xeno: なるほど、では次にSLへの感想を教えてください。
Sammy Biddle: これから居住区やモールだけでは、ユーザー数は増えていかないと思います。
やはり音楽、映画、テレビなどと連動したりしていくことで、もっと多くの人がSLに参加し始め、
ユーザー同士のコミュが、進化して、新しいコンテンツを生み出すようになって
行かなければならないでしょうね。
企業もビジネスをそのままSLに持ち込むのではなく、
ユーザーをまず楽しませるコミュニケーションを考える必要があるのではないでしょうか?
まずはユーザーがSecond Lifeに興味も持ってもらい
製品開発やマーケティングにフィードバックができるプラットフォームになると思います。
emo8889 Xeno: 最後に読者の方にメッセージをお願いします。
Sammy Biddle: 是非お友達やカップルでGIONにお越しください。
街を散歩していると舞妓さんや芸妓さんと会えるSIMです。
一緒に人力車や和舟でGION Projectを観光したり、
ゆっくり川床で、話しするときっと癒されますよ。
舞妓アバターになれるスポットとして好評を得ていますが、
まだ、知らない方もおられると思うので是非トレジャーハントに参加ください。
emo8889 Xeno: ありがとうございました!
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GIONはその作り自体もしっかりしていて、ビルドを担当しているのがCocololoのRockyさんを始め
本当に素晴らしいメンバーが手がけています。
その素晴らしい製作の上に、沢山のコンセプトや遊び、イベントが散りばめられています。
私が見たSLのSIMの中でもかなりレベルが高い部類に入ると思います。
また直近だと、「河口恭吾 Xmas LIVE@GION Project 2007」を開催し、
これを体験したいが為にSLを始められた方もいらっしゃるとかで、
SLを盛り上げる大きな要因になったと思います。こうゆうのがもっと増えてくれれば嬉しいですね。
これを読まれた方で、まだ「GION」訪れてない方は是非行ってください。
もうすでに行かれた方は、SIMをもう一度味わいなおしてください、
本当に見所満載で、新しいSLの魅力に気づきますよ!