お昼過ぎ、町をぷらぷら歩きながらガンガー沿いに行くと色々なインド人が付きまとってくる。
「どうしてあなたは私をシカトするの?あなたは僕に騙されると思っているでしょ?人を信用できないなら、あなたも人に信用してもらえないよ。人生楽しくないでしょ。どうしてあなたはそんなに怖い顔をするの?」
わぉ!ごもっとも。繊細な心をもつ日本人(私も含めて・・はは)にはぐざぐざ突き刺さるような言葉を流暢な日本語で話してくる。
それでも、ノコノコ付いていった日には騙されるのわわかっちゃってるもんね~
とてものんびり川沿いを歩けないのでゲストハウスに戻る。
夕方、ボートに乗りたいな~と思い再びガンガー沿いへ。
早速、昨日声を掛けてきた少年に再び声を掛けられ、「覚えてる?昨日僕と話したでしょ?」「あぁ?わからない。忘れた。」それでもしつこいので「あぁ」といかにもうっとおしい返事をすると、そこへボート屋のおっさんが声を掛けてきた。
色々から逃げ出したくて相場より少し高めだったけど妥協してボートに乗ってみることに。すると少年もボートに乗ってきた。
???え?ボート屋とグルだった!?
乗ってきちゃえば、どうにも逃げられないので少年とじっくり話しをすることにする。
少年曰く、彼はデザイナーでお父さんは洋服屋をやっているそうだ。なるほど、なるほど・・ボート屋とはグルではなかった。
毎日学校にも行っているらしいが、デザイナーにしてはウロウロしているし、
彼の言う18歳にはとても見えない。彼女は3人いて1人はどうでもよくて2人を愛しているのだとか。
楽しい嘘っこ話も火葬場に近づくとピタッと止まる。
ガンガーは人々にとって聖なる川でもあるし、生活、人生そのもの。なので死を迎えれば、川に流す。
川に流すと言ってもただ単に死体を川に流すのではなくて、ちゃんとした儀式の元焼却され、その残った灰と骨を川に流す。
その焼却場所が川沿いにあって、火葬は薪を組んで布で巻かれた死体を青空の下、皆が見守る中焼かれ、誰でもその様子を見ることが出来るし、そこを通れば見ることになる。
外国人にとって火葬場はちょっとした観光場所になっていたりする。なので、ボートに乗っていても火葬場がなんだか見所のようなところがある。
少年はまったく口を開かなくなった・・・。話しかけても返事がなかった時、ビビビと嫌な予感を感じた。
世界共通かはわからないけど、人はやましいと思ったときに口数が減る。どこかで何度か経験した感覚。
火葬場では薪について、死んだ人について勝手に説明を受け「薪代」を寄付として徴収されるという被害がガイドブックに載っている。
しかし、それは陸のみであって川の上にいる私は安全だと思っていた。
しか~し、ボートが岸にぴたっと横付けした。しかも焼却の目の前。
ちょっと、ちょっと行って行って!とボート屋のおっさんに声を掛けた瞬間、一人の男性がボートに乗ってきた。
そして私に「ぼくは町に出て一人暮らしの老人を訪ね歩いています・・・」と言ってきた・・・。
ひょえ~~そう来たか!
薪代回収おじさんだった。ボートの上こそ逃げ場がないじゃん。
仕方ないので、じっくり話しを聞くことに。
「だから薪代を下さい」と最後に言われ、これで十分という相場はガイドブックに書かれていたので、20ルピー(40円)を見せると
「だ~か~ら~薪は1キロうん百うん十ルピーで一人の遺体を焼くのに10キロは必要!なんだよ~」
このおっさんは孤独死した人を善意でここに連れてきて焼却してあげるそうなのだが・・・
だったらあなたが薪代を出せばいいんでないの???
「BUT!!!私の気持ちはこれです(20ルピー)」と言ってみたものの、「だから~~~薪代は1キロ・・」
と始まったので、差し出した20ルピーをポケットにしまおうとしたら
素直に「わかりました」と言ったので
そのままポケットにお金をしまったら
いやいやその20ルピーをよこせ!と手で合図をしたので、それを渡してお帰りいただきました。
すっかり口数の減った少年はボート乗り場まで戻ってくると「俺の番!!」らしく私を偽お父さんの洋服屋へ案内しようと顔色伺いながら誘ってくる。
なるほどな・・・。
とっても勉強になった1日だった。