スピリチュアルカウンセラーの天海和美さんから「こころとからだの平和バトン」を受け取りました。これは、広島市西区太光寺の副住職東和空さんの発案で、天城流湯治法 杉本錬堂さんから始まったものだそうです。天海さんはスピリチュアルヒーラーの上田佳穂さんから。杉本錬堂さんのレクチャーを一度受けたことがあるので親近感が湧きます。

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2日目は「現在」ですね。

現在に至る少し前からになります。私が信じた道が違っていたというショックを受けて終わったのが1日目でした。

「心と身体」ですけれど、普通の医療現場で働いていたとき、運ばれてくる患者さんは流れ作業となり、危機的状況で家族に丁寧な説明している時間も無くて、手術しますよ! いいですね! しないと死んでしまうから! と同意書を押しつけて手術準備が同時進行で進められていました。動揺している患者さんを言いくるめるのは簡単です。正しいことをしている、これは正義だ、という心情なので、価値観の押しつけはあって当然でした。同時に、「一人の人生を歩んでいる人間」という認識が薄れました。

そう、生と死を真面目に考えてはいなかったのです。命の軽視もありました。しかし、全力で医療に取り組んでいるので軽視しているつもりはありません。失われる命は仕方がない、助かる命を助けるのみ。日々の忙しさに忙殺された大学病院時代でした。そのままのマインドで外の病院で勤務していました。そこに疑問はなにも生じませんでした。

1日目で書いた通り、医療と健康の本質に気付いてからの医療に対する取り組みは必要最小限となりました。自分が手を出すほどに患者さんは悪くなってしまうのではないか という疑心暗鬼が自分の中で湧き起こります。極力患者さんに関わらないようにしたい。しかし、あまり手を出さないで大きく外れた場合にだけ少し医療を行って、見守るだけにしたところ、患者さんの状態がよくなることに気づいていきます。ああ、やっぱり手を出しすぎて、医療行為が自然治癒力を損ねていたのだと感じました。当初は、働かない医者、何が起こっても何もしてくれない医者、というレッテルが貼られました。数ヶ月すると、患者さんの状態がよくなるので看護師も納得してくれました。

そんな時、医療崩壊が起こります。救急の脳外科病院の医者が3人になるという状況。3日に1回は当直です。当直は救急要請で寝ていられません。当直明けは通常勤務です。22~24時間勤務で家に帰って倒れ込み、翌朝起きるとまた目の前に当直という生活。外来、病棟、救急、手術に明け暮れて、身体が疲れ切っていきます。精神状態も「自分はこの医療をしたいわけではない」という先の状態ですので、強制的な医療従事は苦痛でした。この苦痛が心を蝕んでいきます。

軽度のうつ状態とパニック障害となりました。病院のドアが見えると動悸と激しい吐き気に襲われ、動けなくなります。電話で呼び出されて動き出すという日々。軽目の安定剤を連用し、不眠となって睡眠剤の多用となりました。夜中に目が覚めると不安に襲われ、もうすぐ夜明けなのに睡眠剤を飲んでは朝がヘロヘロという状況。この頃に受け持った患者さんには本当に申し訳なかったと思います。穴をカバーしてくれた同僚やスタッフにも顔向けできませんでした。

倒れて運ばれない丈夫な身体を呪いました。死にたいと想ったりもしました。ホームで電車を見てはあと一歩だとか。人に迷惑をかけずに死ぬ方法を模索したりしましたが、よい方法が見つかりませんでした。まあ、このまま働けばきっと過労死だとも想ってました。そんな時、手を差し伸べてくれる人々が現れます。紆余曲折を経て退職し、クリニックへ居候となりました。退職して半年は救急車の幻聴が聞こえ、薬剤も切れませんでした。

居候が長くなると居づらくなりますので、何かせねばというときに、たくさんある時間を活用して医療についてのデータを集め、友の方法を模倣し、知識の蓄積の時期となりました。その内に、講演会をして欲しいと言われて始めました。そしてそれは現在に至ります。

健康の本質を追究して、患者さんにFeedbackして、修正に修正を重ねてきました。確かに、食を変えると体調が変わります。しかし、どんなに食で頑張っても失速する人が出てきます。そして、腸。整腸=整菌。最近はNHKでも腸内フローラという番組をするほど、万病からの方向性を変えることが解ってきたので重要なのですが、それでも失速する人が出てきます。

何が足りない?

検証をしていくと、心の在り方に問題がある事が分かってきました。「助けて下さい!」「これさえ飲めば!」という人任せ物頼り一辺倒の方は良くなりきらず失速する人が続出していました。難病や癌の末期から戻ってきた人々の心の在り方は、いわゆる悟りの領域でした。

そこなのか?

やはり、先ずは事実を重要視しなければなりません。医学の島を出て、いろいろな人々に会い、お話しを聞いて、本も読んで、講演会も行って、分かってきたことがありました。癌や難病を勝手な方法で、勝手に治している人がこんなにもたくさんいる という事実でした。島では会ったことはないので不思議でした。しかし、当然です。島を出て病気が治ったら島に戻らないからです。だから島の人は存在を知らないのです。末期癌を消した人が元主治医へ挨拶に行った時のお話しで、「検査させて欲しい」「本当に消えている!」ということで、「この人が奇跡の人です!」と病院中を連れ歩かれて閉口したとか。他には「誤診だった、癌ではなかった(あんたが診断したんだろ!)」とか。

この医学島の島民を理解するのにこの例えがよいだろうと。この島には飛行機が存在しない。皆さんは知っている。島民に(医者に)、空飛ぶ300人も運べる機械がある(末期癌が消えた人がいる)、と言っても、非科学的な!あり得ない! と言われるのです。見た事も聞いたことも習ったこともないし、医学しかないから認められないのです。この様な島民の生活と意識を理解して下さい。

お話しを戻しまして、大病から戻られた方々の1つの共通項は、お手上げで見放された人もいますが、医療にしがみつかなかった点です。もう1つは、「いま、ココ!」という生き方をされている点です。生かされている自分に感謝し、限られた命を世のため人のために精一杯使い尽くす。しかし、三途の川へ転落し、死と直面した人だけが到達するレベルなら、私は人々に伝えられないと思いました。今から心理学を学び直すのもいいが、まあ先ずは調べて学んでみよう。そして出てきた疑問は定番のこれです。

あなたは、この世に何をしに来ましたか?

調べて分かることではありませんでした。そんな時、私の運命を左右するKU女史から「面白い人がいるから会わせたい」というお誘いがありました。