新しいスタート | 絵 美 蔵 Blog

新しいスタート

 この3月で、14年間勤めた、公立中学校教諭の職を退職し、高校で非常勤講師をしながら、陶芸作家としての道を歩むこととなりました。

私の退職について、もったいないと言ってくださる人も多い中、今日はここに至るまでのことを書いてみようと思います。


もともと、大学4回生のとき、陶芸の専攻をしていて、その頃は、それ程熱心な学生だったわけではなかったが、卒業後、せっかく習得した技術をここでやらなくなってしまうのはもったいない・・・ということで、近所の陶芸教室に通い始めました。
先生は、おだやかな方で、もともと高校の先生をなさっていたということもあってか、私の仕事についても、いろいろ気遣って声をかけてくださったりと、とても親しみやすい方。陶芸の技術も基礎からみっちり教えてくださいました。
他の生徒さんも、熱心な方が多く、地元の市展やいろいろな公募展などにも出品して、入賞したりされていました。
私も、はじめは、普段使いの食器を作ったりなど気軽な気持ちでしたが、先生のお声かけや、まわりの方たちに刺激されて、だんだん市展などにも出すようになっていきました。

そうするうちに、大学の恩師とOBのグループ展にも声をかけていただいたりと、活動が広がっていきました。
そして、ひとつ上で、仲良くしていただいていた先輩の個展を見に行ったときに、「私もいつかここで個展やってみたいな~。」と言ったら、「じゃあ申し込んでしまったらええやん。1年後とかにやるって決めてしまったら、ぜったいやれるって!」
その言葉に刺激されて、自信ないながらも、作品ファイルを作り、ギャラリーに申込に行きました。

そして、97年の夏に、憧れの梅田・茶屋町画廊にて、初個展をすることになりました。
個展では、懐かしい友達が来てくれたり、新しい出会いもありました。
そして、ラッキーなことに、「今度新しくギャラリーをオープンするんだけど、プレイベントにあなたの作品を出してもらえませんか?」
と声をかけてくださった、ギャラリースペースTooのオーナーとの出会いもありました。

それ以来、このギャラリーで、企画展として私の個展をやってもらったりと、本当にお世話になりました。
個展では、いろんな人との再会や出会いが楽しく、その楽しみを得るために、頑張って作品をたくさん作りました。
そのうちに、市展でも、入賞できるようになり、2000年の堺市展では、憧れの陶芸家のひとりである、森野泰明氏が特別審査員だったときに、最高賞である市長賞をいただきました。10万円の賞金もあったので、審査の結果を聞いたときには飛び上がって喜びました。


そして、2001年にスキューバダイビングを始めて、2002年にダイビング仲間の一人と結婚し、そのころは、潜りに行ったり、仲間たちと遊ぶのが楽しくて、陶芸熱は下火になっていました。ちょうどスペースTooの移転のための休廊も重なり、毎年やっていた個展もしばらくお休みとなりました。

そして、2004年に新しいスペースTooで久々に個展をすることになりました。
そのころの作品は、ダイビングで体感した気持ちを抽象的に表したオブジェや、海の生物の小物など、海をテーマにしたものになっていました。


そんな頃、夏休みのある日、職員研修会の中で、「自分の将来設計を書いてみよう」というというコーナーがあり、何気なしに、「仕事をやめて陶芸作家になる」と書いてみました。

そのころは、それは夢の夢・・・、陶芸は趣味で・・・と思っていたのですが、書いたことによって、本当にそれを実現してみたくなり、自分がやりたいことの方向性も見えてきました。

その後、イラストを描いてるダイビング仲間と2人展をやり、さらにその子と一緒に、アートストリームというアートイベントにも出展しました。
アートストリームでは、他のアーティストさんたちとも知り合いになり、何人かの方とは、ブログやHPを通してお付き合いするようになりました。
その人たちの生き方も、私に大きく影響を与えました。



そして、昨年の夏前頃から、仕事が大変になり、悩む日々が続きました。
仕事がしんどく、時間がないながらも、満足とは言えないけど何とか作品を作って迎えた夏の個展。
今までの知り合いの他にも、その前年から始めたmixiつながりのダイバーさんもたくさん来てくださいました。
そこで、いろんな人たちと話し、自分の悩みを相談したりもしました。
大学時代の友達や、同じように教師をやめて、今は自分の決めた道で頑張っているNちゃんともじっくり話が出来ました。
ダイバーさんたちからは、私、この方向でやっていけるかも・・・という自信をいただきました。

個展中の自分は、イキイキしていたと思います。何人かの特に仕事絡みの人にも言われました。
そして、人にはいろんな生き方があって、別に今の仕事にしがみついている必要はない。
自分がイキイキと輝いていられる世界で頑張ってみたい!!
幸い私には旦那がいて、急に食べられなくなるわけでもない。養っていかなければいけない子供もいない。
一度きりの人生、やりたいことを思いきりやってみたい!!そう思った今がチャンス!!
そう思うと、「退職」という方向へと自然に向っていました。

陶芸をずっとやっていっても、途中で作りたいもののネタが尽きるかも・・・という不安もふと浮かんだりもしましたが、15年やってきて、多少のスランプはあっても、それなりに作りたいものがどんどん生まれてきたやん!と自分に言い聞かせました。

昔、うちの母親に「あんたは大器晩成型やなぁ・・・」と言われていました。
小学校のかけっこでも、1年生ではビリだったのが、学年が上がるたびにどんどん順位を上げ、選手にも選ばれた。中学校の英語の成績も、1年のときは3だったのが、3年では5まで成績を上げた。
何事も飲みこみが遅く、はじめはパッとしないけど、コツコツと続けるうちに「大器」かどうかはわからないけど、それなりにできるようになってきました。

陶芸についてもそうかもしれない。「大器」になれるようにコツコツと続けていきたい。


こうやって、ここに至るまでを振り返ってみると、ありがたいことに、いろんな人たちが私にチャンスをくれたのだなぁ・・・と改めて実感します。
そして、私の夢に向かっての新しいスタートをいろんな人たちが応援してくれています。
「絵美の夢は俺の夢でもある。」と言って、二人三脚で応援してくれている旦那をはじめ、家族、友人、職場の仲間、教え子たち・・・。
そんな人たちに感謝!そしてこれからもその繋がりを大事にしつつ、頑張っていきたいです!!
とりあえずは、8月の3人展と9月のグループ展のために頑張ります!


長い文章、最後まで読んでくださって、ありがとうございました。


yoseue
退職の日に、本当にお世話になった先生が贈ってくださったお花です。

このお心遣いがとっても嬉しかったですニコニコ













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