学校から毎月給食の献立表が届く。
そこには季節のイラストが入っている。

アンナはそのイラストに色塗りをして
献立表を冷蔵庫に張る。

私の楽しみは
色塗りされた献立表を見ることだ。

我が子ながらキレイに色を塗る。
味気のないわら半紙が
楽しい献立表になる。



今朝になり
昨日まで色なしだった献立表に
色がついていることに気付いた。

ははぁん
ゆうべ塗ったんだな…

「今月もまたいいねぇ」

母ひとりご満悦。
朝の寒さも忘れる。

今月はコマと龍のイラストだった。
「献立表」という文字をはさみ
左がコマ、右が龍。

起きてきたアンナは
私の様子を見て大喜び。



昼間、ふと冷蔵庫の前に来ると
朝にはなかった色が足されていた。

「献立表」という文字が、
水色で囲んであって、
その後ろには雪山が描いてある。

「ほめたもんだから、
 朝学校に行く前に描き足したんだな。
 カワイイのぉ」

またまた見入っていた。



学校から帰ったアンナに

「朝、また献立表に色塗ったでしょ」

そう言うと

「え?
 塗ってないよ」

と答える。

「だって、ママが朝見た時は
 コマと龍しか色塗りしてなかったよ。
 今は献立表の文字の周りに色がついてるし
 その後ろに山の絵があるよ」

そう言うと、

「ううん、違うよ。
 それはゆうべ色塗りと一緒に描いたんだよ」

と説明する。



驚く私。
だって、朝見た時は本当になかったんだもん。
本当になかったんだってば!

けれど、アンナはゆうべのうちにやったと言う。

これは一体どういうことか。

なーんて大したことじゃなく、
ただ単に、私が

見落としていただけ

の話(笑)



ここから今日の本題。



本当はすでにそこにあった
「献立表」の文字の
水色のふちどりと雪山の絵。

けれど、それを見落としていたので
私が見ていたのは
色塗りされたコマと龍。

私の認識は

「コマと龍のイラストに色塗りがしてある」


だった。

それが私にとって
実在するもの
だった。

本当はその時すでにそこにあった
「『献立表』の文字の水色のふちどりと雪山の絵」

けれど
見落としていた私にとって
それは
実在しないもの
だった。

実際にそれが
元々あったかどうかは別として
私の世界では
そういうことになっていたのだ。

つまり、それが
私の現実だったということ。



その時、

あーっ!!!

となった。
そうか、こういうことか、と。

以前から何回か、
そこには本来何も存在せず、
自分があると思ったものだけが
そこに存在する
という話を読んだことがある。

人も、自分が
その人がいると認識しなければ
存在していない、というお話。

読んでいてもとんちんかんだった。

「へ?
 自分があると思わなくても、
 それってそこにあるじゃん。
 認識していようといなかろうと、
 その人はちゃんとそこに生きてんじゃん」

そう思っていた。
その話の意味がさっぱりわからなかった。

けれど、今朝の体験で、
それがストンと腑に落ちた。


そうか、
自分が見たものだけが、
自分があると思ったものだけが、
実在するんだ。
それ以外のものは、
実在していないんだ。
自分が創り出したもの、
それが「現実」なんだ。



そか、そか、そういうことか!
それがわかって、
私は小躍りしたくなるほどうれしかった。

私のことを知らない人は、
私はその人の現実に実在しない。
いないのだ。

そうかもしれないけど、
茨城県に大関恵美って人は
住んでるわけでしょ
昔の私ならそう思った。

けれど、違う。
「いない」のだ。
実在していないのだ。

「献立表」の
水色のふちどりと雪山の絵が
私にはまったく見えていなくて、
私の世界にそれは
実在していなかったように

私を知らない人は
もっと言えば、私を知っていても
私のことを認識していなければ
思い出したり考えたりしていなければ
私はその人の世界には実在していないのだ。

今というこの瞬間に
認識しているものだけが
ここに実在する
それがこの世界なんだ
そう思った。



去年の暮れ
やすらぎの部屋のUSTイベントに参加して、
コオさんと対談し、
今現在も無料でその動画が公開されている。
(ふたつにぶち切れてますが続きモノで、
 後半が特に濃いっス)

そしてその動画の続きの対談とワークが
非公開となっており
エイミーさんとのディープな対談、
どこまで言葉にできるか!

のページで音声ファイルとして
販売されている。

その音声ファイルの中でも
コオさんが
この世界自体存在していない
ということに触れている。

とてもわかりやすいたとえ話で
話してくださっていて
これは必読ならぬ必聴。

その時は、

ふぅ…ん…

と思っていたけれど、
コオさん、なんとなくうすらぼんやり(笑)
わかってきたよーっ♪



そして、私達は
実は実体のないこの世界で、
肉体を持ち人間として生きているので、
ここでは人間らしく
フツーに生きるのがよろしいかと(笑)

それがわかったからって、
別に生き方を変える必要もなく、
ましてや自分を変える必要などなく。

だって、そうやって生きて
忘れていたことを思い出すために、
生まれてきたんだもん。



コオさんは10年以上前に読み
そして、それをベースに活動をしてきた
「奇跡のコース -A Course In Miracles-」。

この本に出会ってから
確実に何かが動き始めた。

出会ってすぐは
意味がさっぱりわからないし
とにかく難しいし
字が小さくて
老眼鏡くれーっ!の世界だし
読んでいてもすぐに眠たくなって
全然読めなかった。

それでも、私はそんな中で、
すでに動かされ始めていたのだった。

これに出会っちゃったら、
あたしゃーもう戻れない(笑)

意味わからなくてもいいんで
読んでて寝ちゃってもいいんで
全然読み進まなくてもいいんで
それでも、そこに何が書いてあるんだろう
そんな気持ちで手に取り続けてほしい本。

奇跡のコース 第1巻/テキスト ―A COURSE IN MIRACLES Vol.1/TEXT―



実在しない世界で
晩ごはんのスープの味が濃くなり過ぎて
みんなゴメンよと小さくへこみつつ
お湯を足して薄める
そんな実在する自分の毎日が大好きな
エイミーがお届けしました。