昔の人はイイこと言います。

「人を呪わば穴ふたつ」

これなんかホント言い得て妙。

人を呪うと、
呪った相手と、
自分の分の、
墓穴がふたつ必要なんスよ、
ふたりとも呪いで死んじゃうんスよ、
って意味。

「牛の刻参り」がよく浮かんだものだ。

昔は、ただ単に、

呪いが強くて
跳ね返ってくるんだ、とか、

呪いを叶えた代償に
悪魔に魂を取られるんだ、とか、

人にしたことは
自分にも返ってくるんだ、とか、

そういうふうに思ってた。



でも、今思うと、
もっともっと深い言葉なんだなぁ、と、
思ったりするワケです。



そもそも、人に言うこと、すること、
それはすべて自分に言うこと、すること。

相手を呪うってことは、
つまり、自分を呪うってことなんだよね。

そか、そういうことか、と、
妙に納得するこの頃。

って、別にオチはなくて、
それだけなんだけど(コラー)



「人にすることは自分にすること」

という言葉を
証明することができるとするなら、
私はこんな感じじゃーないかと
思うワケだ。

誰かに対して、本意で心から、
ほめたり、認めたり、やさしくしたり、
親切にしたり、助けたり、
する時って、どんな気持ちになる?
私の場合はあったかい気持ちになる。
うれしくなる。

逆に、誰かに対して、
批判したり、攻撃したり、
意地悪なこと言ったりしたり、
落とし入れたり、

する時って、どんな気持ちになる?

私の場合は
すごーくイヤな気持ちなる。

余計に重たくて
胸の辺りにぐるぐる
ヘンな感じが渦巻いて。

これがまさに、
「人にすることは自分にすること」
の証明だと思うんだよね。

相手にした「それ」、
実は「自分にした」から、
自分が「それ」を受け取って、
その結果としての気持ちを味わってる、
ってことで。

たとえば
批判や攻撃をかますと、
すっごく後味悪いんだよー。

自分の思いのままに
相手にぶっ放してるのに、
全然スッキリしなくて、

それどころか、
もっとイヤな気持ちになる。

そして、
それをもっと相手のせいにしちゃう。
負のスパイラル。

それって
自分に向けてるからだよね?
と、気づいた時に、妙に納得。

責めれば責めるほど苦しくなる、
だからもっと責める、
でも、本当は自分を責めていた…

という(笑)

まさに、
人にすることは自分にすること。
例外なく。

なんでそうなわけ!?
と、仮に質問されても
私は明確に答えられない。

もし、答えるのなら、

「いやぁ、だって
 そういうふうになってるから」

って答えるだろう。



「人を呪わば穴ふたつ」
という言葉で
そんなこと考えたのでした。

かと言って
そういう気持ちに
なっちゃダメってことじゃ
まったくなく。

それをどう扱うかが
大切んだな。