有名ホテルの一室。
ハルトムートはクラリッサとフェベルッケンの力を纏ったダームエル、ラウレンツを引き連れてマグダレーナの下を訪れた。
「マグダレーナと申します。ヒルデブランドの実母になります。」
「私は本須マイン様の代理人のハルトムートです。隣りにいるのは同僚で同じく代理人のクラリッサです。」
「クラリッサです。」
「先日は愚息が大変迷惑をおかけしたことをお詫びします。本須さんにはヒルデブランドの兄ジギスヴァルトも迷惑をおかけしたのに大変申し訳なく思っています。」
「そうですね。本須様には何度となく迷惑をかけられています。ジギスヴァルトさんの事は到底許せることではありませんでしたがそちらの対応が早くあれ以上の処罰を受けさせることができなくて大変遺憾に思っているところ今回もですからね。」
「そうです。本須様はまだ高校生ですしそれに婚約者もいます。こう何度もこのような事をされるとこれ以上は黙っていることはできません!」
「クラリッサ、落ち着いてください。」
「でもハルトムート。」
「では、話し合いを始めましょうか?マグダレーナさん。」
ハルトムートだけが来ると思っていたのにこの女の弁護士は感情的で厄介な…ハルトムートだけなら大金をちらつかせて黙らせようと思ったが女性は感情に流されやすい。このクラリッサが本須マインを同じ女性として守ろうと思うと拗れる事もあるだろう。さてどうするか?
「お怒りはご尤もですがヒルデブランドも反省しておりますしまだ高校生でもあります。どうか穏便に済ますことはできませんか?慰謝料というかご迷惑料を払う準備があります。」
「マグダレーナさん。本須マイン様はお金が欲しいわけではないのです。ヒルデブランドさんが今までやってきたことを我々が知らないとでも思っていますか?」
「えっ?」
「ヒルデブランドさんがマイン様にしてきた事以外にも過去に何度も同じようなことをしていたことを我々は知っていますし証拠もあります。今回たとえ示談したとしても同じことを彼は何度でも繰り返すでしょう。」
「証拠って…」
「彼はジギスヴァルトと組んでかなりの少女を毒牙にかけてきましたね。それだけでも許せないのにあるアイドルの少女を今回のマイン様のように拐っていいように扱った。それだけでなくその少女を使って事務所の社長まで手に掛けた。母親である貴女がね」
「…っ!」
どういう事?あれは秘密裏に処理できたはず!どうしてこいつが知ってるの?証拠がある?
「不思議に思っている事でしょうが…あの殺された社長はなかなかの人のようでしたよ。詳しい経緯を残してくれていました。音声データや録画等ね。」
これはマズい!こいつ等をどうにかしないと!
私が合図したら隣の部屋から私の部下が飛び出してきた。こいつ等はプロのヤクザで高級クラブの用心棒だ。ハルトムートとクラリッサを処分するしかない。
隣の部屋から飛び出してきたマグダレーナの部下は姿を隠していたダームエルとラウレンツに簡単にぶちのめされた。
「何!?どういう事!?」
「マグダレーナさん?私達を殺めたいのですか?」
「……」
「それは無理ですよ。」
するとマグダレーナの身体から黒い靄をようなモヤが出てきた!
「ハルトムートこれは穢れの化身の力ではないか?」
ダームエルがつぶやいた。
そこへフェルディナンドとマイン神谷とフランが入ってきた。
「遠見で見ていた。マグダレーナは知らない間に穢れの化身に取り込まれ使われていたようだ。今から封印する。」
するとフェルディナンドとマインが龍神の剣を出しマグダレーナの黒い靄に向けて振るうとモヤは剣に吸収された。
マグダレーナはマインが額に手を触れ浄化した。
マグダレーナのダンケルフェルガーに向けている憎悪を取り除き罪への呵責を引き出した。
マグダレーナはその場に座り込み震えだした。
「ハルトムート。マグダレーナの浄化と封印は終わりました。貴方の持っている証拠を警察に提出して。この手下とともにマグダレーナを警察に。」
「はい。ローゼマイン様。」
「龍神様、フェルディナンド手足をまた封印できましたね。」
「あぁ。しかしマグダレーナが警察に捕まったらトラオクヴァールが黙っていないだろうな。」
「また厄介ですね。」
と、ここまで。