今度は女神様20 | エミソナのブログ

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フェルディナンドとローゼマインは第三王子の離宮へとお茶会に呼ばれた。


普通に挨拶を交わした後王子は人払いをして護衛には後ろを向かせた。そして…


ローゼマインの前に来ると膝を折り恭順の姿勢を取った。


「女神ローゼマイン様。祠周りを終了いたしまして先日始まりの庭へと言ってまいりました。」


「そうですか…全て取り込めましたか?」


「いえ、7割といったところでしょうか?」


「では、また残りを取りに向かって下さい。それから…わたくしは女神ローゼマインの分身です。ここではエーレンフェストの領主候補生。そのように扱って下さい。」


「はい。畏まりました。それから…フェルディナンド様。」


フェルディナンドはアダルジーザ離宮で産まれた。母のセラディーナは先々代のツェントの妹の娘で先代ツェントの娘であるのだ。第三王子にとってフェルディナンドは甥であるが身分的に圧倒的にフェルディナンドの方が上である。


それに女神ローゼマインからこの生が終わるとフェルディナンドも神に上がると聞いている。恭順を示した。

「私も今はエーレンフェストの領主候補生です。ローゼマインと同じように。」


「わかりました。では…父王からの伝言なのですが…」


王子はローゼマインの書を取得したのでその時に自分が殺される織地の存在を把握していた。ほとんどの織地で自分は第一王子と相打ちになりユルゲンシュミットの崩壊に拍車をかけていた事にひどく胸を痛めていた。


「父王は女神ローゼマイン様から色々な織地の記憶を見せられていました。そのため本当ならば王族を解体しなくてはいけないと痛感したと言っていました。しかし自分の寿命はこれまででどうすることもできないと。辛うじて今回は私が書を受けることができました。しかし私では王族を解体するのもクラッセンブルグをはじめとする大領地を抑え込むのも役不足です。それは父王も見せられた記憶を通じて思っていたのだそうです。そこでいくつかの織地で見た記憶の中でフェルディナンド様とローゼマイン様が素晴らしい手腕で王族を解体したと。であるならばフェルディナンド様とローゼマイン様に助言を貰いながらユルゲンシュミットを崩壊から救えと言われました。父王はセラディーナ様に課せられてしまった宿命を詫び、それでもフェルディナンド様に救って欲しいと言葉を残しました。王命もその1つです。」


「はぁ…仕方があるまい。私にも王族の血は確かに流れておる。私が王族を解体する手助けはする。」


「ありがとうございます。」


「では手始めに卒業式の日にツェントとして儀式を。」


「はい。…しかし…実は弟王子達が厄介な事になっているのです。」


「どういうことですか?」

「ローゼマイン様。実は…クラッセンブルグは私の第一夫人の出身領地で比較的に大人しいのですが第四王子は母がベルケシットックと言うことで…第五王子を抱き込んで第四王子をツェントに押し上げようとしているのです。」


「また政変を起こそうとしているのですか?」


「クラッセンブルグが第一位領地としてあまりに横暴で出過ぎていることが原因なのです。そしてまだ私が書を授かったことを表明していない事で…」


「分かった。今すぐはどうにも動けないな。先ずは情報収集しよう。信用が置ける文官を1人用立てておいてくれ。連絡はユスクトスに。言っておくがユスクトスは既に神の眷属になっていてそれなりの力もある。あまり使えない者を差し向けるな。」


「はい。ありがとうございます。」


フェルディナンドとローゼマインは第三王子の離宮を後にした。


エーレンフェストの寮に戻った2人は…


ユスクトスとハルトムートを会議室に呼び出して第三王子とのやり取りを伝えた。


「ベルケシットックが動き出したと言うのは掴んでいました。」


「さすがユスクトスですね。」


「第四王子が第五王子を抱き込んでいる。ギレッセンマイヤーもそちらの陣営ということだ。ハウフレッチェもだな。」


「と言うことはダンケルフェルガーは中立で、アーレンスバッハは第三王子ですか?」


「いえ、ローゼマイン様前回はアーレンスバッハはベルケシットックと対立していましたが今回はあちら陣営です。」


「そうなのですか?ハルトムート。」


「ベルケシットックが第二夫人を使い根回ししたようです。」


「ライオブルートが第五王子の護衛騎士になっています。あ奴は第三王子が書を授かるのを阻止したいので煽っているのです。」


「頻繁に会合やらを行っているのが判明しています。」


「ではかなりの領地が第四と第五についていると?」


「そのようです。前回の負け組や、廃領地は全て。前回の勝ち組でもアーレンスバッハは寝返ってますし、ドレファンヒェルは中立です。」


「全てクラッセンブルグに対しての不満から来てます。」


「厄介な。先ずは第三がグルトリスハイトを所持していることを広めるか…」


「フェルディナンド様。グルトリスハイトではだめです。書を取得したことを広めなくては。グルトリスハイトという魔術具では意味がないと知らしめねば第三が暗殺されてしまいます。」


「そうだな…とりあえず第三に私の御守を届けさせよう。ユスクトス。第三から派遣された文官は使えそうか?」


「はい。スチュアートという私の2つ後輩です。出身はドレファンヒェルで貴族院時代はかなりの秀才で養子になって領主候補生にという話を断って上級で通した少し変わり者ではありますが。」


「まぁ!変わり者のユスクトスが変わり者と表するなんて興味が湧きます。ねっ!フェルディナンド様!」


「はぁ…君はまったく…良い。ユスクトスが使えると思うなら存分に使ってみよ。」


「フェルディナンド様の御守があれば大丈夫だとは思いますが…一応離宮にトルークなどの毒が持ち込まれないようにわたくしが結界を張っておきます。」


「それから…フェルディナンド様1つ懸念がございます。」


「なんだ?」


「実は…エックハルトとハイデマリーなのですが…ラザファムとダームエル、ヘンリックなど下級の側近に圧力をかけております。」


「ローゼマイン様の側近たちにも圧力をかけております。ひどく嫌がらせを受けているのがフィリーネとグレーティアです。マティアス達は騎士ですし多少の嫌がらせは躱せますが文官や、側仕えなどはなかなか…今回はエックハルトは領主候補生ですし…」


「エックハルトとハイデマリーだけか?ランプレヒトは?」


「そちらは問題ありません。まだ1年生ですしフェルディナンド様に執着心もなく領主候補生として精進しています。」


「まぁ仕方がありませんね。フェルディナンド様に執着してしまうのは。でもわたくしの側近に手を出せばブラッディカーニバルです!」


「落ち着きなさい。君にそんな負担のかかることを私がさせるとも?エックハルトは講義は終了しているのか?」


「まだあと1つ2つ残っているようですがこの巡りには終わる予定のようです。」


「では、ハイデマリーが終わってなくとも領地から呼び出して帰らせるようにしよう。」


と、ここまで。