↭↭↭マグダレーナ↭↭↭↭
マインの婚約者フェルディナンドはフレーベルタークの娘フロレンツィアの尻を追い回していたジルヴェスターの弟ということが分かった。
今回の件でフレーベルタークと一緒に逮捕された。
ジルヴェスターもかなりの資産家の息子ということは知っていたがフェルディナンドはかなりというものではないくらい資産家だ。
ジルヴェスターの家も代々続く大地主で祖父の代から不動産会社を経営するようになり県内でもトップクラスの納税者だ。その顧問弁護士の事務所があのマインの代理人を務める事務所である。
しかしこの件でジルヴェスターの弁護にはあの事務所は関与していない。母親のヴェローニカも逮捕されたという。こちらはフェルディナンドの母親を殺害したという事らしい。
ヴェローニカの父親で政治家の祖父も逮捕されている。
こちらにはどうも憎きダンケルフェルガーが絡んでいると言う。
ジルヴェスターの父方の祖父はヴェローニカによって害された息子を守るためなのか孫のジルヴェスターをも切ったと言う。
そして財産相続人からジルヴェスターを外し全てをフェルディナンドに相続させるという事を表明したらしい。
不動産会社ではヴェローニカとジルヴェスターが役員として名を連ねていたがそれも外したと。
政界の闇の帝王であるダンケルフェルガーも動かせるフェルディナンドの家とあの事務所は要注意ということだなとマグダレーナは思った。
ヒルデブランドがまたやらかした。
あんなに大人しくしているように言ったのにまたマインに近づいたのだ。
今度は光教団の教祖から何かを預かりそれを持ってマインの下校時に襲ったという。
しかし今回はフェルディナンドとその友人たちがそばにいた為にヒルデブランドは直ぐに取り押さえられてしまったと監視させていた部下が告げてきた。
ヒルデブランドにも父親が付けた護衛が数人いたのだがフェルディナンドとその友人たちにやられてしまったと。
護衛はプロの者でそれなりに力があるにもかかわらずたかだか高校生にやられるとはどう言うことか?
そして今回は勿論示談で済ませられるはずもなくヒルデブランドは逮捕されてしまった。
マインの代理人のあの事務所の弁護士ハルトムートというものがヒルデブランドをストーカー行為と拉致未遂などで告発したのだ。
そして私はトラオクヴァールにヒルデブランドを助けろと命令されている。
トラオクヴァールは次の選挙でいよいよ衆議院議員に立候補するつもりなのだ。だから愛人の子供といえども息子の不祥事は困るというのだ。
我が息子ながらこれほど出来が悪いとは…まぁ欲しくて作った子供ではない。トラオクヴァールの気を引くためだけに作った子だどうなろうと私はいいのだが…
トラオクヴァールにとっては政略結婚等に使える駒として考えているようで…そしてまだ未成年。先日の件でジギスヴァルトが使えなくなった以上ヒルデブランドを失うわけにはいかないのだ。
次男のアナスタージウスがクラッセンブルグのエグランティーヌと婚約したがダンケルフェルガーとの縁を作るためにヒルデブランドをハンネローレと婚約させるというのだ。
まぁ私もダンケルフェルガーに復讐するためにはヒルデブランドをハンネローレに付けるのはいいと思っている。しかし今回の件さてどうするか?
私はハルトムートと面会することにした。
私の高級クラブにハルトムートを招待したのだが断ってきた。
仕方がなくホテルの一室を押さえて呼び出した。
と、ここまで。