さて…
双子はフェルディナンドとローゼマインにゲオルギーネを崖下に呼び出した事を伝えた。
ゲオルギーネは新たに加えた手下達を連れて来るだろうと告げる。
しかし新しい手下を完全に身の内には取り込んでいないために神の器の者たちが神を降臨させればその力で手下は排除できると言う。
そしてヒルシュールに頼んでディートリンデを連れてきてもらっているのでゲオルギーネからカーオサイファを取り出してもらうことを告げる。
そして…双子はゲオルギーネから取り出したカーオサイファは一旦ローゼマインの中に入れなければ封印出来ないという。
ローゼマインの中に容れたカーオサイファを取り出すことができるのはフェルディナンドだけ。フェルディナンドが取り出したカーオサイファを祭壇の奥深くにある箱に風一できるのが双子だけになる。
本当は祭壇の前で事を起こしたいが流石にゲオルギーネは祭壇の前に来ることはしないと。
崖下でローゼマインに容れたカーオサイファが大人しく運ばれることはないだろうと言う。
その時ローゼマインには大きな苦痛が齎される。その苦痛は途轍もない痛みで普通ならその痛みで死んでもおかしくはない。しかしフェルディナンドがその痛みを和らげることができる。
フェルディナンドが口付けすることで痛みが和らぎ祭壇までの道のりを行くことができると。
フェルディナンド達のすり合わせが終了した後皆で崖下に行った。
そこには予想した通りゲオルギーネと手下達がいたのだが…
予想外にそこにはヴェローニカも来ていたのだ。
彼女は既に浄化されていたはずなのに何故かゲオルギーネに付き従っていた。
なんと、ゲオルギーネはヴェローニカの子供だったのだ。
ヴェローニカがアーデルベルトと結婚する前に一夜の過ちで出来た不義の子供。
エーレンフェスト家のものは誰一人知らぬ子供だったのだ。
ヴェローニカの母親の実家で隠されて育った娘。親に愛されず育った娘。
ヴェローニカの苛烈な製革を受け継いだ娘。
カーオサイファはヴェローニカにどんなに浄化されようがゲオルギーネにて対しての罪悪感で再び何度でも悪に染まるように呪いをかけられていた。
そして…父の愛によって浄化目覚めていたディートリンデも又同じように呪いをかけられていた。
ヒルシュールに連れられて崖下に来ていたディートリンデはヴェローニカとゲオルギーネを目の当たりにすると豹変して前の悪に染まったディートリンデに変わってしまった。
これではゲオルギーネからカーオサイファを取り出すことは不可能になる。
しばし思考に固まったフェルディナンドにゲオルギーネは呪いを飛ばした。
フェルディナンドを自由に動かすことができればローゼマインも双子の力も抑えることができるとゲオルギーネは考えた。
フェルディナンドにここの世界ではないユルゲンシュミットで何度となく織り直しをさせられていたときの記憶でヴェローニカや、ディートリンデとのやり取りが頭をかすめ思考をしばし止めてしまったのだ。
一瞬の隙で呪いを受けそうになった時、グレーティアがシェッーリアを降臨させ風の盾を出した事によって呪いを跳ね返した。
双子とローゼマインはフェルディナンドの側に駆け寄り結界を敷いた。
と、ここまで。