第一部第一章なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに生きられている | 同胞たる、おっとりとした頬を求めて!

同胞たる、おっとりとした頬を求めて!

世界とは、貴方について書かれた書物である。

今回は言霊についての私の妄想をお休みして、8月20日アマゾンより出版した「実践形而上学命題詩集 不可知の雲」の中から、

第一部 1 なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものに、この世界に現されるからだ(アルケー~ピュシス)~タレスの主題による

をご紹介したいと思います。

 

以下本文。

 

あなたは自身が、本来なにものにもとらわれることのない一つの自然であることを認める。なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを通して、この世界をなにものにもとらわれなく生きることができるのである。

 

1-1 アルケー~ピュシス

あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものに、この世界に現されるからだである。

この世界に現される自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する、自分であるものを生きているのである。

 

1-2 アイティオン~オン~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに、自身が肯う処のものに、この世界に基づかれるからだである。

この世界に基づかれる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに肯われる、自分であるものを生きているのである。

 

1-3 ヘクシス~デュナミス~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに、自身があろうとするものに、この世界に自身が持つ処のものに生きられるからだである。

この世界に自身が持つ処のものに生きられる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに自身があろうとする、自分であるものを生きているのである。

 

1-4 ホロン~テレイオン~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに、自身が欠ける処なく充ち足らされる処のものに、この世界に余す処なく生きられるからだである。

この世界に余す処なく生きられる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに、自身が欠ける処なく充ち足らされる、自分であるものを生きているのである。

 

1-5 ヒステロン、プロテロン~シンベベーコス~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに、自身の了解を超えて、この自分ではない自分に生きられるからだである。

この自分ではない自分に生きられる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに、自身の了解を超えて生きられる、自分であるものを生きているのである。

 

1-6 プロス・ティ~ポイオン~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものに、他から分かたれたものに、この世界から直にかかわられるからだである。

この世界から直にかかわられる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに、他から分かたれたものに生きられる、自分であるものを生きているのである。

 

1-7 ストイケイオン~ステレーシス~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものに、自身の欠ける処のものに、この世界に成り立たせられるからだである。

この世界に成り立たせられる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものに、自身の欠ける処のものに生きられる、自分であるものを生きているのである。

 

1-8 エケイン~カト・ホ~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ、自身の自然であるものを了解する処のものに、他のなにものでもない、このものに、世界に保ち持たれるからだである。

この世界に保ち持たれる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ、自身の自然であるものを了解する処のものに、他のなにものでもない、このものに生きられる、自分であるものを生きているのである。

 

1-9 ウーシア~コロボン~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに毀たれる処のものに、この世界に否むことができぬものに生きられるからだである。

この世界に否むことができぬものに生きられる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに毀たれる、自分であるものを生きているのである。

 

1-10 パトス~メロス~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに生きられる処のものに、自身の部分であるものをこの世界から受け取るからだである。

この世界から受け取る処のものに生きられる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものに生きられる、自身の部分であるものを生きているのである。

 

1-11 ゲノス~タウタ~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものにこの世界から他と同じものに生きられる処のものに、他から分かたれぬものに生きられるからだである。

他から分かたれぬものに生きられる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものに、他と同じものを生きる、自分であるものを生きているのである。

 

1-12 ポソン~アンティケイメナ~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものに、この世界から否まれる処のものにより生きられるからだである。

この世界からより生きられる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものに否まれる、自分であるものを生きているのである。

 

1-13 ディアテシス~ヘン~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるもの了解する処のものに分かつことができぬ、一なるものに、この世界に留め置かれるからだである。

この世界に留め置かれる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものに、分かつことができぬ、一なるものに生きられる、自分であるものを生きているのである。

 

1-14 ト・エク・ティノス、エイナイ~アナンカイオン~ピュシス

また、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものに、なくてはならないものに生きられる処のものに、この世界に先んじられるからだである。

この世界に先んじられる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものになくてはならないものに生きられる、自分であるものを生きているのである。

 

1-15 プセウドス~ペラス~ピュシス

そして、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものに、この世界から限られる処のものに、他と異なるものを生きられるからだである。

他と異なるものに生きられる自身のからだを通して、あなたは、なにものにもとらわれぬ自身の自然であるものを了解する処のものに、この世界から限られる、自分であるものを生きているのである。

 

※古代ギリシア、小アジアの都市ミレトスでイオニア学派を創始したタレス(624B.C.~548B.C.)は、水の持つ性質に、なにものにもとらわれぬ世界の本質を見る。形なくさまざまなものに形を変えるそのありようのままに、あなたはなにものにもとらわれぬ自分であるものに、この世界に現されているのである。また彼は、後世の神学を想起させる、以下の言葉を残している。「最も古いのは神である。(この世界を創った神ははじめからあり)自身で生まれたものではないから(それは世界の原理としての神である)。最も美しいのは世界である。神が造ったものだからである(完全無欠の神によって創造された世界もまた完全無欠でなくてはならないから)。最も大きいのは場処である。あまたのものがそこに入るからである(永遠の神が限りなく与えるものだから)。最も速いのは精神である。精神はどこにも一瞬で駆け抜けることができるからである(神はどこにも一瞬のうちに移動することができる。同様に私たちの心もまた、瞬時に時と場を駆け抜けることができるのである)。最も強いのは必然である。(なにものをもそれに抗うことはできず)あらゆるものを統御するからである。最も賢いのは時間である。(可能性という意味で)あらゆるものが時の経過から現れ出てくるから」括弧内は筆者の補注。古代ギリシヤの哲学的思索の初期において、哲学は神学的であり、神学は哲学的であり、両者を明確に分かつものはなにもなかったのである。

 

以上。

 

この作品は、ぜひペーパーバック版でお読みいただきたいと思います。これは、ただ読むというのではなく、ご自分の日々の思索と活動に活かされ、必ずあなたの力になってくれるものと、これを世に出したものとして、確信しています。

 

 

既刊

実践形而上学命題詩集「不可知の雲」エミシヲ著

上巻(ペーパーバック版2700円、税込2970円、送料別、電子書籍版1000円)

下巻(ペーパーバック版2700円、税込2970円、送料別、電子書籍版1000円) 

 

 

実践形而上学命題詩集 不可知の雲 上下巻 エミシヲ著

(ぺーバーバック版、Kindle版)の目次をご覧になりたい方はこちらのブログ記事をご覧ください。