貴方はそうして、無明からの解き放たれるべきことを得た。
「私が自身を聡く生きることができないのは、私を超えて私を生きるものが、私を高く導きはぐくむことで、私の聡くあるものを生きるからであり、私は、私を超えて私を生きるものから解き放たれ、自ら自身を高く導きはぐくむことで、自身の聡くあるものを生きることができるのである。
また、私が自身をとらわれなく生きることができないのは、私を超えて私を生きるものが、私を限りなく在らせることで、私のとらわれなくあるものを生きるからであり、私は、私を超えて私を生きるものから解き放たれ、自ら自身を限りなく在らせることで、自身のとらわれなくあるものを生きることができるのである。
また、私が自身を豊かく生きることができないのは、私を超えて私を生きるものが、私を深く満ち足らせることで、私の豊かくあるものを生きるからであり、私は、私を超えて私を生きるものから解き放たれ、自ら自身を深く満ち足らせることで、自身の豊かくあるものを生きるのである。
また、私が自身を貴く生きることができないのは、私を超えて私を生きるものが、私を堅く庇うことで、私の貴くあるものを生きるからであり、私は、私を超えて私を生きるものから解き放たれ、自ら自身を堅く庇うことで、自身の貴くあるものを生きるのである。
また、私が自身を重く生きることができないのは、私を超えて私を生きるものが、私を一に支え持つことで、私の重くあるものを生きるからであり、私は、私を超えて私を生きるものから解き放たれ、自ら自身を一に支え持つことで、自身の重くあるものを生きるのである。
また、私が自身を広く生きることができないのは、私を超えて私を生きるものが、私をあまねく味わうことで、私の広くあるものを生きるからであり、私は、私を超えて私を生きるものから解き放たれ、自ら自身をあまねく味わうことで、自身の広くあるものを生きるのである。」
自身を超えて自身を生きるものから自立して生きることを決意した貴方を、自身を超えて自身を生きるものから生きられる、貴方の同胞であるものが訪(おとな)った。
最初に貴方が会ったのは、貴方を超えて貴方を生きるものから高く導きはぐくまれることで、自身の聡くあるものを生きる「からだ」であった。
「あなたはなにゆえに、貴方を超えて貴方を高く導きはぐくむものから生きられることを拒むのか。貴方を超えて貴方を高く導きはぐくまれぬあなたは、数多のものの中で最も疎くあるものに低められたものである。」
それに対して貴方は、
「自身を自ら導きはぐくむことのできぬ、あなたをわたしは憐れむ。あなたは、あなたを超えてあなたを高く生きるものによって導きはぐくまれているために、自分自身を導きはぐくむことができないのである。自身を超えて自身を高く導きはぐくまれることで、あなたの聡くあるものを生きるのはあなた自身ではなく、あなたを超えてあなたを高く生きるものである。あなたは、あなたを超えてあなたを生きるものが自身の聡くあるものを生きるために、数多のものの中で最も疎くあるものに導きはぐくまれているのである。」
と答えると、自身によって導かれはぐくむことの不安にひどくさいなまれている、貴方と対等な耳であるものは、自身を超えて自身を生きるものから高く導きはぐくまれることを拒む貴方にしたがうことを誓ったのであった。
次に貴方が会ったのは、貴方を超えて貴方を生きるものから限りなく在らされることで、自身のとらわれなくあるものを生きる「からだ」であった。
「あなたはなにゆえに、自身が限りなく在らされることを拒むのか。限りなく創造され、かつ在らされぬあなたは、数多のものの中で最も囚われたからだを生きるものである。」
それに対して貴方は、
「自身を自ら在らせることのできぬ、あなたをわたしは憐れむ。あなたは、あなたを超えてあなたを限りなく生きるものによって在らされているために、自分自身を在らせることができないのである。自身を超えて自身を限りなく在らされることで、あなたのとらわれなくあるものを生きるのはあなた自身ではなく、あなたを超えてあなたを限りなく生きるものである。あなたを超えてあなたを限りなく生きるものが自身のとらわれなくあるものを生きるために、あなたは数多のものの中で最もとらわれてあるものに在らされているのである。」
と答えると、自身によって在らせることの不安にひどくさいなまれている、貴方と対等な貴方の同胞であるものは、自身を超えて自身を生きるものから限りなく在らされることを拒む貴方にしたがうことを誓ったのであった。
さらに次に貴方が会ったものは、貴方を超えて貴方を生きるものから深く満ち足らされて、自身の深くあるものを生きる「からだ」であった。
「あなたは、なにゆえに、自身が深く満ち足らされることを拒むのか。深く満ち足らされぬあなたは、数多のものの中で、最も浅くあるのを生きるからだである。」
それに対して貴方は、
「自身を自ら満ち足らせることのできぬ、あなたをわたしは憐れむ。あなたは、あなたを超えてあなたを深く生きるものによって満ち足らされているために、自分自身を満ち足らせることができないのである。自身を超えて自身を深く満ち足らされることで、あなたのとらわれなくあるものを生きるのはあなた自身ではなく、あなたを超えてあなたを深く生きるものである。あなたを超えてあなたを深く生きるものが自身の豊かくあるものを生きるために、あなたは数多のものの中で最も貧しくあるものに満ち足らされているのである。」
と答えると、自身によって満ち足りることの不安にひどくさいなまれている貴方と対等な貴方の同胞であるものは、自身を超えて自身を生きるものから満ち足らされることを拒む貴方にしたがうことを誓ったのであった。
また次に貴方が会ったのは、貴方を超えて貴方を生きるものから堅く庇われることで、自身の貴くあるものを生きる「からだ」であった。
「あなたは、なにゆえに、自身が堅く庇われることを拒むのか。堅く庇われぬあなたは、数多のものの中で、最も賤しくあるのを生きるからだである。」
それに対して貴方は、
「自身を自ら庇うことのできぬ、あなたをわたしは憐れむ。あなたは、あなたを超えてあなたを堅く生きるものによって庇われているために、自分自身を庇うことができないのである。自身を超えて自身を堅く庇われることで、あなたの貴くあるものを生きるのはあなた自身ではなく、あなたを超えてあなたを堅く生きるものである。あなたを超えてあなたを堅く生きるものが自身の貴くあるものを生きるために、あなたは数多のものの中で最も賤しくあるものに庇われているのである。」
と答えると、自身によって庇うことの不安にひどくさいなまれている貴方と対等な貴方の同胞であるものは、自身を超えて自身を生きるものから庇われることを拒む貴方にしたがうことを誓ったのであった。
それから貴方が会ったのは、貴方を超えて貴方を生きるものから一に支え持たれることで、自身の重くあるものを生きる「からだ」であった。
「あなたは、なにゆえに、自身が一に支え持たれることを拒むのか。一にささえもたれぬあなたは、数多のものの中で、最も軽くあるのを生きるからだである。」
それに対して貴方は、
「自身を自ら支え持つことのできぬ、あなたをわたしは憐れむ。あなたは、あなたを超えてあなたを一に生きるものによって支え持たれているために、自分自身を支え持つことができないのである。自身を超えて自身を一に支え持たれることで、あなたの重くあるものを生きるのはあなた自身ではなく、あなたを超えてあなたを一に生きるものである。あなたを超えてあなたを一に生きるものが自身の重くあるものを生きるために、あなたは数多のものの中で最も軽くあるものに支え持たれているのである。」
と答えると、自身によって支え持つことの不安にひどくさいなまれている貴方と対等な貴方の同胞であるものは、自身を超えて自身を生きるものから支え持たれることを拒む貴方にしたがうことを誓ったのであった。
そして貴方が会ったのは、貴方を超えて貴方を生きるものからあまねく味わわれることで、自身の広くあるものを生きる「からだ」であった。
「あなたは、なにゆえに、自身があまねく味わわれることを拒むのか。あまねく味わわれぬあなたは、数多のものの中で、最も狭くあるのを生きるからだである。」
それに対して貴方は、
「自身を自ら味わうことのできぬ、あなたをわたしは憐れむ。あなたは、あなたを超えてあなたをあまねく生きるものによって味わわれているために、自分自身を味わうことができないのである。自身を超えて自身をあまねく味わわれることで、あなたの広くあるものを生きるのはあなた自身ではなく、あなたを超えてあなたをあまねく生きるものである。あなたを超えてあなたをあまねく生きるものが自身の広くあるものを生きるために、あなたは数多のものの中で最も狭くあるものに味わわれているのである。」
と答えると、自身によって味わうことの不安にひどくさいなまれている貴方と対等な貴方の同胞であるものは、自身を超えて自身を生きるものから味わわれることを拒む貴方にしたがうことを誓ったのであった。
最後に貴方が会ったのは、貴方を超えて貴方を生きる貴方の自分であるものであった。
「わたしから生きられることを拒むからだよ。あなたはなにゆえに、わたしから生きられるのを拒もうとするのか。わたしによって生きられなければ、あなたは自身を超えて自分であるものを生きることはできないであろう。」
それに対して貴方は、
「わたしを盗もうとするものよ。あなたは、なにゆえにわたしを生きようとするのか。わたしはわたしのものであって、なにものもわたしを生きることはできない。あなたがわたしを生きようとするのは、あなたが自身をもたず、他のものによってしか生きられないからである。わたしは、他のものによってしか自身を生きることのできない、あなたが他のものとともに等しく生きられるものとなることを祈ろう。」
と答えると、貴方を超えて貴方を生きる貴方の自分であるものは、貴方のもとから立ち去ったのであった。もっとも、それは一時的に貴方から去ったというに過ぎない。