胸がキュンキュン!する宝塚らしい王道な作品、ライブ配信とはいえ鑑賞できたことが嬉しい!
音楽も、男役像もどこか昭和の香りが漂って懐かしいような(あっ、今回が初見なのですが)気がしましたが、それらが逆に今の時代には新鮮に感じる人も多いかな?
そこへ月城かなとさん、海乃美月さんコンビに、鳳月杏さん、風間柚乃さんらががっつり今の月組のパワーで良質な作品に仕上げている印象が残りました。
だからこそ・・・大劇場では公演回数が激減してしまったことが、さみしいですね。(生徒さんたちのほうが切ないか・・・)
月城さんは二番手時代を含めて主演作に昭和の再演モノが数作。パッと思いつくのが『ダル・レークの恋』『川霧の橋』、そして今作『グレート・ギャツビー』。私的に古き良き男役の色を感じるのは、演じた作品によるところではなく、れいこさん(月城かなとさん)の持ち味からくるのだと思っています。
言葉では表現しづらいけれど、うーーーんと昔、50年以上前の男役にもあった大人の落ち着き、気品と包容力とかがありそう。(理由はわからないけれど月城さんの黒燕尾姿を見ると、私の頭に「葦原邦子」さんのそれが浮かぶ、なんでだろ?といつも首をかしげてますが、あくまで私の頭の中のお話)
そんなれいこさんに続く、鳳月杏さんも風間柚乃さんも、少し昭和レトロがかった男役の色が見えるので、組全体がちょっとレトロな王道をいく感じが今の月組の魅力だなぁ・・・なんて思っています。
(逆に現代的センス抜群なのが柚香光さんや真風涼帆さんかな?)
それにしても月城ギャツビーのような男性にずーーーーっと思われ続けるデイジーって、最高に幸せなお姫さまだとは思うものの、あまり共感はできません。・・・が、彼女の生き方って女性としては賢いのかもしれませんね。
(共感できないのは多分、夢見るお姫様が現実を知り、現実に生きる瞬間が巧みに表現されていたから、海乃美月さんの芝居はそういう点で実に達者だったということなのでしょう)
ギャツビーみたいな男性が現れてくれたらルンルンとときめきますが、現実を知っているからこそ、それはあくまで夢の中の王子様であって、いかに恋こがれようとも人生のパートナーとしてどうなん?と可愛げのないことを考えてしまう。
それを宝塚マジックは観ている間だけはそんな計算高さなどほっぽりだして「きゃっ」とギャツビーにときめいていられるからしわわせなんですね、宝塚観劇って。
ラストシーンでジョージ(光月るうさん)に撃たれ、倒れるところまでかっこいい! 倒れ込む角度から、腕、指の動きすら現実を超えた美しさに息を呑んでしまいました。(あぁ、これが宝塚なんだ・・・と頭のどこかで思いながら)
英真なおきさん演じるギャツビーの父も人間味があって素晴らしい。(英真なおきさん、1〜2年前に休演されたことがありましたが、痩せられた印象が・・・)
もちろん前出のジョージが妻を亡くして、徐々に狂気を帯びていくような光月るうさん(ライブ配信の特権?で目つきが変わっていくのがわかった・・・)、本当にれいこさんと同期?とうたがいたくなるような輝月ゆうまさんなど、専科やベテランの演技にも目を奪われました。
月組はなぜか芝居にひかれる生徒さんが多いのですが、千海華蘭さん、夢奈瑠音さん、佳城 葵さん、朝陽つばささんなど「おお、良い芝居してるね」とにんまり。
最近、礼華はるさんがよく目にとまります。「あっ、いてた!」みたいな感じで。
素朴で純なイメージがあります。どんな男役さんになっていくのだろう?と楽しみな生徒さんのひとりになっています。
2幕はじめのジーグフェルド・フォリーズの場面は、大空ゆうひさん&野々すみ花さんの『華やかなりし日々』を思い出し、こういうシーンこそ劇場でリアルに観たいものだと思いました。
今日は配信でここまでテンションあがるか?ぐらいに、宝塚にときめくことができました。
(「朝日が昇る前に」にがエンドレスで頭の中で回ってます。うーーん、これってまさに昭和なコード進行と転調だわ。)
ところで・・・
今日の大劇場卒業生3名は、8月にふさわしく絽の黒紋付をお召しでしたね。あれ?今までも夏のご卒業は絽の紋付だった?と急におかしなところへ気がとんでました。
いつもそんなことを考えずに千秋楽を観ていましたが。